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マスオ、最後の審判を下す1
しおりを挟むうげえええっ。
タカヒコは路地裏でうずくまり、排水溝に向かって反吐を吐いていた。
アカネが出ていってから、宿にいても同級生たちの視線が落ち着かず、今までに稼いだ金貨を手に外へ出た。
この王国では15歳になると成人と認められる。盛り場へと向かい、果実酒の炭酸割りを飲んだ。
2杯飲むと気が大きくなり、近くの賭場へ入った。入ったのは初めてだったが、すぐにルールを覚えて賭けた。
最初は勝手が分からなかったが、コツを掴むと大勝ちした。あぶく銭がポケットでじゃらじゃらと音を立て、タカヒコはますます気を良くした。
(別に、冒険者だのゴブリン退治だのしなくても、オレ様はなんとでもなるぜ)
そのまま妓館に入ってまた飲んだ。
女の子がふたり寄ってきて、カウンターで楽しく話しながら飲んだ。ふたりともタカヒコの腕に胸を押し付け、「武勇伝」を喜んで聞いてくれた。その子たちにもオゴッてやった。
特に片方の子は驚くほど可愛かった。ちょっとエミにも似ていて、タカヒコが短いスカートから伸びた健康的な細い脚に手を伸ばした。
女の子はふふ、と微笑んだ。ももを触っても、中に手を入れても払い除けたりせず、むしろ嬉しそうに身体全体を押し付けてきて、タカヒコの股間に手を伸ばし、カリカリと爪で引っ掻いてきた。
「ね、上に行くでしょ?」
「ああ」
「楽しませてあげる」
彼女は手を引いて、タカヒコを寝室へ連れて行ってくれた。
最初は緊張したが、まだ15になったばかりというその子に風呂で洗ってもらうと、ムクムクと股間が立ち上がってきた。
ベッドに押し倒し、胸に吸い付き、股間をまさぐった。彼女は明るい声で笑い、細い腕をタカヒコの首に回し、喘いだ。
「な、中に出しても、いいか」
「いいけど、料金は上乗せしてよ?」
「ああ」
溜まっていたものを大量に放出して、タカヒコは満足した。
終わってから、また彼女と酒を飲んだ。
「凄い、お酒も強いのね」
「あっちだけじゃないぜ?」
彼女が強い酒の水割りを作ってくれて、飲めもしないのにまた飲んだ。夜更けまで。
翌朝。
路地裏に転がっている自分に気づいた。財布も荷物も全てなくなっていた。
(く、くそっ)
胃袋から酸っぱいものが上がってきて、全て嘔吐した。吐き尽くしたつもりでも、頭を起こすとまた吐いた。
「無様だな」
声を掛けられて振り返ると、男が自分を見下ろしていた。
路地に差し込む太陽の光が眩しかったが、逆光に目が慣れてくるとそいつの顔が見えた。
「お、おま、ライカン、マスオ」
みぞおちに靴先が食い込み、もう完全に無くなったと思っていた胃の内容物がまたあふれ出た。
自分が吐いた反吐の中で、痛みにのたうち回った。
顔面が蹴られ、鼻血が吹き出した。
歯が折れ、何本かが口の中に転がった。
再び腹に痛みが走った。吐いたものを見ると、真っ赤な血だった。
「だ、だずげ」
「なあタカヒコ、お前、よく可愛がってくれたよな、俺のこと」
「マ、マズオ」
「死ぬ前に、何か言い残したいことでもあるか?」
「む、む」
「ん?」
ぺっ。
顔を近づけてきたマスオに、血のついたツバを吐きかけた。
「へ、お、おかえし、だ」
ぐしゃっ。
股間が潰される感触と痛みに、タカヒコは白目を剥いて気を失った。
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