溺愛極道と逃げたがりのウサギ

イワキヒロチカ

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極道とウサギの甘いその後+サイドストーリー

極道とウサギの甘いその後5ー18

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 脳が灼けてしまいそうな強烈な解放。竜次郎の指を絞るように強く締め付けるのと同時に、自分の手が熱いもので濡れたのを感じた。
「っ……ぁ、ん……っ、は、ぅ……っ」
 脱力し、取り落としそうになったローターを必死に握りなおしたが、達したばかりで敏感になっている場所には、刺激が強過ぎる。
 もう手を離してしまおうか。
 そんな誘惑に駆られたことが伝わったのか、「イってる時もちゃんと持ってられて偉いぞ」と褒められて、湊は眉を八の字にして耐えることしかできなくなってしまった。
「あっ、ぅ、いやぁ……、」
「お前のエロい顔、ほんと最高だな」
 快楽に悶える姿をじっと鑑賞していた竜次郎からお褒めの言葉をいただいたが、湊は別のものが欲しくて身を捩った。
「竜次郎、も……」
 視線を下の方へ走らせると、竜次郎の中心も勃ち上がっているのが見える。
 これ以上の刺激を与えられてはお仕置きの続行がますます困難になりそうだが、だとしても早く繋がりたかったし、竜次郎にもたくさん気持ちよくなってほしい。
 湊が強請ると、ずるりと指が引き抜かれて、その体感に艶めかしい吐息が漏れた。

「そうだな、これ以上は俺にもお仕置きになっちまいそうだ」

 もう少し我慢しろと言われてしまうかとも思ったが、竜次郎も限界だったようだ。
「あっ……!」
 腰を抱え直され、深い結合を欲しがるそこに竜次郎のものが入ってくる。
 奥まで受け入れようと下半身の方に意識を集中すると、手の方が疎かになりローターを落としてしまった。
「おい、落としたぞ」
「も、だめ……っ、持ってられな、……っ」
 竜次郎は、仕方がねえなと笑う。
「頑張ってたから、今日のところは勘弁してやる」

 人工的な振動から解放されて、竜次郎を感じることに集中する。 
「あ、んっ…、んっ、……りゅうじろ、きもちい……、」
「っは……、お前は、ちっとは反省したのか?」
 竜次郎が身体を倒してきたので、湊はその首に腕を回した。
 体重をかけて奥まで貪られて、押し出されるような声が漏れる。
「んっ……、でも、おれ、も……っ」
「何だ?」
「俺も、竜次郎が……っ、突然出て行っちゃって心配した、から……っ、」
 息が上がってしまい、切れ切れな言葉を何とか紡ぎながら、湊は至近の竜次郎に微笑みかけた。
「っ……お、おあいこ、じゃない?」

 竜次郎が湊のことを心配するように、湊も竜次郎のことが心配なのだ。
 守ろうとしてくれる気持ちは嬉しいけれど、大変な時こそ側にいたい。
 そのためになら湊は、八重崎や神導の力も借りることが出来る。

 少しは、そんな想いが伝わっただろうか。
 竜次郎は一瞬困ったように眉を寄せ、やがて諦めたらしく破顔した。

「ったく、お前にゃ敵わねえな」


 ……そうして、たっぷりと竜次郎に愛された後。

「……今回は、柳の野郎が神導のやばさを知ってたから手ェ出されなくて済んだが、いつもこうとは限らねえんだからな。次からは、俺が危ねえっつったときは、ちゃんと大人しくしとけよ」

 竜次郎は湊を風呂に入れてくれたが、オプションとしてお説教もついてきた。
 一緒にいたかったからということで納得してもらえたかと思ったのに、それはそれとして危険な行為はダメ、絶対。ということらしい。
 闇バイトにしてもクラブへの同行にしても、竜次郎の希望に添えなかったのは確かだ。
 心配をかけたことについては、素直に申し訳ないと思う。
 湊は素直に「ごめん」と頭を下げた。
「今後は善処するね」
「いや、そこは「もうしません」って言えよ」
「そう言われても、竜次郎に嘘はつきたくないし……」
「……その誠実さに好感を抱けばいいのか、口先だけでもいいから安心させろと食い下がるべきか……」
 背後の竜次郎は、頭を抱えて考え込んでいる。
 湊は回された腕に手を添えた。

「心配かけちゃったかもしれないけど、さっきは、俺のこと相棒って言ってくれて嬉しかったよ。ありがとう、竜次郎」

 顔を見ようと振り返ったが、竜次郎が湊の肩に顔を伏せたので、二人の視線は行き違いになった。
 どうしたのだろうと思っていると、呻くような低い声が肩から響いてくる。
「…………湊、お前って奴は」
「うん?」
「んなこと言われたら、これ以上説教できねえだろ」
「わぷ……っ、」
 手で作った水鉄砲から放たれた湯が、不意打ちで湊の顔を直撃した。
「ちょ、水圧すごい。それ、どうやるの?」
「なんだよ。やったことねえのか?」
 竜次郎は湊の手を取り、レクチャーしてくれる。
「……俺がやっても全然飛ばないよ?」
「なんか、手の大きさとかもあるんだろ」
 同じようにやっているのに明らかに竜次郎と飛距離が違うのが、ちょっと釈然としない。
「うーん……、竜次郎は何でも上手だよね」
「こんなことで感心されても、ぶはっ!?」
「ハンデとして、俺は掌でいいかな」
「こんなことで対抗すんな、っこら、立ち上がんのは卑怯だろ」
 浜辺の水遊びのように、竜次郎にお湯を浴びせる。
 いつまでも通用すると思うなよ、と手桶を盾がわりにした竜次郎が反撃に転じて、盛大にお湯をかぶった湊は、「もう降参」と笑い声をあげた。
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