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公開処刑? ある意味、断罪イベント
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ルーファスに連れてこられたのは、王宮の会議室。お父さまと何故かジーン先生、それから知らない大人たちが数名。王宮に居るのだからそれなりの地位に居る人たちなんじゃないの。偉い人に囲まれ緊張してぷるぷる震える僕に、ルーファスがみんなを紹介してくれた。
刈り込まれた真っ赤な髪に黒い瞳で筋骨隆々な三十代くらい男の人は騎士団長、長い水色の髪を無造作に束ね青色の瞳をした二十代後半くらいの御婦人は魔法士団長、プラチナブロンドのキラキラした髪のオレンジの瞳をした青年は王太子殿下、同じくプラチナブロンドの威厳ある四十半ばくらいの紳士は国王陛下。お父さまのお兄さまなのに、お父さまの方が歳上に見え……いえ、何でもありません。
魔法士団長はジーン先生の娘さん? なるほど、英才教育で育った結果ですね。
「怯えなくて大丈夫だ。みんな身内だからな」
ってルーファスが言ってるけど、なに言ってるんだろう。身内って、国のトップ、国一番の権力者集団に囲まれて緊張するなって、無理だからね。僕も公爵令息、王家の血筋。
もしかして、悪役令息断罪イベント始まっちゃう? え? 僕、何かやらかした? この世界に生まれて九年の短い人生ともおさらばしちゃうの?
別の意味で怯えて震える。ちょっと魔力が漏れて辺りが涼しくなった。冷房いらずの夏。
「大丈夫ですよ、とって食べたりしませんから」
ジーン先生が柔和に微笑む。ルーファスが頭をポンポンと撫でて……いや、きみは僕の弟なんだよ? 頭撫でやすいサイズ感だけどね。弟に慰められる兄。お兄ちゃん不甲斐ないです。って思ったら、冷静さが少し戻ってきた。
「シリル、屋敷でブツブツ言ってたことをみんなに聞かせてやってくれ」
「防具マントのこと? フルーツ運搬のこと?」
「両方だ」
あれはただ思いつきのままに垂れ流しただけで、実用可能なのかどうかは別問題。オタクの妄想を国の中枢で発表しろと。無茶苦茶言いますね、弟よ。……なにこれ、公開処刑? ある意味、断罪イベント。
大人たちに注目される九歳児。お忙しい中、集まって頂きすみません。お父さま、疲れた顔で早くしろとばかりに睨んでくるので、本当に忙しいところ呼び出されてしまったみたい。発表しないで帰らせてくれる雰囲気じゃない。
渋々、口を開く。
「あの、子供の発想でアイディア先行の実現可能かどうかを前提にしていないのですが……」
前置きをし、恥を忍んで現実的でないものも含めて覚えている限り全て話した。今世の黒歴史爆誕。
「ジーン先生、甲冑を軽くして温度調節するのは可能か」
「ルーファス様、可能だと思いますよ」
「待って、お父……ジーンさん。ものを浮かせる魔法は初歩ですが、着用時常時発動となると魔法石の粉を使って魔法陣を組まないとなりません。それに、魔法陣といえど発動には魔力が必要となるので、魔法士や魔法騎士に魔力が劣る騎士では常時軽量を保つのは難しいのでは」
「なら、補助として魔法石を付けましょう。ものを浮かせる魔法は無属性なので、魔法石の属性を選びませんので、手元にあるもので可能です。魔法石の粉の件も、軽くする程度の魔法陣に使う程度なら、低級品でも可能でしょう。どの程度軽量するかによって、魔力消費量も変わってくるので、継続時間と魔力量の調整、それから軽量魔法を固定する魔法陣の開発と細かい調整が必要ですが。実用化されたのなら、まあ平の王宮魔法士の給料なら、夏の季節分もあればまあ買えない事もない金額くらいに抑える予定が、騎士の方々の懐事情についてはなんとも」
僕が羞恥心を心の底に押し込めて無になっている間、魔法士団の親子が言い合いを始めてしまった。
魔法石って、粉にすれば魔力伝達の媒体になるし、そのままだと魔力を貯めておける魔力タンクになる。本人の魔力が足りなければ、魔法石に込めた魔力で補助が可能。何度も使えば劣化する、前世でいうところの充電バッテリー。魔法石の質が高いほど多くの魔力を貯めておけるんだけど、質がいいものはそれなりに高価。
あっ。もしかして、魔力がちょっとしかないメルビンに質のいい魔法石を身に着けて貰えば、魔法が使えるようになるかも……?
