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俺に塩対応な友達が彼氏になったらめちゃめちゃ甘かったなんて聞いてない
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「トモ、先飲んでいいよ」
それから数日後、学校の帰り道に立ち寄った公園のベンチで、ミルクティを買った柚希がペットボトルを差し出してくる。
ご丁寧にもパキリ、とペットボトルの蓋を開けてくれたあと。
「え……?」
いつもは飲ませて、とねだっていたくせに実際に飲み物を差し出されると戸惑う俺を見て、柚希ははにかむような笑顔を浮かべる。
「ほら、温かいうちに飲みな?」
そう言ってペットボトルを俺に渡した目を細める彼の瞳は、ミルクティよりも甘くて俺の顔まで赤くなった。
「い……いいの? 嫌じゃない?」
「うん。他の人に口を付けられるのは確かに苦手なんだけど、トモにはずっとあげたかった。でも、トモだけいいよって皆の前で言えなくて……」
うんと優しい瞳に見つめられながらひと口飲む。
「ありがと……」
そう言ってボトルを彼に戻す。何だか甘すぎてドキドキして味なんてわからん。
「ね……」
彼もミルクティをひと口飲んだあと、俺の腰に腕を回す。
待って、待って。
俺まだ付き合う前との振り幅に付いていけてないんだよ!
何この甘ったるい雰囲気!!!
あまりの甘さに火照って熱くなった俺の頬を、スリ……と長い指が撫でる。
「トモのほっぺ、あつい……」
柚希こそ熱があるみたいな、火照った吐息混じりに笑う。
「や、だって、お前、そんな……」
「ホントはずっとこうしたかった……やだ?」
「や……じゃない、けど……っ」
ついこの前まで友達でしかなった綺麗な顔が近付いてきて、恥ずかしいやら、どうしていいやらがわからなくてパニック状態だ。
「すごい、トモの心臓。どきどきしてる……」
そう言って俺の手をそっと取った。
「俺の心臓もすごいでしょ? トモにチューできるかな?って思ったらドキドキがすごい……」
彼の制服のシャツ越しに、心臓の辺りに俺の手を導かれる。
綺麗に付いた胸の筋肉の感触とドクドクと脈打つ彼の心臓。
それから、もう片方の手がそっと俺の耳のあたりの髪を掻き上げる。
「トモ……好き……めっちゃ好き……大好き……」
「ん……っ」
そう言って、彼の唇がしっとり重なった。
ちゅ、ちゅっと何度か啄まれたあとそっと舌が差し込まれた。
口のなかを味わうみたいに舐められる。舌をじゅ、と音を立てて吸われて、ミルクティの味がするキスに目眩がした。
「ん……っあ……っ」
名残り惜しそうに、吐息を溢しながら唇を離した彼はペロペロと子犬のように俺の唇を舐めるから俺の唇からはとんでもない声が漏れてしまった。
「トモ……かぁわいい……たまんない」
柚希はもう一度深く唇の中に舌を差し込んできた。
「んんっ……」
たまらないと言った言葉どおり、彼は夢中で俺の口の中をどこもかしこも弄った。
すっかり日が暮れてしまうまで。
彼の唇と俺の唇の境い目がわからなくなってしまうまで。
俺たちは飽きもしないで唇を合わせていた。
「くしゅっ」
俺が小さなくしゃみを零すと、彼は自分のカーディガンを脱ぐと俺にふわり、と掛けた。
「いいよ。大丈夫だよ?」
「いいから。着てて。ともが風邪引いたら嫌だ……」
そう言って、彼のカーディガンごとぎゅっと抱きしめられると、柚希の香りに包まれて頭がおかしくなりそうだった。
「ずっとこうしてたいけど……トモのお母さん心配しちゃうよね……帰ろうか」
ちょうど俺の母親からのラインが入ったところで柚希は言った。
「うん……」
俺が返事をすると、柚希は俺のリュックも持ってベンチから立ち上がった。
「じ……自分で持つって……!」
慌てた俺に。
「俺に持たせて……その代わりさ……」
手、つないで帰りたい
なんて、甘ったるく囁くから、俺は膝から崩れおちた。
彼氏になったら、こんな甘ったるくなるなんて聞いてない!
