昔の男〜無知な女

24咲

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俊哉との出会いR18

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ある日、車で西の方面にビラ配りに出かけた帰り

1台のトラックが停まっていた

車の休憩スペースだったと思う

仲のいい映画館仲間の女の子と声をかけられた

「姉ちゃん達何してんの?」

俊哉としやが声をかけてきた

顔には出さなかったけどめっちゃタイプだった

けど、トラックが派手で何かもう、そういう男の人は避けるようにしていた

慧もそんな感じだけど、私の事好きな事は明らかだった

友達の知り合いだし、親もいい人達だし、それなりに周りを見れば普通の家庭に育った事はよく分かる

そう、俊哉はそんな家庭的な感じがみえないからか何となく危険な男の匂いがした

もう一人の女の子がメルアドを貰ってきた

私に渡してほしいと言っていたのか、そんな感じに思えたのか、「もらったよ」とメモを渡された

一応受け取ったがなかなか連絡しずらかった

ちょうどその時に合コンでもう一人の男の子と遊んでたりしていたからって言うのもある

背が高く金髪にイカつい男の子だけど、とっても真面目で二人で飲みにいくと建築士を目指していて、その事について熱く語る男だった

その子の名前は優希ゆうきとする

優希はホントに外人並みに体格もよく優しく気配りの聞く男だった

見た目と違い真面目で誠実

優希はクラブに出入りしていたり色々と洒落た所に連れてってくれた

けど、それだけだった

すごく遊んでそうだったけど、真面目で仕事熱心で長く友達付き合いをした

そんな中、俊哉が現れた

メールをしてみたのは好奇心からなのか、単に私がそういう男が好きなのか……

たぶん寄ってくるのはヤンキーが多い

ヤンキー受けの顔をしていると言われたことがあった

俊哉はメールすると連絡来ると思わなかったと喜んでいるように思えた

何となく電話するようになった

面白くて好きになるのに時間はかからなかった

けど、頭のなかで俊哉は本気じゃない事はわかってた

けど、追いかける恋と言うのは初めてに近かった

会おうかという話しになった

うちの家の近くから夜中から朝まで配達があると言う

その日に拾うからドライブしようと言われた

家の近くにどデカい煌びやかなトラックが
停まった

俊哉のトラックは改造してあった

中に入ると靴を脱いで過ごせるソファーのようになっていた

香水の甘い香り

キラキラした置物にハンドルに中はすごくキレイにしてあり派手だった

最初の深夜のトラックでのドライデート

まぁ、話しはヤクザに拉致られた話しやらとんでもなくぶっ飛んでた

たった数時間でどんどん俊哉に惹かれていくことを怖く感じたのは初めてにだった

その日は何も無かった

次に会ったのは映画観ようか?と言われた

私は県内だったらどこの映画館でも観られるチケットを会社から借りて翔や、雄也と遊んでいた街で待ち合わせて映画を観ることになった

内容など覚えてるわけもなくて

終始俊哉の存在にドキドキした

作業着なんかじゃなく私服で決めた俊哉はカッコよかった!

俊哉は聞けば2個上だった

けど、名前しか知らない男である

何も教えてはくれなかった

その日はそれで別れた

またトラックでそっち行く時に連絡すると言われた

俊哉はトラックで迎えに来ることが増えた……

ある日、休みにドライブデートした

トラック程ではないが大きめの車で夜中からデートした

朝方に車を停めた場所は覚えてないけど、そこで俊哉と初めてSEXをした

キスだけで気持ちがいい

車の中だけど、俊哉に夢中だった

その頃はDカップあったし、張りもあったので「豊胸してんの?」なんて言うからそんなの「する訳ないし!」

久しぶりにすると言っていたが本当かどうかはどうでもよくて

今までの男の中で1番大きくて好きだからなのかすごく気持ちよかった

俊哉にハマるのは仕方ない事だった

もちろん彼氏がいるからと最初は戸惑ってたけど、会いたいと言われたらホイホイとトラックに乗って俊哉に跨った

「入れて欲しかったら男と別れろ」とか
そういう俊哉に「この前の電話の女は?」と聞き返しはぐらかし私は必死で俊哉にしがみついた

揺さぶられる度に頭の中は俊哉の事でいっぱいになる

でも、名前以外知らない俊哉にのめり込む事は辛かった

もうほとんど行かなくなった西方面のビラ配りに行く時がたまたまあったので俊哉にメールした

「どこおるん?そのまま帰らず俺のとこ来いよ」みたいに言われた時は電話だけどドキドキした

でも仕事で来てる以上は帰らなければならなかった

「場所どこなん?」

そう言うからその辺の電柱にあった住所を伝えた

すると数分後に俊哉とは違うトラックが通った

というか停まった

「つくしちゃんか?」ちょっと歳上の男の人が名前を呼んできた

「はい、そうですけど?」

そう言うとコンビニ袋を渡された

そこにはホットカルピスが入ってた

「俊哉からや!」

「えっ!?」

「アイツ来られへんから俺らが来た」

「わざわざありがとうございます!」

「かまへん!頑張りや~」

そんな事があった

人生1番の胸きゅんはヒョロのミルクティーだと思ったがこの瞬間私の中の俊哉への思いと胸きゅんエピソードがトップになったのは言うまでもない

2月の寒い日だった

俊哉にすぐありがとうと連絡した

「ちゃんと会えたんやな!寒いから気をつけや」みたいな事を言われた

「ほんまはこのまま仕事終わるの待ってて欲しい」とも言われたが仕事な訳だからそれは出来なかった

俊哉との関係はこの時が1番のピークだった

男前だし、色んな女と遊んでいるのは想像出来たし、ハマらないように蓋をして私は慧との事を真剣に考えなければならないと思った

慧の事はこの頃はそれなりに好きだったし会えたらドキドキするようにもなっていたから不思議だ

彼氏持ちだし、俊哉からの連絡が少なくなっていくのも仕方ない事だと思った

でも思いはどんどん膨らんだ

知らない間に俊哉が会えるとなると飛んで行ったり、来いと言われたら俊哉の地元まで会いに行った

としやの地元で会うのは電車が少なすぎる

とりあえず指定された駅に20時に着くように電車に乗った

車で迎えに来てくれた俊哉

「どこ行く?」

「どこでもいいけど……」

「つくしから言ってや!」

「じゃあホテル……」

そうしてホテルへと向かった

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