「甲冑の防御力を落とさず軽くするのは実現可能なのか?」
騎士団長さんが魔法士親子の会話に割って入った。
「可能です。既存の甲冑に少々手を加え、魔法陣の刺繍を施したインナーを作ればいいので。シリル様が言った、温度調節まで付けるとなると氷属性の魔法石と火属性の魔法石、それぞれの魔力を滞りなく回せる適切な素材が必要なので高価になりますが……軍馬一頭の十分の一程度なので軍馬を買うよりは安いですよ」
あんまりお金の価値に詳しくないお子様な僕でもわかる。一介の騎士さんにそれは無理ってものだよ、ジーン先生。軍馬一頭っていったら、日本円にして一億数千万円だった記憶がある。ラノベから得た前世の記憶なので、この世界での価値は分からないけど、安くはないと思う。一千数百万円のお値段のものを着るとなると……。千万円を着て戦うの? 怖っ。
「更に、身体強化や魔防等を付けるとなると、王都の一等地に新築の屋敷三軒建つのは納得ですね」
あ、はい。現実的な金額ではありませんね、すみません。
でも、それは魔物の出ない王都で貴重な魔物素材に掛かる費用の話。僕――というかメルビンには魔物素材と魔法石の出処である辺境伯閣下が付いて、彼本人が使う分ならと無料提供の約束をしてるので、材料費はタダ、加工に掛かる時間と知識と手間暇はプライスレス。……これは黙っておこう。魔法オタクのジーン先生に好物を見せるようなもの、飛びつかれても辺境伯閣下が困っちゃう。
「暑いのは仕方ない。軽くなるだけでもありがたい話だ。装備が軽くなれば機動力が上がる。夏の給料が飛んでも手に入れる価値はある」
「今まで無かったんですか?」
僕は首を傾げて騎士団長さんに訊ねた。
軽くするの魔法のアイディアは、既存のものを浮かせる魔法を元にしているのだから実現出来ないとは思っていない。同じように考える魔法士や魔法騎士が今まで居ない方がおかしいんじゃないのかな。
「我々の騎士団、ワイアット殿の魔法師団も、魔法騎士団も、それぞれが独立していて接点が殆ど無い。騎士団の者に剣術を習っておられるルーファス様だから、甲冑は重そうだ、なんとかならないか、と気付かれたのでは」
自分の部署と接点が無ければ他所の事情に興味ないし、気付きもしないし、気付いたとしても部外者の門外漢が口出しするのはよくない、と、感じてしまうのは仕方ない。
「浄化魔法が食べ物を腐らなくさせる、というのは? カビにも有効だと?」
王太子殿下が、恐れ多くもちびっこの僕に質問された。
き、緊張……。なんて説明しよう……。カビも腐敗も菌の活動が、なんて言っても肉眼で見えない微生物が生きて繁殖して排泄物を出して変化させてる、なんて信じない。科学が発展していない、魔法という不思議な力が当たり前にある世界、人の目に見えない妖精の仕業と言った方が通じるので、妖精のせいにしよう。
真っ直ぐ見てくる王太子殿下に、怖ず怖ずと説明する。
「えっと、あの、食べ物が腐るのも、カビも、妖精さんが悪い菌を撒いて腐らせているので、悪い菌を撒かれても食べ物が腐ったり、カビが生えたりする前に浄化して綺麗にしてしまえばいいんです。んと、でも、一度カビが生えたり腐ったものは浄化魔法を掛けても悪くなったまま元には戻らないので、人間の目に見えなくてもそこにある悪い菌が悪さをする前に、浄化してしまえば腐りません。桃の果樹園で桃の木の病気を防ぐ為に果樹園を浄化するのと同じです。でも、時間が経つと食べ物は酸化したり変化するので、防ぐのはカビと腐敗だけです。古くなった油を食べるとお腹が痛くなるのは、浄化魔法じゃどうにもならないので」
「菌は病気と同じか」
「悪さをする菌は病気の元の一つです」
「国の食料庫に浄化魔法を定期的に掛ければ、小麦粉にカビは生えないのか」
「理想としてカビが発生する隙を与えないよう魔道具で常に浄化魔法を掛けている状態です。人の出入りでも菌が外から持ち込まれてしまうので、食料庫へ入る人にも浄化魔法を書けてから入るようにしてもらって」
「ワイアット魔法士団長、可能なのか?」
黙って聞いていたお父さまが、ジーン先生の娘さんに質問し、僕がドキドキした。発案は息子の僕だからね、実の親になんて思われるか、父母参観で日頃の成果を発表する気持ちです。
「浄化魔法の魔法陣は生活魔法程度で、難しいものではありません」
「騎士団でも浄化魔法陣は鍛錬後や野営時に湯浴みがわりに使っている」
「えぇ。比較的、消費魔力も少ないものです。しかし、常に浄化魔法を掛け続けるとなると、魔力の容量が大きな質のいい魔法石か、質を求めないにしてもそれなりの数の魔法石が必要になります」
「国として、備蓄食料の保管問題は最優先事項だ。魔法石なら、辺境伯から毎年税金代わりに納められているもので足りないか」
王様まで話に加わってきた。
僕の垂れ流した独り言が、なんか、大事になった気がする。
「陛下、十分でございます。魔力を貯めておくのに使うだけのもので、浄化魔法は無属性、属性を選びません。魔法士たちで定期的に魔力補充すれば運用可能かと」
「すぐに運用可能か」
「シリル様の話を聞き、食料を駄目にするカビが、予防的な浄化が可能と認識を改めたここに居る私かジーンさんなら、すぐにでも魔法陣を書けます。ですが、魔法石と連結をする魔道具を組まなければならないので、七日……いえ、五日以内には運転可能かと」
「話が終わり次第、すぐにとりかかるように。魔法石は王宮が保持している分から出す。ランブロウ公、宰相との連絡を」
「かしこまりました」
「魔法士団でも準備に取り掛かります」
刈り込まれた真っ赤な髪に黒い瞳で筋骨隆々な三十代くらい男の人は騎士団長、長い水色の髪を無造作に束ね青色の瞳をした二十代後半くらいの御婦人は魔法士団長、プラチナブロンドのキラキラした髪のオレンジの瞳をした青年は王太子殿下、同じくプラチナブロンドの威厳ある四十半ばくらいの紳士は国王陛下。お父さまのお兄さまなのに、お父さまの方が歳上に見え……いえ、何でもありません。
魔法士団長はジーン先生の娘さん? なるほど、英才教育で育った結果ですね。
「怯えなくて大丈夫だ。みんな身内だからな」
ってルーファスが言ってるけど、なに言ってるんだろう。身内って、国のトップ、国一番の権力者集団に囲まれて緊張するなって、無理だからね。僕も公爵令息、王家の血筋。
もしかして、悪役令息断罪イベント始まっちゃう? え? 僕、何かやらかした? この世界に生まれて九年の短い人生ともおさらばしちゃうの?
