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ダメ!それは私の!
第44話 メグルと普通の男の子
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「…?」
背後に気配を感じて僕は振り返る。
そこには以前見たものと同じ、濃厚な魔力が漂っていた。
「…シバと一緒にいた子かな?」
もしかしたらシバの師匠でもある僕の事を見に来たのかもしれない。
…そう考えるとちょっと照れくさいかも…。
良い気分になった僕は魔術回路を組み込んだ杖を振るう。
すると圧縮された空気が放たれた。
杖の原理は簡単で、先端に空気を圧縮する魔術回路が付いているだけだ。
空気がある程度圧縮されたら、杖の先端ごと圧縮された空気の表面を魔力でコーティングする。
こうする事で魔術回路を切っても空気が圧縮されたままになるのだ。
魔力回路を切れば、圧縮された空気は元に戻ろうとする。
しかし魔力の壁に阻まれて杖から離れる事ができない。
なので、魔力のコーティングに一部穴をあけてやるのだ。
そうすれば空気は一斉にその穴から噴き出し、その吹き出す力を推進力に魔力の壁が飛んでいく。
「今回は10mが限界か…」
僕は風の球が当たるも、落ちることなく揺れる木の葉を観察して呟く。
今の魔材ではこれが限界だった。
いくら回路を改善しても、ただの木の杖では魔力抵抗が激しく、一度に大量の魔力を流し込むと爆発してしまう。
かと言って実験に、年に一度取れるか取れないかの貴重な魔物の骨を使うのも…。
そんな事を考えつつ、僕はブリキの銃を取り出す。
これは先ほどの杖と似ていて、空気を圧縮し、詰め込んだ弾を撃ちだす事のできる武器だ。
現在最高の攻撃力と射程を持つのだが、弾を作る作業が非常に面倒であり、あまり使っていない。
それに筒状になっている構造上、より多くの回路に空気が触れ圧縮されるので圧縮効率は良いのだが…。
「あっ!」
少しでも魔力の調整を間違えるとこの通り、木っ端みじんなのである。
この銃身を作り直すのにどれだけ苦労する事か…。
鋳造で丈夫な物を作ろうにも、あのざらざらとした表面では弾を打ち出すことはできない。
そもそも僕は鉱物に回路を通せるほどの魔力も技術も持っていないのだ。
魔力が多ければどんな素材も磁石が鉄に磁力を持たせるように、無理やり性質を変えて回路を組むことができる。
もっと強い魔力があれば鋳造などしなくても、鉱物を直接魔力で変形させて銃を作る事もできるだろう。
それに魔力操作技術があれば原子の間に魔力を通して抵抗なく回路を組むこともできる。
それほどの操作技術があれば銃を暴発させることもないだろう。
使い方も、作り方も分かっている。要は僕自身の鍛錬不足なのだ。
…でも、今日はもういっか。
僕は杖をしまうと、母さんの待つ我が家に向かう。
道具の使い方を覚えた母さんは、この頃家事を頻繁に行うようになっていた。
今日は母さんが一人で作った手料理が待っている。
いつも僕が傍にいると手を出してしまうので、今日は姉さんに追い出されたのだ。
母さんは張り切っていたが、一体どんなものを作っているのだろう。
考えるだけで胸が躍った。
それに今夜の狩りはお休み。夜寝る前に、母さんが僕の貰ってきた本を読んでくれると言っていた。それはとても幸せな時間だ。
そうだ。また今度、あの日当たりの良い草原に行こう。
あの時は暑くて木陰で涼むだけだったが、今なら日向ぼっこができるはずだ。
姉さんのモフモフに包まれて、母さんと一緒に眠る事が、僕の何よりの幸福だった。
「そうと決まればお弁当も準備して…くふふっ」
弾むような足取りで僕は帰路に着く。
その無邪気な姿は誰が見ても普通の子どもにしか見えなかった。
背後に気配を感じて僕は振り返る。
そこには以前見たものと同じ、濃厚な魔力が漂っていた。
「…シバと一緒にいた子かな?」
もしかしたらシバの師匠でもある僕の事を見に来たのかもしれない。
…そう考えるとちょっと照れくさいかも…。
良い気分になった僕は魔術回路を組み込んだ杖を振るう。
すると圧縮された空気が放たれた。
杖の原理は簡単で、先端に空気を圧縮する魔術回路が付いているだけだ。
空気がある程度圧縮されたら、杖の先端ごと圧縮された空気の表面を魔力でコーティングする。
こうする事で魔術回路を切っても空気が圧縮されたままになるのだ。
魔力回路を切れば、圧縮された空気は元に戻ろうとする。
しかし魔力の壁に阻まれて杖から離れる事ができない。
なので、魔力のコーティングに一部穴をあけてやるのだ。
そうすれば空気は一斉にその穴から噴き出し、その吹き出す力を推進力に魔力の壁が飛んでいく。
「今回は10mが限界か…」
僕は風の球が当たるも、落ちることなく揺れる木の葉を観察して呟く。
今の魔材ではこれが限界だった。
いくら回路を改善しても、ただの木の杖では魔力抵抗が激しく、一度に大量の魔力を流し込むと爆発してしまう。
かと言って実験に、年に一度取れるか取れないかの貴重な魔物の骨を使うのも…。
そんな事を考えつつ、僕はブリキの銃を取り出す。
これは先ほどの杖と似ていて、空気を圧縮し、詰め込んだ弾を撃ちだす事のできる武器だ。
現在最高の攻撃力と射程を持つのだが、弾を作る作業が非常に面倒であり、あまり使っていない。
それに筒状になっている構造上、より多くの回路に空気が触れ圧縮されるので圧縮効率は良いのだが…。
「あっ!」
少しでも魔力の調整を間違えるとこの通り、木っ端みじんなのである。
この銃身を作り直すのにどれだけ苦労する事か…。
鋳造で丈夫な物を作ろうにも、あのざらざらとした表面では弾を打ち出すことはできない。
そもそも僕は鉱物に回路を通せるほどの魔力も技術も持っていないのだ。
魔力が多ければどんな素材も磁石が鉄に磁力を持たせるように、無理やり性質を変えて回路を組むことができる。
もっと強い魔力があれば鋳造などしなくても、鉱物を直接魔力で変形させて銃を作る事もできるだろう。
それに魔力操作技術があれば原子の間に魔力を通して抵抗なく回路を組むこともできる。
それほどの操作技術があれば銃を暴発させることもないだろう。
使い方も、作り方も分かっている。要は僕自身の鍛錬不足なのだ。
…でも、今日はもういっか。
僕は杖をしまうと、母さんの待つ我が家に向かう。
道具の使い方を覚えた母さんは、この頃家事を頻繁に行うようになっていた。
今日は母さんが一人で作った手料理が待っている。
いつも僕が傍にいると手を出してしまうので、今日は姉さんに追い出されたのだ。
母さんは張り切っていたが、一体どんなものを作っているのだろう。
考えるだけで胸が躍った。
それに今夜の狩りはお休み。夜寝る前に、母さんが僕の貰ってきた本を読んでくれると言っていた。それはとても幸せな時間だ。
そうだ。また今度、あの日当たりの良い草原に行こう。
あの時は暑くて木陰で涼むだけだったが、今なら日向ぼっこができるはずだ。
姉さんのモフモフに包まれて、母さんと一緒に眠る事が、僕の何よりの幸福だった。
「そうと決まればお弁当も準備して…くふふっ」
弾むような足取りで僕は帰路に着く。
その無邪気な姿は誰が見ても普通の子どもにしか見えなかった。
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