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束の間の平和な旅
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「黄島、九州は初めてなんだろ?」
土地勘を知らなさそうな黄島の様子を見てきて、黒岩は、あることを提案した。
「俺、出身は宮崎なんだ。これから、宮崎と鹿児島の旅ってのは、どうだ?」
黄島は、野々宮や青山がいた頃でさえ、平和な旅など出掛けたことがなかったので、思いがけなかった。
「南の九州もいいぞ?ドライブで、3日間くらいで、どうだ?」
「あ、じゃあ、黒岩に任せるよ。」
黄島は、黒岩に委ねて、旅に出ることにした。
束の間の旅の休息。宮崎へ到着するまでは、鬼軍団の出現もなく、平和に車を走らせた。
途中、青島神社や鵜戸神宮を訪れ、黒岩と黄島は、お互いの幸せを願いながら、パワースポット巡りを楽しんだ。
「黄島、楽しいか?」
ドライブの間、運転する黒岩が、黄島に尋ねた。
「お宮参りなんか、経験したことなかった。平和であることが、こんなに幸せなんて…。」
黄島は、かつて悪党として活動していたことが、自分でも想像できないようなことを口にしていた。そして、黒岩といる時は、自分が悪党であったことをすっかり忘れていた。
その後二人は、宮崎や鹿児島の街を訪れ、観光や食事を楽しみながら、桜島へ向かっていた。その途中、黄島は、ふと門司港で見かけた鬼軍団の手下と思われる姿を見つけた。
(何か、作戦が進んでいるのか?まさか…。)
「どうした、黄島?」
鬼軍団に気づかない黒岩は、顔を強ばらせる黄島を気にかけることがあったが、
「いや、何でもない。」
黄島のたわいない答えに、あまり深く考えることはなかった。
しかし、桜島へ到着すると、黄島の微かな予感が的中した。鬼軍団は、今まで作戦に組み込んでいなかった、巨大兵器を使っての作戦を桜島で試行しようとしていた。
「黒岩!今、君のいる近くで、鬼軍団の反応があった。今までの奴らの作戦とは、大きく違うようだ。注意してくれ!」
黒岩は、司令官の指示に耳を傾けながら、近づく敵の気配を感じた。そして、黒岩の背後から、鬼軍団の手下が近づいた。
「危ない!」
危機を感じた黄島は、ブレスレットの力でイエローギャングの戦闘スーツに身を包み、黒岩を庇った。そして、黄島の背中を、手下の刀で切り裂かれた。
「うっ!」
「黄島!?バクソウチェンジ!」
黒岩は、ブラック二号に変身して、鬼軍団の攻撃に応戦した。黄島も、背中に大きな傷を負いながらも、イエローギャングの姿で闘った。しかし、傷の痛みに、手下から刃を向けられた。
「危ない!バクソウブラスター!」
ブラック二号は、武器で手下を翻弄させ、黄島を抱えて、安全な場所へ逃げた。
「黄島、大丈夫か?」
黒岩は、逃げた場所で、黄島の様態を気にかけた。
「今は、大丈夫だ。でも、次に黒岩を攻撃する奴が出たら、俺は、命懸けで黒岩を守る。」
黒岩は、黄島の言葉を聞いて、黄島が命を捨てようとしていると察した。
「司令官の話だと、鬼軍団の作戦は、今までの作戦と大きく違っているらしい。だから、出来れば、俺は黄島を巻き込みたくないんだ。」
黒岩は、黄島の安全を第一に願った。しかし、
「俺、本当は、あの悪党たちと同じ立場のはずなのに、不思議なんだ。初めて、命懸けで誰かを守りたいと思った。黒岩たちの作戦を阻む奴がいるなら、俺は、死んでも黒岩たちを守り通す。」
と、黄島は言葉を返した。
黒岩は、黄島から受け取った、ギャングスターの巨大兵器の様子を伺うため、鹿児島市内の五つ星戦隊の支部に顔を出し、システムプログラムを調べた。病院で手当を受けた黄島も、黒岩の様子を伺った。
「強化メダルとギャングロボのシステムを調べて、どうするんだ?」
「鬼軍団が、最終作戦に乗り出そうとしているみたいなんだ。」
黒岩が話すには、鬼軍団としての最後の手段である、巨大兵器への作戦に乗り出したことで、鬼軍団の侵略が本格的になることを懸念しているとのことだった。
「…鬼軍団にとっても、命を懸けた作戦に出たってことか。」
