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第1章 アルバイト始めました
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私達が待ち構えていると、何故か徳さんではなく、知らない人が乗ったバイクが突っ込んで来た。
そしてそのまま結界にぶつかってバイクは大破。
乗っていた人は放り出されたけど、ギリギリ【朧車】さんで追いついた豆狸の神通力で地面に叩きつけられる前に受け止められた。
「やれやれ、間一髪じゃったの!」
そう言いながら徳タヌキと満月タヌキが、【朧車】さんから降りて来た。
ビックリしたけど、予め結界が張ってある方に【輪入道】と【片輪車】が向かった時点で、私と六が赤い紙縒の付いた竹籤を急いで地面に刺した。
そうすると結界が四辻を囲む様に張られ、中から出られなくなるらしい。
キキーーーーッ!!
急ブレーキの音がして、バイクを追いかけて来た【輪入道】と【片輪車】が止まった。
「結界じゃと?しまった罠だったのか!?」
「おのれ!ここから出たら、只ではおかぬぞ!!」
どうやら結界はちゃんと発動したみたい。良かった~。
私と六は彼らに見つからない様に、少し離れた所で様子を見る様に言われている。
何故なら、自分達を捕まえるのに協力した事が、【輪入道】達にバレると何を仕出かすかわからないからだそう。
【輪入道】と【片輪車】は結界の中に閉じ込められて、もの凄く怒っている。
「出す訳ないじゃろ!このバカたれ共が!!」
「大人しゅうしとれ!!」
「「誰じゃ!?」」
【輪入道】達が徳タヌキと満月タヌキの方を見て睨んでいる。
「タヌキの分際で生意気な!!」
「そうじゃ!我らは、その名も知れた【片輪車】と【輪入道】よ!
この様な結界なぞ、直ぐに壊してやろうぞーーー!」
『その名も知れた!』って私は知らなかったけどね。
しかも封印されてたのも、忘れられてたし……
「ただのタヌキじゃないぞ!ワシはこの辺りを治める満月タヌキじゃ!!」
「ワシは、徳行寺タヌキじゃ!この町で騒ぎを起こす事は許さん!」
格好付けて言っても、タヌキのままじゃ威厳がない。
でも【輪入道】達には、効き目があったみたい。
「なにっ!?満月タヌキと徳行寺タヌキじゃと!!」
「我らを封印した、あの豆狸じゃないかえ!」
えっ?満月タヌキ達が【輪入道】達を封印したの?
それなのに忘れてたって事?
「「とにかく、お前達は再封印じゃ!
覚悟せえ!!」」
「せっかく娑婆に出れたのに!口惜しやーー!」
「無念じゃ…… 」
徳タヌキと満月タヌキは、何処から出したのか焦茶色の壺の様な物に、神通力を使って【輪入道】と【片輪車】を封印した。
「コレでもう大丈夫じゃ!」
「坊、お嬢、もう出てきてええぞ。」
呼ばれて出て行くと、満月タヌキは器用に何処かで見た事のある駅弁の入れ物を持っていた。
「それってこの前スーパーの駅弁フェアで買った、【釜飯弁当】の入れ物じゃないの?」
「ほうじゃけど?なんぞ問題でも?」
「それで封印出来るんなら、問題無いけどね。」
六も呆れている。
本当にそんなので、大丈夫なのかしら?
「後は【封印の札】を貼れば《オーケー》じゃ。」
「そう言えばさっき、あんた達があの【輪入道】達を『封印した。』とか言ってたけど?本当なの?」
『自分達で封印したのに忘れてた。』とかあり得ないんだけど……
「ああ…アレか……ありゃあワシらじゃのうて、ワシらの親父達の事じゃ。」
「上手いこと勘違いしてくれて、助かったわい。」
「ほうじゃのう。ハッタリが効いて良かったのぅ。」
「どうゆう事?」
すると六が、私の疑問に答えてくれた。
「なんだ、まだ理子に言ってなかったのか?徳と満月は、それぞれ2代目の徳行寺タヌキと満月タヌキなんだ。」
えっ?2代目???
