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娘の事故2

トラックの運転手は30代前半の営業マンで、誠実な人で、事故のことを素直に謝罪してきました。

しかし、先程まで事故の状況を話していて娘に説教をしていたので、私も気持ちがヒートアップしていました。
娘が一歩間違えれば命を落としていたかもしれない事故を起こしておいて簡単に思われたら嫌だと言う気持ちが働いていました。
私の目は若干血走っていたかもしれません。
それこそいい加減な態度で来たら怒鳴り散らしてやろうかという意気込みでした。

「あなたは今回の事故についてどう思われますか？」
まずは、意見を聞いてみました。

運転手は確認不足で事故を起こして申し訳ないというふうに謝罪をされました。

「トラックの方は娘の存在に気づいていなかった訳ですから、数秒タイミングがずれていたらタイヤの下敷きになって死んでいたかも知れませんよね」と手振りを交えて言いました。

運転手はそこまで考えていなかったのか、死んでいたかもしれないと言う私の言葉を聞いてハッとした表情を浮かべました。

「私もいま、そういう状況で自転車をトラックの前に出ていった娘を叱っていたところなんですよ」と興奮気味に言いました。

「どうか娘さんを叱らないでください。私の方が確認不足で悪かったのですから」
と運転手さんは言いますが、私は娘がそういった危険な目にできるだけ合わないようにして欲しいから言っているわけであって、たとえ確認不足の運転手がいたとしても身を守る術を持っておいて欲しいから言っています。その辺は私の気持ちは伝わっていないなと思いました。

「私にも3人子供がいて、親の立場からしたらどうしてもお父さんにもあって謝罪をしたくて来ました」と言っておられましたが、本当に今回の事故が怪我程度で済んでよかったと思いました。

一歩間違えばみんなが不幸になる事故でした。

その次の日、娘は朝になって体がいたあと言って学校を休みました。
それから午後になって熱が出ました。
次の日には学校に行けましたが、時々具合が悪くなったようです。
太ももにできた大きなアザはまだ治りません。
自転車で転倒した程度でしたが、やはり体の方には何かしらの負荷がかかっていたのだなと思いました。

身近に起こった事故を機にもう一度自分も安全について考えて行動しようと思いました。