それから数日後、学校の帰り道に立ち寄った公園のベンチで、ミルクティを買った柚希がペットボトルを差し出してくる。
ご丁寧にもパキリ、とペットボトルの蓋を開けてくれたあと。
「え……?」
いつもは飲ませて、とねだっていたくせに実際に飲み物を差し出されると戸惑う俺を見て、柚希ははにかむような笑顔を浮かべる。
「ほら、温かいうちに飲みな?」
そう言ってペットボトルを俺に渡した目を細める彼の瞳は、ミルクティよりも甘くて俺の顔まで赤くなった。
「い……いいの? 嫌じゃない?」
「うん。他の人に口を付けられるのは確かに苦手なんだけど、トモにはずっとあげたかった。でも、トモだけいいよって皆の前で言えなくて……」
うんと優しい瞳に見つめられながらひと口飲む。
「ありがと……」
そう言ってボトルを彼に戻す。何だか甘すぎてドキドキして味なんてわからん。
「ね……」
彼もミルクティをひと口飲んだあと、俺の腰に腕を回す。
待って、待って。
俺まだ付き合う前との振り幅に付いていけてないんだよ!
何この甘ったるい雰囲気!!!
あまりの甘さに火照って熱くなった俺の頬を、スリ……と長い指が撫でる。
「トモのほっぺ、あつい……」
柚希こそ熱があるみたいな、火照った吐息混じりに笑う。
「や、だって、お前、そんな……」
「ホントはずっとこうしたかった……やだ?」
「や……じゃない、けど……っ」
ついこの前まで友達でしかなった綺麗な顔が近付いてきて、恥ずかしいやら、どうしていいやらがわからなくてパニック状態だ。
「すごい、トモの心臓。どきどきしてる……」
そう言って俺の手をそっと取った。
「俺の心臓もすごいでしょ? トモにチューできるかな?って思ったらドキドキがすごい……」
彼の制服のシャツ越しに、心臓の辺りに俺の手を導かれる。
綺麗に付いた胸の筋肉の感触とドクドクと脈打つ彼の心臓。
それから、もう片方の手がそっと俺の耳のあたりの髪を掻き上げる。
「トモ……好き……めっちゃ好き……大好き……」
「ん……っ」
そう言って、彼の唇がしっとり重なった。
ちゅ、ちゅっと何度か啄まれたあとそっと舌が差し込まれた。
口のなかを味わうみたいに舐められる。舌をじゅ、と音を立てて吸われて、ミルクティの味がするキスに目眩がした。
「ん……っあ……っ」
名残り惜しそうに、吐息を溢しながら唇を離した彼はペロペロと子犬のように俺の唇を舐めるから俺の唇からはとんでもない声が漏れてしまった。
「トモ……かぁわいい……たまんない」
柚希はもう一度深く唇の中に舌を差し込んできた。
「んんっ……」
たまらないと言った言葉どおり、彼は夢中で俺の口の中をどこもかしこも弄った。
すっかり日が暮れてしまうまで。
彼の唇と俺の唇の境い目がわからなくなってしまうまで。
俺たちは飽きもしないで唇を合わせていた。
「くしゅっ」
俺が小さなくしゃみを零すと、彼は自分のカーディガンを脱ぐと俺にふわり、と掛けた。
「いいよ。大丈夫だよ?」
「いいから。着てて。ともが風邪引いたら嫌だ……」
そう言って、彼のカーディガンごとぎゅっと抱きしめられると、柚希の香りに包まれて頭がおかしくなりそうだった。
「ずっとこうしてたいけど……トモのお母さん心配しちゃうよね……帰ろうか」
ちょうど俺の母親からのラインが入ったところで柚希は言った。
「うん……」
俺が返事をすると、柚希は俺のリュックも持ってベンチから立ち上がった。
「じ……自分で持つって……!」
慌てた俺に。
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