「昔話の【豆狸の宿】に出て来る豆狸はワシの親父じゃ。」
「ワシの親父は、そん時後から大きな宿に泊まった立派な衣を着た旅の僧(満月父)の弟子役をしとったんじゃ。」
「今でも親戚が集まると、化けて見せてくれてのぅ。コレがまた盛り上がるんじゃ!」
「坊とお嬢も酒が飲める様になったら呼んでやるけえ、楽しみにしちょれ!」
「「いえ!お断りします!!」」
ここで『けっこうです。』と言ったら、このタヌキ達絶対に、【肯定した】と言って強引に連れて行くに違いないわ……
「「チッ!引っ掛からんかったか……
坊の兄貴の方は、引っ掛かったのにのぅ。つまらん。」」
何やってるんですか?お兄さん!?
「そう言えば、あそこで伸びてる人誰?」
すっかり忘れてたけど、徳タヌキの代わりに囮をしてくれた見知らぬ人の事をすっかり忘れてたわ。
「おぅ、忘れとったわい。そんでこの男誰じゃろうか?」
「思い出した!こりゃあ坂野んとこの鼻垂れ坊主じゃ!!」
えっ?坂野ってもしかしてあの坂野君のお兄さん???
「昔は『お母さんがおらん!お母さんがおらん!』言うて、よう泣いとったのぅ。」
「ほうじゃほうじゃ!5年生の時まで寝小便をしよった坂野の坊主じゃ!」
まさか坂野君のお兄さんの黒歴史を、タヌキから聞かされるとは……
明日の入学式で、坂野君とどんな顔して会えばいいのだろう。
「仕方ないのぅ。救急車を呼んじゃろう。
ワシらが防犯カメラに映る訳にはいかんけえのぅ。」
徳タヌキは近くにあった公衆電話から、救急車を呼んだ。
ただしそれは電話線が切れているので、本来ならどこにも電話が通じないはずの電話……
こうしてまた一つこの町の心霊スポットが、増えていくのね。
その後私達は【封印釜】を持って【朧車】さんに乗り、元の封印場所に向かった。
『今度は壊されない様、厳重に封印し直したので、たぶん大丈夫…… 』
と豆狸達は言っていたけど、いまいち信用出来ない。
そしてそのまま結界にぶつかってバイクは大破。
乗っていた人は放り出されたけど、ギリギリ【朧車】さんで追いついた豆狸の神通力で地面に叩きつけられる前に受け止められた。
「やれやれ、間一髪じゃったの!」
そう言いながら徳タヌキと満月タヌキが、【朧車】さんから降りて来た。
ビックリしたけど、予め結界が張ってある方に【輪入道】と【片輪車】が向かった時点で、私と六が赤い紙縒の付いた竹籤を急いで地面に刺した。
そうすると結界が四辻を囲む様に張られ、中から出られなくなるらしい。
キキーーーーッ!!
急ブレーキの音がして、バイクを追いかけて来た【輪入道】と【片輪車】が止まった。
「結界じゃと?しまった罠だったのか!?」
「おのれ!ここから出たら、只ではおかぬぞ!!」
どうやら結界はちゃんと発動したみたい。良かった~。
私と六は彼らに見つからない様に、少し離れた所で様子を見る様に言われている。
何故なら、自分達を捕まえるのに協力した事が、【輪入道】達にバレると何を仕出かすかわからないからだそう。
【輪入道】と【片輪車】は結界の中に閉じ込められて、もの凄く怒っている。
「出す訳ないじゃろ!このバカたれ共が!!」
「大人しゅうしとれ!!」
「「誰じゃ!?」」
【輪入道】達が徳タヌキと満月タヌキの方を見て睨んでいる。
「タヌキの分際で生意気な!!」
「そうじゃ!我らは、その名も知れた【片輪車】と【輪入道】よ!
この様な結界なぞ、直ぐに壊してやろうぞーーー!」
『その名も知れた!』って私は知らなかったけどね。
しかも封印されてたのも、忘れられてたし……
「ただのタヌキじゃないぞ!ワシはこの辺りを治める満月タヌキじゃ!!」
「ワシは、徳行寺タヌキじゃ!この町で騒ぎを起こす事は許さん!」
格好付けて言っても、タヌキのままじゃ威厳がない。
でも【輪入道】達には、効き目があったみたい。
「なにっ!?満月タヌキと徳行寺タヌキじゃと!!」
「我らを封印した、あの豆狸じゃないかえ!」
えっ?満月タヌキ達が【輪入道】達を封印したの?
それなのに忘れてたって事?
「「とにかく、お前達は再封印じゃ!
覚悟せえ!!」」
「せっかく娑婆に出れたのに!口惜しやーー!」
「無念じゃ…… 」
徳タヌキと満月タヌキは、何処から出したのか焦茶色の壺の様な物に、神通力を使って【輪入道】と【片輪車】を封印した。
「コレでもう大丈夫じゃ!」
「坊、お嬢、もう出てきてええぞ。」
呼ばれて出て行くと、満月タヌキは器用に何処かで見た事のある駅弁の入れ物を持っていた。
「それってこの前スーパーの駅弁フェアで買った、【釜飯弁当】の入れ物じゃないの?」
「ほうじゃけど?なんぞ問題でも?」
「それで封印出来るんなら、問題無いけどね。」
六も呆れている。
本当にそんなので、大丈夫なのかしら?
「後は【封印の札】を貼れば《オーケー》じゃ。」
「そう言えばさっき、あんた達があの【輪入道】達を『封印した。』とか言ってたけど?本当なの?」
『自分達で封印したのに忘れてた。』とかあり得ないんだけど……
「ああ…アレか……ありゃあワシらじゃのうて、ワシらの親父達の事じゃ。」
「上手いこと勘違いしてくれて、助かったわい。」
「ほうじゃのう。ハッタリが効いて良かったのぅ。」
「どうゆう事?」
すると六が、私の疑問に答えてくれた。
「なんだ、まだ理子に言ってなかったのか?徳と満月は、それぞれ2代目の徳行寺タヌキと満月タヌキなんだ。」
えっ?2代目???
「昔話の【豆狸の宿】に出て来る豆狸はワシの親父じゃ。」
「ワシの親父は、そん時後から大きな宿に泊まった立派な衣を着た旅の僧(満月父)の弟子役をしとったんじゃ。」
「今でも親戚が集まると、化けて見せてくれてのぅ。コレがまた盛り上がるんじゃ!」
「坊とお嬢も酒が飲める様になったら呼んでやるけえ、楽しみにしちょれ!」
「「いえ!お断りします!!」」
ここで『けっこうです。』と言ったら、このタヌキ達絶対に、【肯定した】と言って強引に連れて行くに違いないわ……
「「チッ!引っ掛からんかったか……
坊の兄貴の方は、引っ掛かったのにのぅ。つまらん。」」
何やってるんですか?お兄さん!?
「そう言えば、あそこで伸びてる人誰?」
すっかり忘れてたけど、徳タヌキの代わりに囮をしてくれた見知らぬ人の事をすっかり忘れてたわ。
「おぅ、忘れとったわい。そんでこの男誰じゃろうか?」
「思い出した!こりゃあ坂野んとこの鼻垂れ坊主じゃ!!」
えっ?坂野ってもしかしてあの坂野君のお兄さん???
「昔は『お母さんがおらん!お母さんがおらん!』言うて、よう泣いとったのぅ。」
「ほうじゃほうじゃ!5年生の時まで寝小便をしよった坂野の坊主じゃ!」
まさか坂野君のお兄さんの黒歴史を、タヌキから聞かされるとは……
明日の入学式で、坂野君とどんな顔して会えばいいのだろう。
「仕方ないのぅ。救急車を呼んじゃろう。
ワシらが防犯カメラに映る訳にはいかんけえのぅ。」
徳タヌキは近くにあった公衆電話から、救急車を呼んだ。
ただしそれは電話線が切れているので、本来ならどこにも電話が通じないはずの電話……
こうしてまた一つこの町の心霊スポットが、増えていくのね。
その後私達は【封印釜】を持って【朧車】さんに乗り、元の封印場所に向かった。
『今度は壊されない様、厳重に封印し直したので、たぶん大丈夫…… 』
と豆狸達は言っていたけど、いまいち信用出来ない。
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