別の意味で怯えて震える。ちょっと魔力が漏れて辺りが涼しくなった。冷房いらずの夏。
「大丈夫ですよ、とって食べたりしませんから」
ジーン先生が柔和に微笑む。ルーファスが頭をポンポンと撫でて……いや、きみは僕の弟なんだよ? 頭撫でやすいサイズ感だけどね。弟に慰められる兄。お兄ちゃん不甲斐ないです。って思ったら、冷静さが少し戻ってきた。
「シリル、屋敷でブツブツ言ってたことをみんなに聞かせてやってくれ」
「防具マントのこと? フルーツ運搬のこと?」
「両方だ」
あれはただ思いつきのままに垂れ流しただけで、実用可能なのかどうかは別問題。オタクの妄想を国の中枢で発表しろと。無茶苦茶言いますね、弟よ。……なにこれ、公開処刑? ある意味、断罪イベント。
大人たちに注目される九歳児。お忙しい中、集まって頂きすみません。お父さま、疲れた顔で早くしろとばかりに睨んでくるので、本当に忙しいところ呼び出されてしまったみたい。発表しないで帰らせてくれる雰囲気じゃない。
渋々、口を開く。
「あの、子供の発想でアイディア先行の実現可能かどうかを前提にしていないのですが……」
前置きをし、恥を忍んで現実的でないものも含めて覚えている限り全て話した。今世の黒歴史爆誕。
「ジーン先生、甲冑を軽くして温度調節するのは可能か」
「ルーファス様、可能だと思いますよ」
「待って、お父……ジーンさん。ものを浮かせる魔法は初歩ですが、着用時常時発動となると魔法石の粉を使って魔法陣を組まないとなりません。それに、魔法陣といえど発動には魔力が必要となるので、魔法士や魔法騎士に魔力が劣る騎士では常時軽量を保つのは難しいのでは」
「なら、補助として魔法石を付けましょう。ものを浮かせる魔法は無属性なので、魔法石の属性を選びませんので、手元にあるもので可能です。魔法石の粉の件も、軽くする程度の魔法陣に使う程度なら、低級品でも可能でしょう。どの程度軽量するかによって、魔力消費量も変わってくるので、継続時間と魔力量の調整、それから軽量魔法を固定する魔法陣の開発と細かい調整が必要ですが。実用化されたのなら、まあ平の王宮魔法士の給料なら、夏の季節分もあればまあ買えない事もない金額くらいに抑える予定が、騎士の方々の懐事情についてはなんとも」
僕が羞恥心を心の底に押し込めて無になっている間、魔法士団の親子が言い合いを始めてしまった。
魔法石って、粉にすれば魔力伝達の媒体になるし、そのままだと魔力を貯めておける魔力タンクになる。本人の魔力が足りなければ、魔法石に込めた魔力で補助が可能。何度も使えば劣化する、前世でいうところの充電バッテリー。魔法石の質が高いほど多くの魔力を貯めておけるんだけど、質がいいものはそれなりに高価。
あっ。もしかして、魔力がちょっとしかないメルビンに質のいい魔法石を身に着けて貰えば、魔法が使えるようになるかも……?
「甲冑の防御力を落とさず軽くするのは実現可能なのか?」
騎士団長さんが魔法士親子の会話に割って入った。
「可能です。既存の甲冑に少々手を加え、魔法陣の刺繍を施したインナーを作ればいいので。シリル様が言った、温度調節まで付けるとなると氷属性の魔法石と火属性の魔法石、それぞれの魔力を滞りなく回せる適切な素材が必要なので高価になりますが……軍馬一頭の十分の一程度なので軍馬を買うよりは安いですよ」
あんまりお金の価値に詳しくないお子様な僕でもわかる。一介の騎士さんにそれは無理ってものだよ、ジーン先生。軍馬一頭っていったら、日本円にして一億数千万円だった記憶がある。ラノベから得た前世の記憶なので、この世界での価値は分からないけど、安くはないと思う。一千数百万円のお値段のものを着るとなると……。千万円を着て戦うの? 怖っ。
「更に、身体強化や魔防等を付けるとなると、王都の一等地に新築の屋敷三軒建つのは納得ですね」
あ、はい。現実的な金額ではありませんね、すみません。
でも、それは魔物の出ない王都で貴重な魔物素材に掛かる費用の話。僕――というかメルビンには魔物素材と魔法石の出処である辺境伯閣下が付いて、彼本人が使う分ならと無料提供の約束をしてるので、材料費はタダ、加工に掛かる時間と知識と手間暇はプライスレス。……これは黙っておこう。魔法オタクのジーン先生に好物を見せるようなもの、飛びつかれても辺境伯閣下が困っちゃう。
