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はじめまして
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ザーザー
雨が昼から夜にかけて降ると天気予報のお姉さんが言っていたことを思い出す。憂鬱だ。僕は、雨が好きではない。
僕は、英語の授業が嫌いすぎて、そんなことを思いながら窓から見える灰色の雲と雨の日独特の香りに意識を向ける。
あー早く終わんないかな、家帰りたい。
キーンコーンカーンコーン
「ああ…もうこんな時間ですか、切りもいいですし、黒板移し終わった人から終わってください。挨拶もいいです。」
やっと終わった。
今日の最後の授業が英語とかついていない。だけど、あとホームルーム終われば帰れる。
帰ったら、何しよう…まずは姉さんに電話かな。
そんな、くだらないことを考えてたら先生が話し終わっていた。あとは、諸連絡だけで終われば解散だ。
よし、終わったから帰るか。
「なー藤谷!」
「何?」
クラスメイトの水谷に声をかけられた。
「なーバスケの助っ人きてくれねー?」
「ごめん、今日は無理また今度。」
「そっかー、仕方ないよな。」
「うんごめんね。」
水谷のしょげた顔見ると何か胸が痛む。
犬が飼い主に怒られてしょげた顔にそっくりだと感じた。
こころなしか、耳と尻尾がたれてしまっている幻覚が見える。
だが、今日は姉さんに電話するという使命がある。
言っておくが、僕はシスコンではない。
姉は、大学に入学と同時に一人暮らしをしたので家に一緒に住んでいない。2年前ぐらい前までほとんど連絡とかなかった。しかし、この時期ということもあり外に出ることはほとんどなく大学の授業もリモートで暇らしい。僕にここぞとばかりに電話を掛けてくる。
何度か、無視しようとしたことがあるがガチギレされて本当に怖かったのでもうできない。
僕だって、我が身は大事だ。
学校の3階から東階段を少し駆け足で下る。
夜にかけて雨が強くなると言っていたことを思い出した。
傘置き場から、薄い緑色の傘を手に取り昇降口から飛び出す。水たまりができる前に帰りたい。僕は、帰路を急いだ。
5分ぐらい走ると、電柱が見えてきた。もう少しで家だ。そう思っていると
「みゃーみゃー」
そう聞こえた気がした。最初はさすがに、聞き間違えだと思った。こんな、土砂降り一歩手前で水が嫌いな猫がいるはずない。だけど、万が一と思い電柱周辺を探す。
すると、ずぶ濡れになった猫が電柱のうらに横たわっていた。反対側にいたので気づくのが遅くなってしまったらしい。
「大丈夫?」
そう言って、近づいてみると前足を怪我しているのが見えた。
僕は、猫のことが心配になった。いてもたってもいられず
「うち来ない?」
そう聞きながら、鼻先に手を伸ばした。話が通じたのかどうかわからない。けど、猫は僕の手をペロッとなめて
「にぁー」
と弱々しく鳴いた。
それが、僕には返事に聞こえたんだ。
雨が昼から夜にかけて降ると天気予報のお姉さんが言っていたことを思い出す。憂鬱だ。僕は、雨が好きではない。
僕は、英語の授業が嫌いすぎて、そんなことを思いながら窓から見える灰色の雲と雨の日独特の香りに意識を向ける。
あー早く終わんないかな、家帰りたい。
キーンコーンカーンコーン
「ああ…もうこんな時間ですか、切りもいいですし、黒板移し終わった人から終わってください。挨拶もいいです。」
やっと終わった。
今日の最後の授業が英語とかついていない。だけど、あとホームルーム終われば帰れる。
帰ったら、何しよう…まずは姉さんに電話かな。
そんな、くだらないことを考えてたら先生が話し終わっていた。あとは、諸連絡だけで終われば解散だ。
よし、終わったから帰るか。
「なー藤谷!」
「何?」
クラスメイトの水谷に声をかけられた。
「なーバスケの助っ人きてくれねー?」
「ごめん、今日は無理また今度。」
「そっかー、仕方ないよな。」
「うんごめんね。」
水谷のしょげた顔見ると何か胸が痛む。
犬が飼い主に怒られてしょげた顔にそっくりだと感じた。
こころなしか、耳と尻尾がたれてしまっている幻覚が見える。
だが、今日は姉さんに電話するという使命がある。
言っておくが、僕はシスコンではない。
姉は、大学に入学と同時に一人暮らしをしたので家に一緒に住んでいない。2年前ぐらい前までほとんど連絡とかなかった。しかし、この時期ということもあり外に出ることはほとんどなく大学の授業もリモートで暇らしい。僕にここぞとばかりに電話を掛けてくる。
何度か、無視しようとしたことがあるがガチギレされて本当に怖かったのでもうできない。
僕だって、我が身は大事だ。
学校の3階から東階段を少し駆け足で下る。
夜にかけて雨が強くなると言っていたことを思い出した。
傘置き場から、薄い緑色の傘を手に取り昇降口から飛び出す。水たまりができる前に帰りたい。僕は、帰路を急いだ。
5分ぐらい走ると、電柱が見えてきた。もう少しで家だ。そう思っていると
「みゃーみゃー」
そう聞こえた気がした。最初はさすがに、聞き間違えだと思った。こんな、土砂降り一歩手前で水が嫌いな猫がいるはずない。だけど、万が一と思い電柱周辺を探す。
すると、ずぶ濡れになった猫が電柱のうらに横たわっていた。反対側にいたので気づくのが遅くなってしまったらしい。
「大丈夫?」
そう言って、近づいてみると前足を怪我しているのが見えた。
僕は、猫のことが心配になった。いてもたってもいられず
「うち来ない?」
そう聞きながら、鼻先に手を伸ばした。話が通じたのかどうかわからない。けど、猫は僕の手をペロッとなめて
「にぁー」
と弱々しく鳴いた。
それが、僕には返事に聞こえたんだ。
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