僕の初めて。

僕。

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三吉空音と山下環汰

僕らの関係。

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「俺らって付き合ってるの?」

今日出会っていきなり三吉くんに言われた言葉だった。

三吉くんは学校の時、一人称が俺。
あの時は学校外での出来事だったので一人称は僕だった。

僕は彼女と別れたあの日、三吉くんに抱かれた。だから身体だけの関係ではなく、完璧に付き合っていると思っていた。

「え、付き合ってる…んでしょ…?」

僕はさっきまであった自信をなくしてしまい、ひょろひょろとした声で答えてしまった。

そして、どうしてこんなに自信をなくすようなことを聞くのかと胸がキュッと締め付けられた。

「そっ…か…。」

三吉くんの表情はその言葉と同時に少し固まった。

もしかして三吉くんは僕の事を彼氏として見ていない…?

そんな不安が僕の脳内に植え付けられた。
________


「山下くん!!好きです!!付き合ってください!!」

僕は三吉くんの事で悩んでいる。

なのに告白をされた。

でも、僕はこの子が生憎タイプじゃない。ここは断らないといけない。

「あのっ!き、気持ちは嬉しいんだけど…」

「嫌です!!!」

その言葉に呆気に取られた。

僕は今まで3人の女子に告白されて全て断ってきたけど、こんな返し方をされたのは初めてだ。

「でもっ、俺は君の事を好きじゃない…し…。」

「それでもいいです!!徐々に好きになればいいじゃないですか!!付き合ってくださいお願いします!!」

徐々に好きになってと言われたが、正直に言ってしまうとこの子は僕の嫌いなタイプだ。

でも、だからといって罵倒して振るなんて事はこの子が傷付くだろうし良くないと思う。

こういう時は…どうしたらいいんだろうか。

「ねぇ。須藤さん。」

僕の背後からこの子を呼ぶ声が聞こえた。
声の主は低さから察するに男だと思う。

「あ、あっ、天野くんっ!!」

僕に告白をしていたその子は天野という男の名前を呼んだ。その時の声は凄く驚いていた。
天野と呼ばれる男は、三吉くんのいるグループの一人。

あまり目立たない天野くんがどうしてここに来たのか分からなかった。

「君は昨日僕に告白をしてきたじゃないか。」
_______


僕はあの後修羅場を見せられた。

彼女が謝り、彼が許さないと言ったり。
彼女が浮気をしている時に彼氏が来たみたいな感じだった。

僕は彼らが言い争いをしている間に校舎に戻ってきたけど、三吉くんがいない。

僕は三吉くんとちゃんと話したかった。
_______


「三吉くん!!」

彼は旧校舎の屋上にいた。

今の季節は秋。
人によっては暖かい、肌寒いと感じる季節。僕は後者だ。

秋風に三吉くんの香りが運ばれ、僕の元へ来た。
その香りは抱かれた時と同じ香りがした。


「山下くん。」

三吉くんがこっちを向いて僕の名前を呼んだ。
僕を抱いた時は下の名前を呼んでいた。

「環汰。」

そう。こんな風にして。

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