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第五章 囚われの姫と紅の槍
27話 ヴィーニ·トゥイスク·ヴォルフガング
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この状況は何だろうか、何でダリアが部屋の床で眠っているのか、そしてこの二人は何だろうか。
しかもこの二人からは何だか懐かしい気配がする、何処か遠い過去に出会ったりしたのだろうかと一瞬感じはしたけどそんな訳がない。
だって少年の方はどう見てもぼくよりも年下だろうし、こっちを無表情なまま見つめている青年……、【Sランク冒険者で福音のゴスペル】と呼ばれた方の彼はぼくと同じ位か少し上位な気がする。
もしそうだった場合はお互いに物心付く前だから覚えてはいない筈だ。
「……、君のあなたのあんたのお前の気配は何?懐かしいけど僕は知らないし俺も知らない私も知らないし俺様の記憶にも無い、誰だ?」
「え?」
「ぼく達が知らない、主人格も知らないけど何処かで感じた事がある、誰だ?」
「ゴスペルが……、自分の意志で行動を!?待て、待ちなさいっ!」
「待つ?どうする?……ない、必要ない、お前の気配の違和感これか?これだな、これですね?」
ゴスペルと呼ばれた青年がぼくに近づいてくると、いきなり胸倉を掴んで引き寄せて来る。
咄嗟に助けようとしてくれたジラルドとクロウをソラが『今下手に動いたら死ぬのは僕達だっ!止まれっ!』と言って必死に止めるけど……、何か一人称が変わっている気がして違和感があって個人的にはそっちの方が気になる。
「え、ちょっと……、いきなり何!?」
「その服の下に隠してる首飾りは何だ?、魔導具ね?魔導具だよ、感じる波長は偽装?擬態?分からない、どうして?壊せば分かるかな怖そう決まった」
「や、やめろっ!」
ぼくの必死の抵抗もかなわずに、偽装の効果が付与された魔導具のネックレスを引っ張り出すとそのまま引き千切ると、偽装の魔術が切れ髪の色が徐々に黒から白に変わって行く。
その姿を見た皆が驚いた顔をして見ているけどそれはそうだろう……、この姿を知っているのはダートやダリアに師匠、マスカレイド位で周りには隠していたから当然だ。
「あぁ、やっぱりこれが原因か気持ち悪い気配が消えた、でも君はお前はあなたは?王に父上にパパに雰囲気が似ている?おかしい、何故、誰だ応えろ」
「いい加減にしなさいゴスペルっ!それ以上の行動は父上に報告しますよ!?」
「……それは困る、止める、止めよう、怒られるのは嫌だ」
父上に報告する、たったその一言だけでぼくから手を離したゴスペルは崩れた壁の方に行くとジラルド達の前で座ってしまう。
「呼ばれるまで警戒、不審者の前で待機」
「うん、そうしてくれると助かるよ……、私はこの者と大事な話がしたいから動かないようにあなた達も危害を加えられたくなければそのまま動かない事をお勧め致します、ゴスペル不審な行動を取ったら即座にその者達の命を絶ちなさい」
「……分かった」
手元に二本の剣を出現させて左右の手に持つと、それをジラルド達に向けて構える。
「二人共、ここは言われた通りにしよう……、ここで死んだらミントさんを助ける事が無きなくなるからね」
「あ、あぁ……、言われなくてもそうするって、俺達じゃこいつに勝てないって勘が言ってるからな」
「お前の勘は戦闘の時だけは精確だからな……」
「そ、そうね、私も折角拾った命を捨てたくないわ……」
四人は両手をあげて敵意が無い事を示すと、そのまま壁に背中を付けて動かなくなる。
それを見た少年は改めてぼくの方を見ると何かを考えるような仕草をするけど、いったいどうしたというのか。
「まず最初に確認したいのですが、あそこでいきなり上から落ちて来たと思ったら寝始めた子はあなたの知り合いですか?」
「その子はぼくの娘かな」
「……娘ですか、成程道理で雰囲気が似ている訳ですね、ならもう一つあなたはどうして6年前に亡くなった母上と似ているのか説明して頂いてもよろしいですか?私の記憶には親戚などいなかった筈なのですが?」
