60 / 77
第二章 修行、そして旅に出る
18話 奥さんネットワーク
しおりを挟む
夕食も済ませ、やる事を済まして後は寝るだけになった時に何も知らないカー君が帰って来たから、寝ているゼンさんを二階に残し、庭に出て事情を説明すると……
「あぁ……だから、セイラが俺の事を探してたんだね」
「セイラさんが……?もしかして何か聞かれたの?」
「いや、俺の奥さん達が今外に出たら面倒な事になりそうだからって、匿ってくれたから会わなかったよ」
「へぇ……、そうなんだ」
何て言う奥さんネットワーク、カー君に沢山お嫁さんがいるのって、こういう時に凄い役立つんだなぁ。
いや、関心するところなのかなって思うけど、実際に助かってるから何だか複雑な気持ち。
「そういえば、俺が居なかった間の事も教えて貰ったけど、旅の道中のお金について……何とかなると思う」
「え……?」
「ほら、あの集落を離れて行こう、全国の俺の奥さん達が移動したんだけど、どうやら……旅の支援をする為でもあるみたいでね」
何か嫌な予感がする。
もしかして……いや、何だろう。
例えは悪いんだけど、働いてない男の人が自分の彼女さんや奥さんに対して、お金を求めて養ってもらう見たいな流れのような。
それってヒモじゃんって思うけど、そういうのってなんかやだ。
だってさ夫婦なんだからお互いに助け合うものだと思うし……それなのに片方だけに依存して助けて貰うって、何か健全じゃない気がする。
多分私の価値観が元居た世界のままだから、そう感じるのかもしれないけど、考えれば考える程やっぱ違うんじゃないかなって……
「もしかしてだけど、お金をくれるとか?」
「……ん?何だか嫌そうな表情をしてるけどどうしたんだい?」
「それってなんかやだなって……、ヒモみたいで良くないと思う」
「ヒモ?、ヒモって何だい?」
「それはえっとね?カー君にも分かるように説明すると──」
とりあえずヒモとは何か、私なりにどういう事が嫌なのか出来る範囲で説明をする。
「シャルネ、そこまで難しく考えないで良いと思うよ」
「……え?」
「君の言う、ヒモって言う言葉は確かに、ろくでなしの男性が女性に依存してるだけの、あんまりお勧め出来るような生き方では無いし、聞いていて気持ちの良い物では無かったけど、俺達はそうじゃないだろう?何の為に旅をするんだい?」
「……この世界で戦争ごっこをしている悪い神様達を懲らしめて、争いを止める為?」
「戦争ごっこ?懲らしめる?あぁ……うん、まぁ……それでもいいか、俺達はその目的の為に活動しているんだ、その道中でまじめに働いてお金を稼いでいる時間があると思うかい?」
ゼンさんにの時も考えたけど、難しい気がする。
カー君の言うように時間があるのかと言われたら難しい……けどまとまった時間は取れなくても、一日程度なら出来るんじゃないかなって思う。
でもそういう単発のお仕事って本当に仕事が出来るタイプの人じゃないと無理な気がするし。
なら私に出来る事って何?って思うとこの透き通るような肌と、美しい容姿……そして可愛らしい顔位だ。
その長所を生かして、夜の酒場とかでお客さん達の前に出て、注文を受けて料理を運んで、お酒を注いであげて……未経験でも頑張ればやろうとすれば多分出来るだろうけど……、ほら私人見知りだから……
「……出来なくはないけど、無理だと思う」
「それはどうしてだい?」
「だって、私達が働いてお金を稼いでる間、この世界では争いが続くわけだし、それって良くないよね?戦いと止める為の旅なのに、働いてる間犠牲者が増える事を黙認する事になるし」
「そうだね……、だからこういう時に助けてくれる人の存在が必要なんだよ、だから言い方は悪いかもしれないけど、こういう時は利用出来るものを最大限効率的に利用できるようになったいい、相手が俺の奥さんだからって気にする事は無い、シャルネにとっては必要な事なんだからね」
そう言って私の頭を優しく撫でると、調理場を指差す。
何時の間に用意したのだろうか、飲み物がテーブルの上に乗っているのが見えて、いったい誰が淹れてくれたのかと思うけど、多分幽霊さんが気を使ってくれたのかな。
