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婚約破棄編
21 苦言
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「ライヴィス殿下からもどうかお願いいたします」
学園から帰宅後王宮にて王子としての職務を行っていた第一王子ライヴィスは第三王子の側近から懇願されていた。
なんでもここ最近散財が激しいのだという。
「我々や婚約者のダリク伯爵令嬢がやめるように進言しても彼女のためと言って高級なドレスや宝石を買い与えているのです」
「つまり婚約者が出来て浮かれて彼女にお金をつぎ込んでるって事かい?微笑ましいように思うけど…」
「今はまだよいのですがこのまま使用額が増えれば数日後には使用限度を超えてしまいます!」
「それほどなのかい!?さすがにこれは注意が必要だね。わかった私の方からリーグベルトに注意しておこう」
側近は深く礼をすると第一王子の執務室を去っていった。
「リーグ少しいいかい」
「ん?兄上何の用です?」
夕食の後自室でのんびりしていたリーグベルトのもとにライヴィスはやってきた。
「キミの側近から聞いたけど、最近散財しているそうだね?」
「え?あ~少し使いすぎてる…かも」
「はぁ、婚約者が出来てうれしいのは分かるけど我々に支給されている金銭は元々は民が働いて得たものだ。そのことをよく考えて使うべきだ」
「はい…兄上の言う通りです…」
「わかっているならいい。それに受け取っているダリク伯爵令嬢からもやめるように言われているんだろう?本人がいらないと言っているものを押し付けるのも良くないよ」
「うっ…おっじゃるどおりデズ…」
その後少し世間話をした後ライヴィスは部屋を後にした。
この出来事のおかげか無駄遣いは激減したものの婚約者にプレゼントを贈ることはやめなかった。
限度額以内には収まっているし特に問題はないと判断したライヴィスであったが、婚約者にやけに積極的な弟に対して少しだけ引っ掛かりを覚えるのだった。
「リーグベルト殿下またですか!」
「リーグ様恥ずかしいです…」
「休み時間なんだからいいじゃないか!」
学園の昼休み。そこにはすでにいつもの光景となっているやり取りがあった。
第三王子リーグベルトの婚約者に対する溺愛っぷりは相当で今も膝にティアー・ダリク伯爵令嬢をちょこんと乗せたまま昼食をするというとても器用なことをしている。
そんな王子の行動に側近たちが苦言を言う。
婚約発表されてから毎日のようにそのような光景が繰り返されていたのだ。
「恋愛小説でもなかなか見ないよあれ」
「なんでしょうね、なんともうらやましいようで羨ましくない光景ですわね…」
「殿下あれでよくおひる食べられるね…」
そんな彼らの様子を遠くから見ていたレナ、ミリア、シェリィの仲良しトリオ。
やや引きながらもすでに見慣れた光景にそれぞれがコメントを述べる。
「でもなんか意外だよね」
「意外ってなにがですのレナさん?」
「いやあ、言っちゃ悪いけど第三王子様ってなんか素行が悪いというか、女にだらしないというか、そういうイメージがあったからティアー様に一途なの意外だなって」
「たしかに言われてみればそうかもしれませんね!うふふこれが愛の力というものですかしら」
盛り上がるレナとミリアをよこになんとなくティアーの方をみたシェリィはふと何とも言えない感覚に襲われた。
ここ最近学園内で彼女は妙な感覚に襲われることが多くなっていた。
聖女としての力が何かに反応しているのは分かるのだが、その何かがわからない。
「(お母さまならわかるのかな…この3年で強くはなれたけど…まだまだだな…)」
学園から帰宅後王宮にて王子としての職務を行っていた第一王子ライヴィスは第三王子の側近から懇願されていた。
なんでもここ最近散財が激しいのだという。
「我々や婚約者のダリク伯爵令嬢がやめるように進言しても彼女のためと言って高級なドレスや宝石を買い与えているのです」
「つまり婚約者が出来て浮かれて彼女にお金をつぎ込んでるって事かい?微笑ましいように思うけど…」
「今はまだよいのですがこのまま使用額が増えれば数日後には使用限度を超えてしまいます!」
「それほどなのかい!?さすがにこれは注意が必要だね。わかった私の方からリーグベルトに注意しておこう」
側近は深く礼をすると第一王子の執務室を去っていった。
「リーグ少しいいかい」
「ん?兄上何の用です?」
夕食の後自室でのんびりしていたリーグベルトのもとにライヴィスはやってきた。
「キミの側近から聞いたけど、最近散財しているそうだね?」
「え?あ~少し使いすぎてる…かも」
「はぁ、婚約者が出来てうれしいのは分かるけど我々に支給されている金銭は元々は民が働いて得たものだ。そのことをよく考えて使うべきだ」
「はい…兄上の言う通りです…」
「わかっているならいい。それに受け取っているダリク伯爵令嬢からもやめるように言われているんだろう?本人がいらないと言っているものを押し付けるのも良くないよ」
「うっ…おっじゃるどおりデズ…」
その後少し世間話をした後ライヴィスは部屋を後にした。
この出来事のおかげか無駄遣いは激減したものの婚約者にプレゼントを贈ることはやめなかった。
限度額以内には収まっているし特に問題はないと判断したライヴィスであったが、婚約者にやけに積極的な弟に対して少しだけ引っ掛かりを覚えるのだった。
「リーグベルト殿下またですか!」
「リーグ様恥ずかしいです…」
「休み時間なんだからいいじゃないか!」
学園の昼休み。そこにはすでにいつもの光景となっているやり取りがあった。
第三王子リーグベルトの婚約者に対する溺愛っぷりは相当で今も膝にティアー・ダリク伯爵令嬢をちょこんと乗せたまま昼食をするというとても器用なことをしている。
そんな王子の行動に側近たちが苦言を言う。
婚約発表されてから毎日のようにそのような光景が繰り返されていたのだ。
「恋愛小説でもなかなか見ないよあれ」
「なんでしょうね、なんともうらやましいようで羨ましくない光景ですわね…」
「殿下あれでよくおひる食べられるね…」
そんな彼らの様子を遠くから見ていたレナ、ミリア、シェリィの仲良しトリオ。
やや引きながらもすでに見慣れた光景にそれぞれがコメントを述べる。
「でもなんか意外だよね」
「意外ってなにがですのレナさん?」
「いやあ、言っちゃ悪いけど第三王子様ってなんか素行が悪いというか、女にだらしないというか、そういうイメージがあったからティアー様に一途なの意外だなって」
「たしかに言われてみればそうかもしれませんね!うふふこれが愛の力というものですかしら」
盛り上がるレナとミリアをよこになんとなくティアーの方をみたシェリィはふと何とも言えない感覚に襲われた。
ここ最近学園内で彼女は妙な感覚に襲われることが多くなっていた。
聖女としての力が何かに反応しているのは分かるのだが、その何かがわからない。
「(お母さまならわかるのかな…この3年で強くはなれたけど…まだまだだな…)」
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