「説明も何も……、ぼくは小さい頃からメセリーで育ったから君のお母さんとは関係ないと思うよ?」
「メセリー……、あなたは南西の大国出身なのですか?」
出身?それなら確か……、昔師匠に聞いた時はストラフィリアだって聞いたけどそれがどうかしたのだろうか。
「……あ、こちらからの質問ばかりで申し訳ない、それに自己紹介もまだでしたね、私は『ストラフィリアの第二王子 ヴィーニ·トゥイスク·ヴォルフガング』と申します、ヴィーニが名前、トゥイスクがミドルネームで、ヴォルフガングが父上の名となります。王族は最後に親の名前を貰う習わしがあります、これはですね『ヴォルフガング王の息子ヴィーニ』という事を表す為ですね……、あなたのお名前をお聞きしてもいいですか?」
「ぼくはレースと申します……、出身ですがストラフィリアの生まれですがまだ乳飲み子の頃に捨てられていたらしく、拾ってくれた方にメセリーに連れて帰られて育ちました」
「捨てられた……?すいませんが今の年齢を聞いてもよろしいですか?」
「今は十八歳で近いうちに十九歳になりますね」
「……昔に捨てられて今は十八歳、母上に似た顔と父上に似た雰囲気を持つあなたはまさかっ!ゴスペルっ!これから婚約者であるミント王女と会い正式な婚約をする予定でしたが、それどころではなくなりましたっ!今からクラウズ王に婚約破棄の詫びとそれが終わったら国へ帰り父上に聞かなければならない事ありますっ!」
「……わかった」
ヴィーニ王子が焦った顔をしてそういうと、ぼくとジラルド達を見る。
「あなた達も付いて来て下さいこれは命令ですっ!、ついて来ない場合はゴスペルに今ここで始末させますっ!」
「……わかった」
「返答を頂けますか?」
「皆、ここは付いて行こう……」
「そちらに寝ている子も連れて行ってください」
……ヴィーニはゴスペルに『貴様は最後列で彼等が逃げないか見張りつつついて来い!』と命令をすると、部屋の扉を開けて外に出ると足早に歩きだす。
ぼくらは彼に送れないように急いで向かおうとするが、ぼくだけダリアを背負うのに時間が掛かってしまい急いで皆に追いつくのだった。
しかもこの二人からは何だか懐かしい気配がする、何処か遠い過去に出会ったりしたのだろうかと一瞬感じはしたけどそんな訳がない。
だって少年の方はどう見てもぼくよりも年下だろうし、こっちを無表情なまま見つめている青年……、【Sランク冒険者で福音のゴスペル】と呼ばれた方の彼はぼくと同じ位か少し上位な気がする。
もしそうだった場合はお互いに物心付く前だから覚えてはいない筈だ。
「……、君のあなたのあんたのお前の気配は何?懐かしいけど僕は知らないし俺も知らない私も知らないし俺様の記憶にも無い、誰だ?」
「え?」
「ぼく達が知らない、主人格も知らないけど何処かで感じた事がある、誰だ?」
「ゴスペルが……、自分の意志で行動を!?待て、待ちなさいっ!」
「待つ?どうする?……ない、必要ない、お前の気配の違和感これか?これだな、これですね?」
ゴスペルと呼ばれた青年がぼくに近づいてくると、いきなり胸倉を掴んで引き寄せて来る。
咄嗟に助けようとしてくれたジラルドとクロウをソラが『今下手に動いたら死ぬのは僕達だっ!止まれっ!』と言って必死に止めるけど……、何か一人称が変わっている気がして違和感があって個人的にはそっちの方が気になる。
「え、ちょっと……、いきなり何!?」
「その服の下に隠してる首飾りは何だ?、魔導具ね?魔導具だよ、感じる波長は偽装?擬態?分からない、どうして?壊せば分かるかな怖そう決まった」
「や、やめろっ!」
ぼくの必死の抵抗もかなわずに、偽装の効果が付与された魔導具のネックレスを引っ張り出すとそのまま引き千切ると、偽装の魔術が切れ髪の色が徐々に黒から白に変わって行く。
その姿を見た皆が驚いた顔をして見ているけどそれはそうだろう……、この姿を知っているのはダートやダリアに師匠、マスカレイド位で周りには隠していたから当然だ。