「立ったままで話すのは疲れるだろう?ツバキにお茶を淹れて貰ったから座ってゆっくり話そう」
「……ツバキ?」
「あぁ、シャルネは名前を知らないんだね、ほら……あの君が幽霊さんって呼んでる子だよ、この前テントで話している時に名前を教えて貰ってさ」
「へぇ……いつ名前を聞いたの?」
「幽霊とは子を生す事が出来るのかと……興味本位で数日間声を掛けて仲良くなってテントに入った際に教えてくれたんだよ」
旅をしながら奥さんを増やすのは、ダニエラさんの件もあったからもうしょうがないと割り切ってる。
けど……既に死んで幽霊になった人まで口説いて、手を出す何て……見境が無さ過ぎるというか、むしろどうやってこの短期間の間にそこまで親密な関係になったのか。
それにどうやって肉体が無いのに、子供を作れると思ったのか……色々と突っ込みどころが多すぎて反応に困ってしまう。
「カー君、そんな見境なく手を出して子供を増やしてばかりだと、そのうち他の奥さん達から刺されるかもよ?」
「……ん?何を言ってるんだい?俺が選んで一緒にいたいと感じた以上は、全員幸せにするし、生まれて来た子供達に関しても親としての責任を放棄するつもりは無いよ」
「カー君がそこまで言うならいいけど、旅の途中で出来た新しい奥さんに嫉妬されて刺されるとかって言うのは止めてね?」
「そこはちゃんと、ダニエラの時みたいに一から説明して分かって貰えた人とだけ夫婦になるから大丈夫だよ」
「ならいいけど……」
ダニエラさんに関しては暮らしていた場所が異常な場所だったからそれでいいかもしれないけど、人によっては嫉妬深い人とか、何て言うか……精神的に病んでる人もいると思う。
たまたま、今までそういう人達に出会ってないだけで……、これはうん、私がしっかりと管理してあげないとダメかもしれない。
「それに……俺と関係を持って夫婦になった人の中には、嫉妬深いタイプもいたけど、暫くしたら嫉妬する事も無くなったから、これからも問題無いと思うよ?」
「カー君?それってなんか怖いんだけど?……もしかしてドメスティックなバイオレンスで洗脳とかしてる?」
「ドメスティックでバイオレンス?何を言ってるのか分からないけど、洗脳とかはしてないよ、俺の奥さん同士で助け合い支え合ってるみたいでさ、気づいたら本当の姉妹みたいに仲良くなってるおかげで、トラブルが無いだけかな」
「……え?何それ怖い」
「……え?」
……それを聞いて浮かんだのは、全員カー君の子供を抱きかかえながら器用に肩手で『あなた、服装が乱れていてよ?』と直しつつ、指摘された人が『お、お姉さま、ありがとうございます!』という、ちょっと綺麗な花が咲きそうな何とも言えない光景で……。
何て言うかそんな光景を考えてしまう辺り、私ってもしかしてそっち方面の才能があるんじゃないかなって思いつつテーブルのお茶を飲み干すと、明日に備えて寝る事にして部屋に戻るのだった。
「あぁ……だから、セイラが俺の事を探してたんだね」
「セイラさんが……?もしかして何か聞かれたの?」
「いや、俺の奥さん達が今外に出たら面倒な事になりそうだからって、匿ってくれたから会わなかったよ」
「へぇ……、そうなんだ」
何て言う奥さんネットワーク、カー君に沢山お嫁さんがいるのって、こういう時に凄い役立つんだなぁ。
いや、関心するところなのかなって思うけど、実際に助かってるから何だか複雑な気持ち。
「そういえば、俺が居なかった間の事も教えて貰ったけど、旅の道中のお金について……何とかなると思う」
「え……?」
「ほら、あの集落を離れて行こう、全国の俺の奥さん達が移動したんだけど、どうやら……旅の支援をする為でもあるみたいでね」
何か嫌な予感がする。
もしかして……いや、何だろう。
例えは悪いんだけど、働いてない男の人が自分の彼女さんや奥さんに対して、お金を求めて養ってもらう見たいな流れのような。
それってヒモじゃんって思うけど、そういうのってなんかやだ。
