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第4章 狐畏憚
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【瑕疵物件】とは、訳あり物件の事をいいます。
不動産取引において土地・建物に、瑕疵(キズ)がある物件のことです。
この場合の瑕疵とは、『通常備えるべき品質・性能を欠いている場合』の事。
具体的には、「物理的瑕疵物件」「法的瑕疵物件」「環境的瑕疵物件」「心理的瑕疵物件」 の大きく4種類に分けられます。
【黒屋敷】の場合は「心理的瑕疵物件」ね。
別にこの家で、『不幸な事件』があった訳じゃないのに、『ここには毎夜幽霊が出る!』と昔から有名なのよ!
因みに何故【黒屋敷】なのかというと、この辺りは隣町を境にほぼ『赤瓦』なのにこの家の瓦が『黒瓦』だから。
という訳で一番こういうのに詳しい薫ちゃんに聞いてみた☆
Q (理子)どうして【黒屋敷】に幽霊が出るの?
A (薫)「私も寛現寺の住職にそれ聞いた事あるわ。
お爺ちゃんの話じゃどうやらあそこには【霊道】っていうのが通っているそうなの。」
Q 【霊道】って何?
A 「【霊道】っていうのは、『死んだ人達があの世に行く為に通る道』なの。
あちこちにあるらしいわよ。
その昔、小野篁が地獄に行く時に通っていたと伝わってる京都の『一条戻り橋』もたぶんそのたぐいね。」
Q そんな場所が京都に!?
ところで小野篁って誰?
A 「小野篁は、平安初期に登場した超やり手の官僚よ。詩歌に優れ、かつ不思議な逸話の多い人物なの。
その活躍ぶりは、冥土の世界にも及んだといわれ、閻魔大王の側近として活躍していたというの。
で、その時に使ったと言われてる【霊道】が『一条戻り橋』って言われてるのよ。」
Q へぇ~!そうなんだ!!
ところで、その【霊道】って動かせないの?
A 「【霊道】っていうのは、あの世とこの世を繋いでる道だから、人間の力で動かしたりするのは、寛現寺じゃとても無理よ。
もしかしたら一時的に遮断する事は、出来るかもしれないけど、危険だと思う。
通れなくなった幽霊が立ち往生して溢れそうだしね。
----------------
「という訳でお勧め出来る物件じゃないのよ。」
【黒屋敷】についての説明をすると、流石に三嶋さん達も顔を引き攣らせている。
「「そういうのは、流石にちょっと…… 」」
「ですよねぇ……
あゝ残念…地元の人間じゃないから、いけると思ったのになぁ。 」
今日のアヤメさんは、ずいぶんと黒いなぁ。
「そうなると、他を探すしかないかぁ……
アヤメさん、他には無いんですか?」
「えぇっと、他…他ねぇ?
駅前の『常に家鳴りのする家』は、追っ手に見つかる可能性があるから駄目よね…… 」
などとアヤメさんはスマホを見ながら、呟いてるけど、それって全部瑕疵物件ですよね?
「う~ん…繁華街にある『夜、騒音が酷くて寝れない部屋』とか、後は『お化けが出る団地の部屋』ぐらいしか無いわよ?」
『お化けの出る団地の部屋』?
それってもしかして?
「それ…もしかして直ぐそこの団地の?」
「正解よ!流石、徳さん耳が早いわね!最近、売りに出されたばかりなのに。」
ああ…やっぱりそうなんだ。
『幽霊が出る団地の部屋』……それは、【スクモ塚事件】で引越した三波さんが住んでた所だった……
でもあそこにお化けが出てたのは、豆狸とその妖怪の三波さんに対するイタズラが原因。
今はそれが無いから、他より安全かも!
「「「アヤメさん!その『お化けの出る団地の部屋』キープで!!」」」
思わず3人(?)のセリフが重なった。
「えっえー!?ちょっとそんな勝手に決めないでくださいよ!」
「そんなお化けの出る部屋って…… 」
三嶋さん達は不満そうだけど、ある意味一番安全かも!
