いつもは塩な先輩が寒くなると甘えてくる話

ゆなな

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いつもは塩な先輩が寒くなると甘えてくる話

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 二葉の匂いがいっぱいに広がって俺も夢中になってその広い背に腕を回した。

 厚い舌が上顎とか舌の付け根とか、俺が気持ちよくて大好きなところをいっぱい知ってるよと言うように舐めて、それから舌を吸われて、その熱に頭の中がくらくら揺れた。

「は……っ」

 たっぷり貪られて、僅かに唇を離すと、とろりと濃厚な吐息が漏れた。

「ふたば、あったかい……」

 とろとろに溶けてしまいそうだと訴える。

「……っあー! もうなんなの?! 俺だって玲先輩に会いたくて、寂しかった……っ……2週間も会えなくて辛かったところに、いつも塩な先輩のデレが突然降ってきて、俺オーバーヒートしちゃうよっ……先輩普段はいっつも超クールなくせに……」

 二葉は文句を言いながらも、彼の温かい指先で俺の耳や首筋を温めてくれる。

「ん……っ」

 久しぶりの感触に声を漏らすと、もう一度唇が重なった。

「……っ別にクールにしてるつもりなんかない。お前がかっこよくて恥ずかしくて言えないだけ……きょうはなんか、おかしい…… さむいし…… さびしかったし……がまんできない……はやくあっためて」
 キスの合間に心にうつりゆく言葉が滔々と流れるように音になってしまう。

「もう、だからなんなの……今日の玲さんっ……!可愛いのセールデーなの?!」

 そう言うと、二葉は俺のスーツのジャケットを放り投げてネクタイのノットに男らしい指をぐっと差し入れて緩めた。

「お……お風呂とご飯と……俺っ……どれがいいですかっ?」

 食いぎみに二葉が言ってきた。上気した頬が可愛くて、俺はまた心に浮かんだ言葉を素直に口にしていた。

「ふ……二葉がいぃ……」

 言葉を音にした瞬間。がるる、と二葉の喉の奥が鳴ったと思ったら、二葉の腕に抱かれていた俺の体が浮いた。

「うわっ」

「言いましたね? ちゃんと聞きましたからね? もうどうなっても知りませんよ? 後で怒るのはナシですよ?」

 何故か怒ってるみたいに二葉は言って、二葉の寝室のドアを開けた。

 一緒に暮らすとき、節操がなくなりそうだったから、頑なに俺が拒んで寝室は別々にしたんだけど、もうどうなっちゃってもいいからやっぱ寝室一緒がいいなと思うくらい、久しぶりに下ろされた二葉のベッドは彼の匂いでいっぱいだった。

 ベッドに下ろされて、二葉の枕をぎゅっとする。

「二葉のにおい……今日帰ってこないと思ってたから、寂しくてここで一人で寝ようと思ってた……」

「ぐ……っ」

 俺の言葉を聞くと、二葉は喉の奥で獣みたいに唸って、着ているものを全部脱ぎ捨てた。それからプレゼントの包装をびりびり破くみたいに俺の服も剥ぎ取ってしまって、二人とも何にも身につけない裸の状態になってから、ぎゅっと抱き締められた。

 暖かくて、綺麗に筋肉が乗って、引き締まって、なめらかな二葉の体がたまらなく気持ちよくて、二人の肌の境界線がなくなって、溶け合ってしまいそうだった。

「あったかい……きもちい…… 」

 ふぅ、と吐息を漏らして、もっとくっ付きたくて、腕を回して脚を絡めると、う……と息を詰るような声が二葉から漏れて、がぶりと唇噛みつくようなキスが落とされる。

 服は全部脱いで裸なのに、温かい肌の感触が気持ちよくて、冷えきっていた爪先とか、耳の端とかもぜんぶ、ぜんぶ、彼の体温で満たされる。

 唇が忙しなく顔だとか首筋だとかに落ちてくる。ぜんぶ、あったかい。そこからじゅわじゅわと熱が生まれて、あ、あ、と声が漏れてしまうのが止められない。期待するみたいにツンと尖ってしまった乳首をじゅっと二葉が吸うと、女の子みたいな声が漏れてしまった。いつもなら恥ずかしくてぎゅっと唇を噛むけれど、今日はがまんできない。恥ずかしい声が漏れてしまう。

「嬉しい……可愛い声、今日はいっぱい聞かせてくれるんですね」

いつもはきりっとした目元がふにゃりと優しく溶けて俺を見つめる。二葉の視線も俺の体を温めていく。

「あっ……」

 冬場に使ってる温かい温感ジェルタイプのローションが、いつの間にか今年の分も用意されていたみたいだった。それを更に二葉の手で温めてから、たっぷりとローションを纏わせた指が中に潜ってきた。

 温かいジェルが、熱いくらいの二葉の指と一緒に入ってくるのが、たまらなく気持ちいい。

「あっ……おなか、あったかい……っああっ」

「ああっ、もう、玲さんっ…… ごめんっ痛かったら言って……っ」

 思わず漏らした言葉が、二葉のスイッチを入れてしまったようで、一気に指が増やされた。

 一気に増やされたらいつもは苦しいはずなのに、今日はなんかあったかくて気持ちいい指で、もっといっぱい拡げて欲しかった。

 ぐちゅぐちゅとかき混ぜるその動きは、今日は気持ちよくさせるというより、早く受け入れられるよう急いている気持ちが乗っているのに、あったかくてきもちいい。

「あっ……ね、早く欲し……っ」

 指だけでこんなにもあったかくてきもちいいんだから、二葉のものをいれてもらったら、もっとあったかくなれるかも。

 逞しい首筋に腕を回してねだると、 くぅ、って二葉の喉が鳴った。可愛い。大きな犬みたい。ちゅ、ちゅとその頭に唇を落とすと、ずるりと指が抜かれて、代わりに熱い二葉のものが充てられた。

「熱っ……」

 譫言のように溢すとぎゅっと抱き締められて、くぐっと奥まで入ってしまった。

「あー……玲さんの中、あったかくて気持ちいい……」

 ぐり、と気持ちいいところを突かれて、声を漏らすと唇が重なった。いつも明るくて可愛い大型犬みたいなくせに、 俺の気持ちいいところを器用にちゃんと擦ってくるので、すぐにイかされて、いつの間にか俺の腹は自身の放った精液でどろどろなんだけど、それさえも俺が気付かない間に拭われている。

 二葉のものが熱くて熱くてたまらないせいで、そのカタチまではっきりと分かる。

「あ……っあっ……」

 お腹の奥から全身に二葉の熱が伝わって、あったかくて、気持ちよくて必死に彼の背中にしがみついた。

 あったかい。

  冷え冷えしていた足の先までぜんぶ、ぜんぶ、温かくなって、気持ちよくてふるりと腰が震えて絶頂に達した。溶けてしまいそうと思ったとき、 体の奥で二葉のものがどくりと脈打って、俺の体はどこもかしこも温かくなってすっかり満たされた。
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