だってさ夫婦なんだからお互いに助け合うものだと思うし……それなのに片方だけに依存して助けて貰うって、何か健全じゃない気がする。
多分私の価値観が元居た世界のままだから、そう感じるのかもしれないけど、考えれば考える程やっぱ違うんじゃないかなって……
「もしかしてだけど、お金をくれるとか?」
「……ん?何だか嫌そうな表情をしてるけどどうしたんだい?」
「それってなんかやだなって……、ヒモみたいで良くないと思う」
「ヒモ?、ヒモって何だい?」
「それはえっとね?カー君にも分かるように説明すると──」
とりあえずヒモとは何か、私なりにどういう事が嫌なのか出来る範囲で説明をする。
「シャルネ、そこまで難しく考えないで良いと思うよ」
「……え?」
「君の言う、ヒモって言う言葉は確かに、ろくでなしの男性が女性に依存してるだけの、あんまりお勧め出来るような生き方では無いし、聞いていて気持ちの良い物では無かったけど、俺達はそうじゃないだろう?何の為に旅をするんだい?」
「……この世界で戦争ごっこをしている悪い神様達を懲らしめて、争いを止める為?」
「戦争ごっこ?懲らしめる?あぁ……うん、まぁ……それでもいいか、俺達はその目的の為に活動しているんだ、その道中でまじめに働いてお金を稼いでいる時間があると思うかい?」
ゼンさんにの時も考えたけど、難しい気がする。
カー君の言うように時間があるのかと言われたら難しい……けどまとまった時間は取れなくても、一日程度なら出来るんじゃないかなって思う。
でもそういう単発のお仕事って本当に仕事が出来るタイプの人じゃないと無理な気がするし。
なら私に出来る事って何?って思うとこの透き通るような肌と、美しい容姿……そして可愛らしい顔位だ。
その長所を生かして、夜の酒場とかでお客さん達の前に出て、注文を受けて料理を運んで、お酒を注いであげて……未経験でも頑張ればやろうとすれば多分出来るだろうけど……、ほら私人見知りだから……
「……出来なくはないけど、無理だと思う」
「それはどうしてだい?」
「だって、私達が働いてお金を稼いでる間、この世界では争いが続くわけだし、それって良くないよね?戦いと止める為の旅なのに、働いてる間犠牲者が増える事を黙認する事になるし」
「そうだね……、だからこういう時に助けてくれる人の存在が必要なんだよ、だから言い方は悪いかもしれないけど、こういう時は利用出来るものを最大限効率的に利用できるようになったいい、相手が俺の奥さんだからって気にする事は無い、シャルネにとっては必要な事なんだからね」
そう言って私の頭を優しく撫でると、調理場を指差す。
何時の間に用意したのだろうか、飲み物がテーブルの上に乗っているのが見えて、いったい誰が淹れてくれたのかと思うけど、多分幽霊さんが気を使ってくれたのかな。
「立ったままで話すのは疲れるだろう?ツバキにお茶を淹れて貰ったから座ってゆっくり話そう」
「……ツバキ?」
「あぁ、シャルネは名前を知らないんだね、ほら……あの君が幽霊さんって呼んでる子だよ、この前テントで話している時に名前を教えて貰ってさ」
「へぇ……いつ名前を聞いたの?」
「幽霊とは子を生す事が出来るのかと……興味本位で数日間声を掛けて仲良くなってテントに入った際に教えてくれたんだよ」
旅をしながら奥さんを増やすのは、ダニエラさんの件もあったからもうしょうがないと割り切ってる。
けど……既に死んで幽霊になった人まで口説いて、手を出す何て……見境が無さ過ぎるというか、むしろどうやってこの短期間の間にそこまで親密な関係になったのか。
それにどうやって肉体が無いのに、子供を作れると思ったのか……色々と突っ込みどころが多すぎて反応に困ってしまう。
「カー君、そんな見境なく手を出して子供を増やしてばかりだと、そのうち他の奥さん達から刺されるかもよ?」
「……ん?何を言ってるんだい?俺が選んで一緒にいたいと感じた以上は、全員幸せにするし、生まれて来た子供達に関しても親としての責任を放棄するつもりは無いよ」
