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シンガポール襲撃
海外派遣命令
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僕は、ふとテレビで観光番組を観ていた。
「今、チャンギ国際空港に到着しました。」
番組では、シンガポールの観光を取り上げていた。
その頃、青山が宇宙警察からの司令メールをキャッチした。
「地球で幹部会を行うことになって、俺たちも警備に選ばれたらしい。」
「場所は?」
野々宮が、青山の報告を受け、聞き返した。
「それが…。」
「シンガポールの空港なのか。でも、どうして空港なんだ?」
野々宮と青山は、揃って不可思議な顔を見せた。
その情報は、黄島から僕にも届いた。
「剛史、海外旅行だぞ。シンガポールだと!」
僕は、訝しげな顔を見せながら、観ていたテレビ番組を消した。
「黄島さん、嬉しそうですね。」
「だって、海外だぞ?俺、マーライオンとか夜景とか、見たいとこが沢山あるんだ。」
僕は、黄島の国際的な一面を見て、意外そうな顔に変わった。
そして、幹部会開催の前日。僕とギャングスターの三人は、シンガポールのチャイナタウン近くのホテルにチェックインした。
「剛史、今日はフリーみてえだから、一緒に夜景を見に行かねえか?」
僕は、黄島に誘われた。僕も、特に断る理由もなかったので、黄島の観光について行くことにした。
夜のベイエリア。シンガポールの街は、有名なマーライオンも含めてライトアップされていた。
「あそこのアイスクリーム屋さん、有名みたいだよ。」
僕は、黄島に誘って、アイスクリームを二人分買いに向かった。そこへ、地元のチンピラが、僕に近づいてきて、急に腕を掴んだ。しかし、
「止めろ!怖がってるだろ?」
と、日本語を話すヤクザ風の身なりの男が、僕を助けてきた。そして、揉みくちゃになり、男は腕にかすり傷を作ったが、喧嘩は男の方が上だったので、地元のチンピラは、怯んで逃げていった。
「てめえ、剛史に何するんだ!?」
遠くから見ていた黄島は、男の様子を知らずに、胸ぐらを掴んだ。
「黄島さん、止めてくれ。その人は、僕を助けてくれたんだ。」
「え?」
僕の言葉に動きを止めた黄島は、男の顔を改めて見返した。そして、雄臭い風貌に酔って、咄嗟に手を離した。男は、少し腹を立てた様子だったが、
「待て!すまなかった。礼をさせてくれ。どうだ?俺が泊まってるホテルとか。」
黄島が、不可思議な様子で男を誘った。
ホテルへ戻ってきた黄島は、ヤクザ風の男を連れて、部屋に籠った。黄島と同じ部屋を使っている僕は、邪魔してはいけないと思い、自ら野々宮たちがいる部屋へ移動した。
「おい、俺は男だぞ?どうして、二人きりなんだ?」
男は、黄島たちの雰囲気をおかしく思い、黄島に問い質した。
「そっか、すまん。俺たち、そういう奴なんだ。その…、俺、お前に惚れちまって…。」
黄島は、殴られるのを覚悟で話した。すると、
「そういうことか…。良いぜ。」
と、男は、別の覚悟でベッドに横になった。そして、初対面であることに構わず、二人はベッドの上で寄り添った。
「俺は、白馬だ。お前は?」
二人は、男の方から名前を名乗った。
「俺は、黄島だ。」
黄島も名乗ると、白馬は、更に自己紹介を始めた。
「今日は、裸の付き合いまでしちまったが、俺には近づかない方が良い。危ねえ仕事を抱えててな。」
「そっか。なら、お前も、俺には近づかない方が良い。」
二人は、お互いに同じことを話したが、それぞれの事情を気にしつつ、問いただすことまではしなかった。
翌朝、部屋には、黄島一人だった。
「今、チャンギ国際空港に到着しました。」
番組では、シンガポールの観光を取り上げていた。
その頃、青山が宇宙警察からの司令メールをキャッチした。
「地球で幹部会を行うことになって、俺たちも警備に選ばれたらしい。」
「場所は?」
野々宮が、青山の報告を受け、聞き返した。
「それが…。」
「シンガポールの空港なのか。でも、どうして空港なんだ?」
野々宮と青山は、揃って不可思議な顔を見せた。
その情報は、黄島から僕にも届いた。
「剛史、海外旅行だぞ。シンガポールだと!」
僕は、訝しげな顔を見せながら、観ていたテレビ番組を消した。
「黄島さん、嬉しそうですね。」
「だって、海外だぞ?俺、マーライオンとか夜景とか、見たいとこが沢山あるんだ。」
僕は、黄島の国際的な一面を見て、意外そうな顔に変わった。
そして、幹部会開催の前日。僕とギャングスターの三人は、シンガポールのチャイナタウン近くのホテルにチェックインした。
「剛史、今日はフリーみてえだから、一緒に夜景を見に行かねえか?」
僕は、黄島に誘われた。僕も、特に断る理由もなかったので、黄島の観光について行くことにした。
夜のベイエリア。シンガポールの街は、有名なマーライオンも含めてライトアップされていた。
「あそこのアイスクリーム屋さん、有名みたいだよ。」
僕は、黄島に誘って、アイスクリームを二人分買いに向かった。そこへ、地元のチンピラが、僕に近づいてきて、急に腕を掴んだ。しかし、
「止めろ!怖がってるだろ?」
と、日本語を話すヤクザ風の身なりの男が、僕を助けてきた。そして、揉みくちゃになり、男は腕にかすり傷を作ったが、喧嘩は男の方が上だったので、地元のチンピラは、怯んで逃げていった。
「てめえ、剛史に何するんだ!?」
遠くから見ていた黄島は、男の様子を知らずに、胸ぐらを掴んだ。
「黄島さん、止めてくれ。その人は、僕を助けてくれたんだ。」
「え?」
僕の言葉に動きを止めた黄島は、男の顔を改めて見返した。そして、雄臭い風貌に酔って、咄嗟に手を離した。男は、少し腹を立てた様子だったが、
「待て!すまなかった。礼をさせてくれ。どうだ?俺が泊まってるホテルとか。」
黄島が、不可思議な様子で男を誘った。
ホテルへ戻ってきた黄島は、ヤクザ風の男を連れて、部屋に籠った。黄島と同じ部屋を使っている僕は、邪魔してはいけないと思い、自ら野々宮たちがいる部屋へ移動した。
「おい、俺は男だぞ?どうして、二人きりなんだ?」
男は、黄島たちの雰囲気をおかしく思い、黄島に問い質した。
「そっか、すまん。俺たち、そういう奴なんだ。その…、俺、お前に惚れちまって…。」
黄島は、殴られるのを覚悟で話した。すると、
「そういうことか…。良いぜ。」
と、男は、別の覚悟でベッドに横になった。そして、初対面であることに構わず、二人はベッドの上で寄り添った。
「俺は、白馬だ。お前は?」
二人は、男の方から名前を名乗った。
「俺は、黄島だ。」
黄島も名乗ると、白馬は、更に自己紹介を始めた。
「今日は、裸の付き合いまでしちまったが、俺には近づかない方が良い。危ねえ仕事を抱えててな。」
「そっか。なら、お前も、俺には近づかない方が良い。」
二人は、お互いに同じことを話したが、それぞれの事情を気にしつつ、問いただすことまではしなかった。
翌朝、部屋には、黄島一人だった。
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