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Fact Space
仕事
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年末の無子は3年近く続けていた居酒屋のバイトにちょっと呆れ始めていた。
最初は己虎さんや当時の店長の規張さんがいてくれたからやる気があったけれど、時間が流れるにつれて店長も変わり、己虎さんもバイトから社員になって別店舗で働くことになってしまい、無子はまともに喋れる人がいなくなってしまった。
しかも、次々変わる店長は毎回男性。
それだけで仲良くなりませんというわけじゃなかったけど、無子の1つ歳下の愛嬌たっぷりLJKが店長さんも他の店員さんとも仲良くやっていて無子は置いてけぼり。
それでも無子はキッチンで言われた通り働いて、しっかりきっちり言われていたことをこなしていたある日、ホールもやってみようと言われた。
無子は声を出すのさえ苦手なのに、接客やレジ打ちをしないといけないのが憂鬱だったけれど、仕事を続けるためにメニューを打ち込むハンディの使い方を教えてもらう。
けれど、全く分からない。
その理由は教えてくれた店長さんがパパパーっとやり方を一度手早く見せて終わりにしたから。
無子はその店長を頼ることはなくなり、メモに取ってから打ち込んだり、時間がある店員さんに聞いたりと自分なりに努力していると打ち込むのが遅くて注文がすぐに作れないと怒られる。
それで無子はイラついてふてぶてしい感じで謝るとちょっとイラついた顔で店長さんは責めてくる。
はあ…、だるいな。
自分なりに飲み込もうとしているのにやり方もきっちり教えられない人になんで怒られないといけないんだろうと思っていたある日、その店長さんと愛嬌LJKがゆったりと閉め作業の話をしているところを見てしまった。
しかも、無子は“孤谷さん”でLJKは“愛嬌ちゃん”と名前をしっかり区別するように呼ぶ。
前にいた店長さんも社員さんもバイトさんもそんな区別なく平等に物を教えてくれたのにな、と無子はその職場がだんだんと嫌になり、バイト先を変えることを決めた。
当時、無子は専門学校の座学で学んだレストランサービスに興味を持ち、その仕事に近い専門式場の配膳のバイトに応募してラッキーなことに合格。
多分、ちょうど人がいなかったからだろうけど、あの小さい居酒屋でぼっちを際立たせるよりも勉強が出来るこの仕事を主にしていこうと面接帰りのバスに乗ろうとすると、新しく店長になった男性と少し前に入った大学生の女性が仲睦まじそうに話しているのを同じバス待合の列で気づく。
その店長さんはとても優しい笑顔でみんなを和ますような人で、奥さんとお子さんを数回お店に連れてきたこともある家族思いの人。
なんであの大学生と一緒にいるんだろう?と、無子はワイヤレスイヤフォンを外し2人の会話に聞き耳を立てていると、
「水族館楽しかったね。」
と、大学生が浮かれた声で話すのが聞こえた。
無子はそれに驚き、2人にバレない程度に身を傾けて2人の腕を見ると絡み合っていることに気づく。
…なにこれ。
デート?
不倫?
無子はその2人に驚き、こういうことに詳しそうな自好さんにその2人様子を逐一報告していると、一瞬店長が無子を見た。
多分、店長は無子に気づいていて、たまにしか出勤しない大学生は無子の存在なんか忘れていたんだろう。
無子を確認した店長が何かを言ったのか、バスでも少しうるさかった大学生は静かになり黙ってしまい、なんのアクションも起こさない。
けど、その行動で無子は確信していつも降りる駅から2つ前のバス停で降りて、その足でバイト先の居酒屋で毎日のように働いているバイトくんにそのことを慌てて伝えると、知ってるとのこと。
無子はその一瞬でそのバイトくんも嫌になる。
奥さんと子どもがいて、仕事先には不倫相手?
しかもその子のせいで仕事が手につかないと最近愚痴を漏らしてると聞いて、一気にその仕事場が大嫌いになった。
秩序皆無なこの仕事場でその恋愛模様を知らなかったのは無子だけとバイトくんは言ったけど、みんなはそれを良しとしてたの?
他人事だけど注意すべきことは注意すべきじゃない?
そう思ってしまう無子はただのお節介でまた過保護って言われるのかな。
けど、もう辞めるからいいやと思い、無子はその仕事場をフェードアウトするように辞めて新しい仕事場で頑張ることにした。
環流 虹向/子宮が疼く愛が欲しい
最初は己虎さんや当時の店長の規張さんがいてくれたからやる気があったけれど、時間が流れるにつれて店長も変わり、己虎さんもバイトから社員になって別店舗で働くことになってしまい、無子はまともに喋れる人がいなくなってしまった。
しかも、次々変わる店長は毎回男性。
それだけで仲良くなりませんというわけじゃなかったけど、無子の1つ歳下の愛嬌たっぷりLJKが店長さんも他の店員さんとも仲良くやっていて無子は置いてけぼり。
それでも無子はキッチンで言われた通り働いて、しっかりきっちり言われていたことをこなしていたある日、ホールもやってみようと言われた。
無子は声を出すのさえ苦手なのに、接客やレジ打ちをしないといけないのが憂鬱だったけれど、仕事を続けるためにメニューを打ち込むハンディの使い方を教えてもらう。
けれど、全く分からない。
その理由は教えてくれた店長さんがパパパーっとやり方を一度手早く見せて終わりにしたから。
無子はその店長を頼ることはなくなり、メモに取ってから打ち込んだり、時間がある店員さんに聞いたりと自分なりに努力していると打ち込むのが遅くて注文がすぐに作れないと怒られる。
それで無子はイラついてふてぶてしい感じで謝るとちょっとイラついた顔で店長さんは責めてくる。
はあ…、だるいな。
自分なりに飲み込もうとしているのにやり方もきっちり教えられない人になんで怒られないといけないんだろうと思っていたある日、その店長さんと愛嬌LJKがゆったりと閉め作業の話をしているところを見てしまった。
しかも、無子は“孤谷さん”でLJKは“愛嬌ちゃん”と名前をしっかり区別するように呼ぶ。
前にいた店長さんも社員さんもバイトさんもそんな区別なく平等に物を教えてくれたのにな、と無子はその職場がだんだんと嫌になり、バイト先を変えることを決めた。
当時、無子は専門学校の座学で学んだレストランサービスに興味を持ち、その仕事に近い専門式場の配膳のバイトに応募してラッキーなことに合格。
多分、ちょうど人がいなかったからだろうけど、あの小さい居酒屋でぼっちを際立たせるよりも勉強が出来るこの仕事を主にしていこうと面接帰りのバスに乗ろうとすると、新しく店長になった男性と少し前に入った大学生の女性が仲睦まじそうに話しているのを同じバス待合の列で気づく。
その店長さんはとても優しい笑顔でみんなを和ますような人で、奥さんとお子さんを数回お店に連れてきたこともある家族思いの人。
なんであの大学生と一緒にいるんだろう?と、無子はワイヤレスイヤフォンを外し2人の会話に聞き耳を立てていると、
「水族館楽しかったね。」
と、大学生が浮かれた声で話すのが聞こえた。
無子はそれに驚き、2人にバレない程度に身を傾けて2人の腕を見ると絡み合っていることに気づく。
…なにこれ。
デート?
不倫?
無子はその2人に驚き、こういうことに詳しそうな自好さんにその2人様子を逐一報告していると、一瞬店長が無子を見た。
多分、店長は無子に気づいていて、たまにしか出勤しない大学生は無子の存在なんか忘れていたんだろう。
無子を確認した店長が何かを言ったのか、バスでも少しうるさかった大学生は静かになり黙ってしまい、なんのアクションも起こさない。
けど、その行動で無子は確信していつも降りる駅から2つ前のバス停で降りて、その足でバイト先の居酒屋で毎日のように働いているバイトくんにそのことを慌てて伝えると、知ってるとのこと。
無子はその一瞬でそのバイトくんも嫌になる。
奥さんと子どもがいて、仕事先には不倫相手?
しかもその子のせいで仕事が手につかないと最近愚痴を漏らしてると聞いて、一気にその仕事場が大嫌いになった。
秩序皆無なこの仕事場でその恋愛模様を知らなかったのは無子だけとバイトくんは言ったけど、みんなはそれを良しとしてたの?
他人事だけど注意すべきことは注意すべきじゃない?
そう思ってしまう無子はただのお節介でまた過保護って言われるのかな。
けど、もう辞めるからいいやと思い、無子はその仕事場をフェードアウトするように辞めて新しい仕事場で頑張ることにした。
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