勇者ブレイドの冒険~無能な勇者(リーダー)呼ばわりで皆脱退?!でもかわいい女の子たちとハーレムパーティー組んだんで戻りたいと言っても遅い!

三浦ウィリアム

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第1章~無能な勇者~

第2話Part.4~勇者・ブレイドは優しい~

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「た、倒した……。」
「た、助かったぁ……。」
「痛み止めか何かは持ってるか?」
「ごめんなさい。持ってないです……。」
「そうか。」

 俺と彼女は強敵を倒して張りつめていた糸が切れたようにバッタリと倒れ込んだ。だが彼女が足をケガしていることを思い出して、身体を起こして彼女に近づき痛み止めの薬は持っているかと尋ねた。だが持っていないらしい。俺も持っていない。さてどうしたものかと思った時、さっき採集した薬草が目に入る。

「それじゃあヤーゲンか何かはあるか?」
「あっ。それなら私の鞄に。」

 薬草を加工するため、それをすり潰すものは持っているかと聞くとそれは持っていたようで、借りるぞと言ってそれを使用してさっき採集した薬草で傷薬を作る。本当は煎じて飲むのが最良なのだが生憎そのような余裕は無いので応急処置で塗り薬のようにする。

「自分で塗れそうか?」
「は、はい……っ痛ッ。」
「難しそうだな。」
「ごめんなさい。」
「じゃあ俺が塗るしかないか。靴を脱がせるよ。」
「すみません。」

 塗り薬を足首に塗れそうかと聞いたが膝を曲げるだけでも痛みが走るようで難しそうだ。俺が塗るしかないらしい。俺は彼女の足首に薬を塗ることにした。
 俺は彼女が捻ったという左足の靴と靴下を脱がせる。相当ひどいようで脱がせる時ですら痛みで少し声を上げる。
 俺は塗り薬を指にとって彼女の白い脚に塗り込んでいく。細く滑らかな綺麗な足をしている。何度か自分の足に薬を塗ったことがあるが、当たり前だが俺とは全然違う。

「そういえば名前をまだ名乗ってなかったね。俺はブレイドだ。」
「私はミリア・ベルナールです。」
「そうか。さっきの魔術、すごかったよ。」
「わ、私なんかまだまだです。」

 俺はそう言えば名を名乗っていなかったことを思い出し、お互いに名を名乗った。彼女の名前はミリア・ベルナールというらしい。
 彼女は小柄で150センメラーほどと小柄で丸顔で垂れ気味の丸目、瞳の色は灰色と全体的に幼く見える顔立ちをしている。本当に幼いのかもしれないが。
 服装は桃色を基調としたワンピースに白色のローブを身に纏っている。全体的に丸みを帯びた体つきをしている。

「イングジャミならギルドに持ち込めば金になりそうだな。」
「そ、そうなんですか?」
「ああ。そこらの雑魚とは違うからな。だが持って行く道具が無い。そういうものは持ってるか?」
「いえ、持ってないです。」
「まあそうだよね。じゃあ仕方ないな、そのまま引きずっていくか。」

 力を持った魔物を討伐すればギルドから収入がある。当然ミリアとの山分けにはなるがイングジャミとなれば急ぐ俺からすればかなり大きな収入だ。倒した事を証明するため死骸を持って行く必要があるが俺はその道具もシューインらに持っていかれてしまった。仕方がないので俺は剣を身につけるために使用していた腰紐をイングジャミの両手に巻き付けて引っ張って行くことにした。

「まだ歩けそうにないな。死骸の上に座るというのは少し嫌かもしれないが、それは許してくれ。」
「いえ。助けてもらえただけでもありがたいです。」

 膝を曲げる時すら痛みが走っている今のミリアに歩かせるのは酷だし俺も手は貸せない。仕方ないのでうつ伏せに倒れているイングジャミの背中に彼女を乗せるしかなかった。
 俺は手を差し出して彼女を立ち上がらせた。何とか足をつかないように頑張っていたがやはり痛みは走るようで痛みに表情を歪めていた。

 立ち上がらせることはでき、そして自分の肩を貸す。彼女はこちら側に身体の前面側を向けて身体を預ける。その時俺は自分の胸に柔らかなものが当たるのを感じる。彼女の胸が俺の胸板に押しつぶされるように密着する。
 彼女の服装は全体的にゆるめのサイズの服を着ているのだがその突き出た胸がはっきりと分かり、相当大きいのはよく見ずとも分かったが、半端な大きさではないことを身を以て教える。
 俺は思わず生唾を飲んでしまい、そして彼女の顔を見ながら「無理せずゆっくりでいいから。」と言う。当然彼女の身体を気遣ってのことだが、一点の曇りも無いかと言われれば自信はない。右側の胸が彼女がケンケンと飛び上がるように進むのと並行して跳ね、たまに俺の身体にペチペチとぶつかる。

 こうしてミリアをイングジャミの近くまで連れて行ったが、次は彼女をイングジャミの背中に乗せないといけない。彼女自身で乗らせるのは段差も高く難しそうだ。

「抱き上げるしかないか……。俺の腿に座ってくれるか?」
「は、はい。」
「そうだ。次は首に抱き着いてくれ。」
「はい。」
「よしッ。」

 俺はミリアを自分の腿に腰かけさせて首に抱き着いてもらう。そして彼女の背中と腿の裏を持ってくるりと回りながら彼女を持ち上げた。王子が輿入れした姫を抱き上げ、国民たちに見せるあのような抱き上げだ。俺の顔の近くに彼女の胸が来る。俺の左側の視界が少し悪いが問題はない。

「しっかり抱き着いてくれた方が安定する。恥ずかしいかもしれないが、しっかりと抱き着いていてくれ。」
「は、はい……。わ、私、重く、ないですか……?」
「いや?そんなことはないが。」
「そ、それならよかったです。」

 ミリアは俺にしっかりと身体を預けてくれた。そのため俺は難儀することなく彼女をイングジャミの背中に乗せる事ができた。

「ありがとう……。」
「え?」
「いや、信じてもらえるってうれしいことだなって、改めて思った。」
「それってどういう……。」

 俺は思わず彼女に礼を言っていた。思えば昨日からほとんど誰にも信じて貰えず来た。だがミリアは俺の事を信じて身を預けてくれた。俺はそれがたまらなくうれしかった。
 当然事情を知らないミリアからすれば一体何のことやら分かっていなかったが。

「揺れるから気をつけてくれ。……掴む場所はなさそうだが。」
「見つけたぜぇ。イングジャミィッ!」
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