黄島は、この時、自分の身を犠牲にして、鬼軍団の巨大メカへ突進する作戦を思いついた。しかし、黒岩に心配をかけると思い、そのことは、誰にも話さなかった。
土地勘を知らなさそうな黄島の様子を見てきて、黒岩は、あることを提案した。
「俺、出身は宮崎なんだ。これから、宮崎と鹿児島の旅ってのは、どうだ?」
黄島は、野々宮や青山がいた頃でさえ、平和な旅など出掛けたことがなかったので、思いがけなかった。
「南の九州もいいぞ?ドライブで、3日間くらいで、どうだ?」
「あ、じゃあ、黒岩に任せるよ。」
黄島は、黒岩に委ねて、旅に出ることにした。
束の間の旅の休息。宮崎へ到着するまでは、鬼軍団の出現もなく、平和に車を走らせた。
途中、青島神社や鵜戸神宮を訪れ、黒岩と黄島は、お互いの幸せを願いながら、パワースポット巡りを楽しんだ。
「黄島、楽しいか?」
ドライブの間、運転する黒岩が、黄島に尋ねた。
「お宮参りなんか、経験したことなかった。平和であることが、こんなに幸せなんて…。」
黄島は、かつて悪党として活動していたことが、自分でも想像できないようなことを口にしていた。そして、黒岩といる時は、自分が悪党であったことをすっかり忘れていた。
その後二人は、宮崎や鹿児島の街を訪れ、観光や食事を楽しみながら、桜島へ向かっていた。その途中、黄島は、ふと門司港で見かけた鬼軍団の手下と思われる姿を見つけた。
(何か、作戦が進んでいるのか?まさか…。)
「どうした、黄島?」
鬼軍団に気づかない黒岩は、顔を強ばらせる黄島を気にかけることがあったが、
「いや、何でもない。」
黄島のたわいない答えに、あまり深く考えることはなかった。
しかし、桜島へ到着すると、黄島の微かな予感が的中した。鬼軍団は、今まで作戦に組み込んでいなかった、巨大兵器を使っての作戦を桜島で試行しようとしていた。
「黒岩!今、君のいる近くで、鬼軍団の反応があった。今までの奴らの作戦とは、大きく違うようだ。注意してくれ!」
黒岩は、司令官の指示に耳を傾けながら、近づく敵の気配を感じた。そして、黒岩の背後から、鬼軍団の手下が近づいた。
「危ない!」
危機を感じた黄島は、ブレスレットの力でイエローギャングの戦闘スーツに身を包み、黒岩を庇った。そして、黄島の背中を、手下の刀で切り裂かれた。
「うっ!」
「黄島!?バクソウチェンジ!」
黒岩は、ブラック二号に変身して、鬼軍団の攻撃に応戦した。黄島も、背中に大きな傷を負いながらも、イエローギャングの姿で闘った。しかし、傷の痛みに、手下から刃を向けられた。
「危ない!バクソウブラスター!」
ブラック二号は、武器で手下を翻弄させ、黄島を抱えて、安全な場所へ逃げた。
「黄島、大丈夫か?」
黒岩は、逃げた場所で、黄島の様態を気にかけた。
「今は、大丈夫だ。でも、次に黒岩を攻撃する奴が出たら、俺は、命懸けで黒岩を守る。」
黒岩は、黄島の言葉を聞いて、黄島が命を捨てようとしていると察した。
「司令官の話だと、鬼軍団の作戦は、今までの作戦と大きく違っているらしい。だから、出来れば、俺は黄島を巻き込みたくないんだ。」
黒岩は、黄島の安全を第一に願った。しかし、
「俺、本当は、あの悪党たちと同じ立場のはずなのに、不思議なんだ。初めて、命懸けで誰かを守りたいと思った。黒岩たちの作戦を阻む奴がいるなら、俺は、死んでも黒岩たちを守り通す。」
と、黄島は言葉を返した。
黒岩は、黄島から受け取った、ギャングスターの巨大兵器の様子を伺うため、鹿児島市内の五つ星戦隊の支部に顔を出し、システムプログラムを調べた。病院で手当を受けた黄島も、黒岩の様子を伺った。
「強化メダルとギャングロボのシステムを調べて、どうするんだ?」
「鬼軍団が、最終作戦に乗り出そうとしているみたいなんだ。」
黒岩が話すには、鬼軍団としての最後の手段である、巨大兵器への作戦に乗り出したことで、鬼軍団の侵略が本格的になることを懸念しているとのことだった。
「…鬼軍団にとっても、命を懸けた作戦に出たってことか。」
黄島は、この時、自分の身を犠牲にして、鬼軍団の巨大メカへ突進する作戦を思いついた。しかし、黒岩に心配をかけると思い、そのことは、誰にも話さなかった。
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