------------------
※1
第2章【コンビニの訪問者】に出て来た、犯人の女子高生の元自宅。
不動産取引において土地・建物に、瑕疵(キズ)がある物件のことです。
この場合の瑕疵とは、『通常備えるべき品質・性能を欠いている場合』の事。
具体的には、「物理的瑕疵物件」「法的瑕疵物件」「環境的瑕疵物件」「心理的瑕疵物件」 の大きく4種類に分けられます。
【黒屋敷】の場合は「心理的瑕疵物件」ね。
別にこの家で、『不幸な事件』があった訳じゃないのに、『ここには毎夜幽霊が出る!』と昔から有名なのよ!
因みに何故【黒屋敷】なのかというと、この辺りは隣町を境にほぼ『赤瓦』なのにこの家の瓦が『黒瓦』だから。
という訳で一番こういうのに詳しい薫ちゃんに聞いてみた☆
Q (理子)どうして【黒屋敷】に幽霊が出るの?
A (薫)「私も寛現寺の住職にそれ聞いた事あるわ。
お爺ちゃんの話じゃどうやらあそこには【霊道】っていうのが通っているそうなの。」
Q 【霊道】って何?
A 「【霊道】っていうのは、『死んだ人達があの世に行く為に通る道』なの。
あちこちにあるらしいわよ。
その昔、小野篁が地獄に行く時に通っていたと伝わってる京都の『一条戻り橋』もたぶんそのたぐいね。」
Q そんな場所が京都に!?
ところで小野篁って誰?
A 「小野篁は、平安初期に登場した超やり手の官僚よ。詩歌に優れ、かつ不思議な逸話の多い人物なの。
その活躍ぶりは、冥土の世界にも及んだといわれ、閻魔大王の側近として活躍していたというの。
で、その時に使ったと言われてる【霊道】が『一条戻り橋』って言われてるのよ。」
Q へぇ~!そうなんだ!!
ところで、その【霊道】って動かせないの?
A 「【霊道】っていうのは、あの世とこの世を繋いでる道だから、人間の力で動かしたりするのは、寛現寺じゃとても無理よ。
もしかしたら一時的に遮断する事は、出来るかもしれないけど、危険だと思う。
通れなくなった幽霊が立ち往生して溢れそうだしね。
----------------
「という訳でお勧め出来る物件じゃないのよ。」
【黒屋敷】についての説明をすると、流石に三嶋さん達も顔を引き攣らせている。
「「そういうのは、流石にちょっと…… 」」
「ですよねぇ……
あゝ残念…地元の人間じゃないから、いけると思ったのになぁ。 」
今日のアヤメさんは、ずいぶんと黒いなぁ。
「そうなると、他を探すしかないかぁ……
アヤメさん、他には無いんですか?」
「えぇっと、他…他ねぇ?
駅前の『常に家鳴りのする家』は、追っ手に見つかる可能性があるから駄目よね…… 」
などとアヤメさんはスマホを見ながら、呟いてるけど、それって全部瑕疵物件ですよね?
「う~ん…繁華街にある『夜、騒音が酷くて寝れない部屋』とか、後は『お化けが出る団地の部屋』ぐらいしか無いわよ?」
『お化けの出る団地の部屋』?
それってもしかして?
「それ…もしかして直ぐそこの団地の?」
「正解よ!流石、徳さん耳が早いわね!最近、売りに出されたばかりなのに。」
ああ…やっぱりそうなんだ。
『幽霊が出る団地の部屋』……それは、【スクモ塚事件】で引越した三波さんが住んでた所だった……
でもあそこにお化けが出てたのは、豆狸とその妖怪の三波さんに対するイタズラが原因。
今はそれが無いから、他より安全かも!
「「「アヤメさん!その『お化けの出る団地の部屋』キープで!!」」」
思わず3人(?)のセリフが重なった。
「えっえー!?ちょっとそんな勝手に決めないでくださいよ!」
「そんなお化けの出る部屋って…… 」
三嶋さん達は不満そうだけど、ある意味一番安全かも!
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第2章【コンビニの訪問者】に出て来た、犯人の女子高生の元自宅。
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