「カー君がそこまで言うならいいけど、旅の途中で出来た新しい奥さんに嫉妬されて刺されるとかって言うのは止めてね?」
「そこはちゃんと、ダニエラの時みたいに一から説明して分かって貰えた人とだけ夫婦になるから大丈夫だよ」
「ならいいけど……」
ダニエラさんに関しては暮らしていた場所が異常な場所だったからそれでいいかもしれないけど、人によっては嫉妬深い人とか、何て言うか……精神的に病んでる人もいると思う。
たまたま、今までそういう人達に出会ってないだけで……、これはうん、私がしっかりと管理してあげないとダメかもしれない。
「それに……俺と関係を持って夫婦になった人の中には、嫉妬深いタイプもいたけど、暫くしたら嫉妬する事も無くなったから、これからも問題無いと思うよ?」
「カー君?それってなんか怖いんだけど?……もしかしてドメスティックなバイオレンスで洗脳とかしてる?」
「ドメスティックでバイオレンス?何を言ってるのか分からないけど、洗脳とかはしてないよ、俺の奥さん同士で助け合い支え合ってるみたいでさ、気づいたら本当の姉妹みたいに仲良くなってるおかげで、トラブルが無いだけかな」
「……え?何それ怖い」
「……え?」
……それを聞いて浮かんだのは、全員カー君の子供を抱きかかえながら器用に肩手で『あなた、服装が乱れていてよ?』と直しつつ、指摘された人が『お、お姉さま、ありがとうございます!』という、ちょっと綺麗な花が咲きそうな何とも言えない光景で……。
何て言うかそんな光景を考えてしまう辺り、私ってもしかしてそっち方面の才能があるんじゃないかなって思いつつテーブルのお茶を飲み干すと、明日に備えて寝る事にして部屋に戻るのだった。
0
あなたにおすすめの小説
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
サハギンに転生した俺、最弱から進化して海の覇王になりました
☆ほしい
ファンタジー
目を覚ますと、俺は異世界の海底でサハギンに転生していた。しかも、生まれたての最弱個体。弱すぎて、敵どころか仲間にも狩られるレベルの雑魚だった。
だがこの世界には、「進化」システムと「スキル取得」の概念がある。戦い、喰らい、生き延びれば、どんな存在にでもなれる。
一匹で深海を生き抜き、強敵との死闘を重ね、仲間を得て、次第に領海を広げていく俺。やがて襲い来る海賊、魔族、そして異世界の神々さえも──
進化の果てに手にした力は、神話の海獣すら屈服させる“覇王の威光”。
これは、最弱種族に転生した俺が、知恵と本能を武器に進化を重ね、深海・外洋・空すら制し、異世界の“海王”として君臨するまでの成り上がり戦記!
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜
KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞
ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。
諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。
そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。
捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。
腕には、守るべきメイドの少女。
眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。
―――それは、ただの不運な落下のはずだった。
崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。
その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。
死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる