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はれのちはるくん
202:16:58
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え…。
え…、どうしよ…。
なんでちゃんと携帯を見ておかなかったんだろう。
私は朝のアラームでずっと機内モードにしていた事を気づき、全ての連絡を断ち切ってしまったことに後悔する。
『待ってる。』
私が送った同じ言葉と飛行船を入れていたくらいの大きなプレゼント箱の写真を送ってきていた時音のメッセージに今更気がついた。
しかもメッセージが送られてきていたのは天ぷらを食べて稜平さんに京都を連れまわされていた時間帯。
ちゃんと見てれば会えたのに。
私は後悔で溢れ出そうな涙を堪えて時音に電話をかけるとすぐに出てくてた。
幸来未「…ごめんっ。いま、きづいた。」
時音『おはよ。大丈夫。突然だったし、幸来未も忙しいもんね。』
私が忙しい時なんか一度もないよ。
そんな気遣われる嘘、時音にはつかれたくないよ。
幸来未「今から会うの、難しい…?」
時音『…うん。もう戻っちゃったからもうしばらく会えないや。』
…なんで、なんで事前に伝えてくれないの。
そしたら全部の予定すっぽかしてあの松ぼっくりの木の下で何時間でも待ってたよ。
時音『もし早めに戻れてもまだ仕事があるからすぐには会えないんだ。ごめんね。』
時音が謝る必要ないのに…。
私がおとなしく待てればよかったのに、ごめんね。
時音『次、会えたら一緒に家選ぼうね。僕、色々候補見つけてるんだ。』
幸来未「…うん。分かった。頑張ってね。」
時音『うん。その時にプレゼントもちゃんと渡すから楽しみにしてて。』
幸来未「分かった。待ってる。」
時音『うん!じゃあね。』
幸来未「…がんばって。」
私は堪えた分の涙を鼻水に変えてしまい、鼻水を垂らしながら電話を終わらせる。
時音は毎回私が呼んだ時に来てくれたのに、私は呼ばれた時に行ってあげないなんて最低すぎる。
今度はちゃんと会えるように私の毎日を時音に送ろう。
そう決めた私は今日家に帰ったらなんの映画を見るかアプリで候補を選んでいると、朝風呂から帰ってきたまっさらな稜平さんが帰る支度を始めた。
稜平「朝ごはんどこで食べる?」
幸来未「…新幹線でいい。」
稜平「ん?どうした?」
私の震える声に気づいてしまった稜平さんはズボンだけを履いた半裸の浴衣姿で私のそばにやってきた。
その姿があまりにも似合わず、滑稽すぎて私は思わず吹き出すと稜平さんは笑いながら私の涙を浴衣の袖で拭ってくれる。
幸来未「ツボっただけ。」
私はごまかすために携帯画面にたまたま写っていたバラエティ番組を見せるけど、稜平さんは眉を寄せる。
稜平「にしては顔が疲れてないけど。まあ、幸来未がそういうならそうなんだろうね。」
と、稜平さんは私の鼻を強めにつまみ、ぴっと離すとまた準備を始めた。
私は深く詮索し過ぎない稜平さんに静かに感謝しながら少し腫れる目に軽くメイクをして、時音を待つために自分の家に帰った。
環流 虹向/23:48
え…、どうしよ…。
なんでちゃんと携帯を見ておかなかったんだろう。
私は朝のアラームでずっと機内モードにしていた事を気づき、全ての連絡を断ち切ってしまったことに後悔する。
『待ってる。』
私が送った同じ言葉と飛行船を入れていたくらいの大きなプレゼント箱の写真を送ってきていた時音のメッセージに今更気がついた。
しかもメッセージが送られてきていたのは天ぷらを食べて稜平さんに京都を連れまわされていた時間帯。
ちゃんと見てれば会えたのに。
私は後悔で溢れ出そうな涙を堪えて時音に電話をかけるとすぐに出てくてた。
幸来未「…ごめんっ。いま、きづいた。」
時音『おはよ。大丈夫。突然だったし、幸来未も忙しいもんね。』
私が忙しい時なんか一度もないよ。
そんな気遣われる嘘、時音にはつかれたくないよ。
幸来未「今から会うの、難しい…?」
時音『…うん。もう戻っちゃったからもうしばらく会えないや。』
…なんで、なんで事前に伝えてくれないの。
そしたら全部の予定すっぽかしてあの松ぼっくりの木の下で何時間でも待ってたよ。
時音『もし早めに戻れてもまだ仕事があるからすぐには会えないんだ。ごめんね。』
時音が謝る必要ないのに…。
私がおとなしく待てればよかったのに、ごめんね。
時音『次、会えたら一緒に家選ぼうね。僕、色々候補見つけてるんだ。』
幸来未「…うん。分かった。頑張ってね。」
時音『うん。その時にプレゼントもちゃんと渡すから楽しみにしてて。』
幸来未「分かった。待ってる。」
時音『うん!じゃあね。』
幸来未「…がんばって。」
私は堪えた分の涙を鼻水に変えてしまい、鼻水を垂らしながら電話を終わらせる。
時音は毎回私が呼んだ時に来てくれたのに、私は呼ばれた時に行ってあげないなんて最低すぎる。
今度はちゃんと会えるように私の毎日を時音に送ろう。
そう決めた私は今日家に帰ったらなんの映画を見るかアプリで候補を選んでいると、朝風呂から帰ってきたまっさらな稜平さんが帰る支度を始めた。
稜平「朝ごはんどこで食べる?」
幸来未「…新幹線でいい。」
稜平「ん?どうした?」
私の震える声に気づいてしまった稜平さんはズボンだけを履いた半裸の浴衣姿で私のそばにやってきた。
その姿があまりにも似合わず、滑稽すぎて私は思わず吹き出すと稜平さんは笑いながら私の涙を浴衣の袖で拭ってくれる。
幸来未「ツボっただけ。」
私はごまかすために携帯画面にたまたま写っていたバラエティ番組を見せるけど、稜平さんは眉を寄せる。
稜平「にしては顔が疲れてないけど。まあ、幸来未がそういうならそうなんだろうね。」
と、稜平さんは私の鼻を強めにつまみ、ぴっと離すとまた準備を始めた。
私は深く詮索し過ぎない稜平さんに静かに感謝しながら少し腫れる目に軽くメイクをして、時音を待つために自分の家に帰った。
環流 虹向/23:48
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