「暑いのは仕方ない。軽くなるだけでもありがたい話だ。装備が軽くなれば機動力が上がる。夏の給料が飛んでも手に入れる価値はある」
「今まで無かったんですか?」
僕は首を傾げて騎士団長さんに訊ねた。
軽くするの魔法のアイディアは、既存のものを浮かせる魔法を元にしているのだから実現出来ないとは思っていない。同じように考える魔法士や魔法騎士が今まで居ない方がおかしいんじゃないのかな。
「我々の騎士団、ワイアット殿の魔法師団も、魔法騎士団も、それぞれが独立していて接点が殆ど無い。騎士団の者に剣術を習っておられるルーファス様だから、甲冑は重そうだ、なんとかならないか、と気付かれたのでは」
自分の部署と接点が無ければ他所の事情に興味ないし、気付きもしないし、気付いたとしても部外者の門外漢が口出しするのはよくない、と、感じてしまうのは仕方ない。
「浄化魔法が食べ物を腐らなくさせる、というのは? カビにも有効だと?」
王太子殿下が、恐れ多くもちびっこの僕に質問された。
き、緊張……。なんて説明しよう……。カビも腐敗も菌の活動が、なんて言っても肉眼で見えない微生物が生きて繁殖して排泄物を出して変化させてる、なんて信じない。科学が発展していない、魔法という不思議な力が当たり前にある世界、人の目に見えない妖精の仕業と言った方が通じるので、妖精のせいにしよう。
真っ直ぐ見てくる王太子殿下に、怖ず怖ずと説明する。
「えっと、あの、食べ物が腐るのも、カビも、妖精さんが悪い菌を撒いて腐らせているので、悪い菌を撒かれても食べ物が腐ったり、カビが生えたりする前に浄化して綺麗にしてしまえばいいんです。んと、でも、一度カビが生えたり腐ったものは浄化魔法を掛けても悪くなったまま元には戻らないので、人間の目に見えなくてもそこにある悪い菌が悪さをする前に、浄化してしまえば腐りません。桃の果樹園で桃の木の病気を防ぐ為に果樹園を浄化するのと同じです。でも、時間が経つと食べ物は酸化したり変化するので、防ぐのはカビと腐敗だけです。古くなった油を食べるとお腹が痛くなるのは、浄化魔法じゃどうにもならないので」
「菌は病気と同じか」
「悪さをする菌は病気の元の一つです」
「国の食料庫に浄化魔法を定期的に掛ければ、小麦粉にカビは生えないのか」
「理想としてカビが発生する隙を与えないよう魔道具で常に浄化魔法を掛けている状態です。人の出入りでも菌が外から持ち込まれてしまうので、食料庫へ入る人にも浄化魔法を書けてから入るようにしてもらって」
「ワイアット魔法士団長、可能なのか?」
黙って聞いていたお父さまが、ジーン先生の娘さんに質問し、僕がドキドキした。発案は息子の僕だからね、実の親になんて思われるか、父母参観で日頃の成果を発表する気持ちです。
「浄化魔法の魔法陣は生活魔法程度で、難しいものではありません」
「騎士団でも浄化魔法陣は鍛錬後や野営時に湯浴みがわりに使っている」
「えぇ。比較的、消費魔力も少ないものです。しかし、常に浄化魔法を掛け続けるとなると、魔力の容量が大きな質のいい魔法石か、質を求めないにしてもそれなりの数の魔法石が必要になります」
「国として、備蓄食料の保管問題は最優先事項だ。魔法石なら、辺境伯から毎年税金代わりに納められているもので足りないか」
王様まで話に加わってきた。
僕の垂れ流した独り言が、なんか、大事になった気がする。
「陛下、十分でございます。魔力を貯めておくのに使うだけのもので、浄化魔法は無属性、属性を選びません。魔法士たちで定期的に魔力補充すれば運用可能かと」
「すぐに運用可能か」
「シリル様の話を聞き、食料を駄目にするカビが、予防的な浄化が可能と認識を改めたここに居る私かジーンさんなら、すぐにでも魔法陣を書けます。ですが、魔法石と連結をする魔道具を組まなければならないので、七日……いえ、五日以内には運転可能かと」
「話が終わり次第、すぐにとりかかるように。魔法石は王宮が保持している分から出す。ランブロウ公、宰相との連絡を」
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