フィクションですか?いえ、ノンフィクションです。

みーくん

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【おまけ】二人の日常をちょっと覗き見

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 ■■キス顔■■


「へぇ~。空ってキスする時、こんな顔してるんだね。」


 それは空が主演の映画を観ていた愛斗からポロリと零れた言葉だった。

「えっ?妬いてるの??」

「いや、流石に仕事じゃ妬かない。」

「だよね。」

「でもさ、自分たちがキスする時は大抵目を瞑ってるから顔なんて分からない。俺が見たことない顔を世間の人が知ってるのは何かイヤかも。」

「そう考える愛斗が可愛い!」

「ねえ、空。チューしよっ!」

 キス顔を見たくて、ガン見してやろうと意気込む愛斗。しかし空は、そんな愛斗の思惑などお見通しなのだ。

 今まさにキス顔で俺の唇を待っている愛しの愛斗。その顔をバレないようにスマホで連写する。そのことにも気付かない抜けたところも可愛くて仕方ない。

 なかなか思った熱が来ない事を不審に思い、薄目を開けた愛斗が連写に気付き拗ねるまであと三秒。

 こんな何気ない日常が幸せで堪らない。




■■役作り■■


「空、おかえり!」

 早く愛斗に会いたくてい急いで帰ってきた空の前に現れた姿に目を奪われる。

「ま、愛斗。ただいま。どうしたの??それ。」

 頭には小さな三角の耳がチョコンとのっており、お尻からは大きな尻尾が生えている。

「あ。これ?次の漫画は獣人をテーマにしたいんだけど、獣人と言えばネコとか狼とか熊が思い浮かぶでしょ??でもさ、リスの獣人って可愛いと思わない??ほらっ!」

 と言ってお尻をフリフリ尻尾を動かす愛斗。
・・・か、可愛すぎる!!!!

「確かに可愛い!!」

「でしょ?だから役作りしてストーリー考えてるの。」

 愛斗の思考回路は本当に面白くて飽きない。それだからこそ人気の漫画が描けるのだと思う空。

 リスになった愛斗が余りにも可愛すぎて、そのまま寝室に連れ込み、耳を着けたままの愛斗の身体を隅々まで愛し尽くしたのは言うまでもない。

 堕ちる寸前

「じゅ、獣人の魅力恐るべし。」

 と最後の力を振り絞って呟いた愛斗の寝息が聞こえ始めたのを確認し、自分の腕の中に優しく抱え込んだ空は、

「獣人だからじゃないよ。愛斗が可愛すぎるんだよ。」

 と囁き、額にキスを落として眠りについた。

 翌朝、情事のあれやこれやでガビガビになった尻尾を見つけ、顔を真っ赤にしながら怒る姿も可愛らしいなと思う空であった。



■■当たり前■■

 空と二人でソファに座っている時、ふと思い出した。

「空。俺、空の事大好きだよ。いつも優しくて仕事も頑張ってて凄くカッコイイと思う。ケンカをするときもあるけど、それでも嫌いな所なんて見当たらなくて。本当にいつもありがとう。これからもずっと一緒に居たい。あ、あ、あ、愛してる。」

 愛してると言うのは恥ずかしくてまだあまり慣れない。

「どどどどうしたの?いきなり。いや凄く嬉しいけど、嬉しいけどね!」

「今日、たまたまテレビで観たんだ。いつでも伝えられると思って伝えていなかったら、ある日突然、不幸な事故で他界してしまって、結局何も伝えられないままで後悔してるって言ってた。だから今一緒に居られる事は当たり前じゃないんだって。」

「確かにそうだね。ありがとう愛斗。俺も愛してるよ。」

「ふふっ。でもなんか照れるね。」

「そうだね。でも俺たちがおじいちゃんになっても、何回も伝えるよ。」

「うん。俺も。」

 そして二人は唇を重ねる。

 この幸せがずっと続くように努力をしようと胸に誓う。

 いつかのリベンジとばかりに薄目を開けて、空のキス顔を凝視している愛斗に気付かないまま。



■■風邪■■

 冷房のガンガンに効いた部屋で眠ったのが悪かったのか、夏風邪をひいた愛斗。

「コホッコホッ・・・ごめん、そら。」

「そんな事気にしなくていいよ。それよりも休んで。おかゆ作るね。」

「あ″り″か″と″う」

「あぁ声も酷いね。」

 そう言って心配そうに顔を覗き込んでくる空に、うつったら申し訳ないから部屋に入らないようにお願いした。

 でも本当は傍にいて欲しい。両親が他界してからずっと一人で生きてきた愛斗。

 体調が悪い時も一人で耐えていた。苦しくて寂しくて心細かった。

 だけど今は空が居てくれる。誰かが居てくれるだけで、こんなにも安心するもんなんだと思うと、その温かさに涙が溢れそうになる。

 空に何度言っても部屋に様子を見に来るから、お互いにマスクを着用。

「愛斗。早く元気になってね。」

 そう言っておかゆを食べさせてくれる。

「コホッ。あ″り″か″と″。ゴホッ。」

「もうもうもう。喋らなくていいよ。ほら栄養付けて寝よう。」

 コクンと頷くと、ヨシヨシと頭を撫でてくれる。

 おやすみのキスはマスク越し。

 空にこれ以上心配をかけないように早く治そうと心の中で拳を握る愛斗は大人しく布団に潜る。

 一方、空は・・・

 俺に全てを任せて世話をやかれる愛斗は可愛くて仕方なかった。いい。とてもいい。

 と、ニヤける顔も隠さず洗い物をする。



 何気ない日常が、当たり前の生活の一つ一つが幸せなのだと思う。




 
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