ここのサキには

環流 虹向

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12/21

20:00

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私は下ろしたてのワンピースで待ち合わせしている駅前で夏くんを待っていると、急いできてくれたのか前髪が全部後ろに飛んでいった夏くんが走ってやって来た。

夏「ごめん。予約詰め過ぎちゃった。」

雅紀「大丈夫。No. 1の夏くんは待たせるくらいがちょうどいいよ。」

私がそう言うと夏くんは嬉しそうに笑い、手を握ってくれた。

夏「これも雅紀さんのおかげ。ホテル行く前にちょっとだけコンビニ寄ってもいい?」

雅紀「いいけど、夏くんの好きなオレンジジュースは買っておいたよ?」

夏「え!ありがとう!」

と、とびっきりの笑顔で抱きしめてくれる夏くんに私は友達の温かさを感じる。

夏「…でも、ちょっとお腹空いてるからゼリー買いたい。」

そう言って少し恥ずかしそうに目を潤める夏くんに私は普段のときめきを感じていると、夏くんがキスしてくれた。

夏「行こ?雅紀さんの分もゼリー買ってあげる。」

夏くんはキャストなのにもかかわらず、自分も私も好きなみかんゴロゴロゼリーを買ってホテルに行くとすぐに腹ごしらえをし始めたので私も一緒に食べる。

雅紀「冬休みだからフルでお仕事入ってるんだね。」

夏「うん。前のとこよりはベースの単価が低いからみんなで頑張らないと。」

と、夏くんは私の1番の友達の最上 瑠愛もがみ るあくんと2人だけで夏に始めたデートサービスを今は30人近くのキャストで動かしている。

やっぱり人脈が広い瑠愛くんは経営者向きだったんだなと感心していると、夏くんが最後の一口を私の口の中へ入れた。

夏「雅紀さんのよりちょっと酸っぱいね。」

雅紀「…みかんと比べないでよ。」

私は自分の味を知ってる夏くんに改めてそう言われて恥ずかしくなっていると、夏くんは私のゼリーからみかんを1つ取り出し口の中に入れると私の舌と自分の舌で潰すように絡めてきた。

そのみかんの果肉がぷちぷち弾ける感覚と前よりも舌遣いが上手くなった夏くんに思わず体が反応してしまうと、夏くんは私のワンピースの上から盛り上がってしまった部位にそっと手を置いた。

夏「マッサージ、しよっか。」

雅紀「そっちのマッサージはお願いしてないよ…。」

夏「雅紀さんは前のお店からお世話になってるから。これはサービス。」

そう言って夏くんは私の髪の毛をまとめてワンピースのチャックを下ろしながら私の腰上で自分の腰を揺らす。

その手慣れている感じが一とはまた違って自分の欲求が理性に優っているのを感じてしまった時には脱がなくていいパンツまでいつも通り脱がされてしまった。

夏「今日は後ろからにしようかな。」

そう言いながらいつものマッサージを始めようとする夏くんはうつ伏せの私のお腹に枕を入れて楽で触りやすい体制をとらせる。

雅紀「…なで、ないで…っ。」

私は体の全部を知られてしまった夏くんにマッサージをされながら不意に撫でられる性感帯に肩をすくませると、首元を開けるように夏くんが顔を入れてきた。

夏「雅紀さんの恋人さんに負けないくらい気持ちいことしてあげるからね。」

夏くんは私が一度も言っていない一とのごっこ遊びになぜか少し前から気づいていて、それに対抗するように私の体で遊ぶ。

その夏くんがいつも以上に雄味を感じて何度も腰を飛ばされているとストップウォッチのアラームが鳴った。

夏「あと1回、雅紀さんのもらったらシャワー行こうね。」

と言って、夏くんは私を咥えると自分の頭を乱暴に振って私のシロップを全部出し切った。

私は会うごとに搾り取られる回数が上がって体が追いつけないでいると、夏くんが私に糖分補給をするように優しくキスをしてくれた。

夏「俺、これで仕事上がりだからゆっくり準備してもらって大丈夫だよ。」

雅紀「…でも、彼女さん待ってるでしょ?」

私は重すぎる体をゆっくり起こし、朦朧とする頭をしっかりさせるために水を飲む。

夏「大丈夫。深夜手当でタクシー代貰えるから。」

雅紀「それでも待ってるんだから早く帰らないと。」

私は夏くんの手を引いて歯磨きと体を洗うのをお風呂でいっぺんに終わらせて手早く着替える。

ワンピースのファスナーをあげれば全ての準備完了だった私は自分でそのファスナーを上げようとすると、夏くんは丁寧に髪の毛を除けてから上げてくれた。

雅紀「ありがとう。」

夏「うん。こちらこそいつも来てくれてありがとう。」

…はあ。

やっぱり夏くんといると時間を忘れるくらい気持ちが落ち着く。

この関係性が私の中で1番楽なのかも。

そう改めて感じた私は夏くんに駅まで見送ってもらい、明日の仕事に備えるため家へ帰った。


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