「あぁ、やっぱりこれが原因か気持ち悪い気配が消えた、でも君はお前はあなたは?王に父上にパパに雰囲気が似ている?おかしい、何故、誰だ応えろ」
「いい加減にしなさいゴスペルっ!それ以上の行動は父上に報告しますよ!?」
「……それは困る、止める、止めよう、怒られるのは嫌だ」
父上に報告する、たったその一言だけでぼくから手を離したゴスペルは崩れた壁の方に行くとジラルド達の前で座ってしまう。
「呼ばれるまで警戒、不審者の前で待機」
「うん、そうしてくれると助かるよ……、私はこの者と大事な話がしたいから動かないようにあなた達も危害を加えられたくなければそのまま動かない事をお勧め致します、ゴスペル不審な行動を取ったら即座にその者達の命を絶ちなさい」
「……分かった」
手元に二本の剣を出現させて左右の手に持つと、それをジラルド達に向けて構える。
「二人共、ここは言われた通りにしよう……、ここで死んだらミントさんを助ける事が無きなくなるからね」
「あ、あぁ……、言われなくてもそうするって、俺達じゃこいつに勝てないって勘が言ってるからな」
「お前の勘は戦闘の時だけは精確だからな……」
「そ、そうね、私も折角拾った命を捨てたくないわ……」
四人は両手をあげて敵意が無い事を示すと、そのまま壁に背中を付けて動かなくなる。
それを見た少年は改めてぼくの方を見ると何かを考えるような仕草をするけど、いったいどうしたというのか。
「まず最初に確認したいのですが、あそこでいきなり上から落ちて来たと思ったら寝始めた子はあなたの知り合いですか?」
「その子はぼくの娘かな」
「……娘ですか、成程道理で雰囲気が似ている訳ですね、ならもう一つあなたはどうして6年前に亡くなった母上と似ているのか説明して頂いてもよろしいですか?私の記憶には親戚などいなかった筈なのですが?」
「説明も何も……、ぼくは小さい頃からメセリーで育ったから君のお母さんとは関係ないと思うよ?」
「メセリー……、あなたは南西の大国出身なのですか?」
出身?それなら確か……、昔師匠に聞いた時はストラフィリアだって聞いたけどそれがどうかしたのだろうか。
「……あ、こちらからの質問ばかりで申し訳ない、それに自己紹介もまだでしたね、私は『ストラフィリアの第二王子 ヴィーニ·トゥイスク·ヴォルフガング』と申します、ヴィーニが名前、トゥイスクがミドルネームで、ヴォルフガングが父上の名となります。王族は最後に親の名前を貰う習わしがあります、これはですね『ヴォルフガング王の息子ヴィーニ』という事を表す為ですね……、あなたのお名前をお聞きしてもいいですか?」
「ぼくはレースと申します……、出身ですがストラフィリアの生まれですがまだ乳飲み子の頃に捨てられていたらしく、拾ってくれた方にメセリーに連れて帰られて育ちました」
「捨てられた……?すいませんが今の年齢を聞いてもよろしいですか?」
「今は十八歳で近いうちに十九歳になりますね」
「……昔に捨てられて今は十八歳、母上に似た顔と父上に似た雰囲気を持つあなたはまさかっ!ゴスペルっ!これから婚約者であるミント王女と会い正式な婚約をする予定でしたが、それどころではなくなりましたっ!今からクラウズ王に婚約破棄の詫びとそれが終わったら国へ帰り父上に聞かなければならない事ありますっ!」
「……わかった」
ヴィーニ王子が焦った顔をしてそういうと、ぼくとジラルド達を見る。
「あなた達も付いて来て下さいこれは命令ですっ!、ついて来ない場合はゴスペルに今ここで始末させますっ!」
「……わかった」
「返答を頂けますか?」
「皆、ここは付いて行こう……」
「そちらに寝ている子も連れて行ってください」
……ヴィーニはゴスペルに『貴様は最後列で彼等が逃げないか見張りつつついて来い!』と命令をすると、部屋の扉を開けて外に出ると足早に歩きだす。
ぼくらは彼に送れないように急いで向かおうとするが、ぼくだけダリアを背負うのに時間が掛かってしまい急いで皆に追いつくのだった。
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