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戦闘の収束
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亜子は妖術でカミナリ雲を発生させると、走る狼牙に狙いを定め、カミナリを落とした。
カミナリは狼牙に直撃し、巨大狼はその場にバタリと倒れた。亜子は驚いて叫んだ。
「狼牙くん!大丈夫?!」
狐太郎が倒れた狼牙に駆け寄り、確認して言った。
「大丈夫。気絶しているだけだ」
亜子はホッとした。その瞬間、雪奈の声が響く。
「止め!一同、引き分け」
長かった戦闘訓練が終了したのだ。亜子はハッと我にかえり、音子の元に走った。音子は人間の姿に戻り、うずくまっていた。音子の背中には、狼牙の爪で引っかかれた、鋭い傷が残っていた。亜子は震える声で聞いた。
「音子、大丈夫?」
「大丈夫じゃないわよ!メチャクチャ痛いわ!」
雪奈は亜子にバスタオルを手渡した。音子が裸だから身にまとえというのだ。だが音子の背中には痛々しい傷がある。亜子は音子の両手にバスタオルを持たせた。音子はバスタオルをぎゅっと抱きしめた。相当痛いのだろう。
全裸の女生徒にバスタオルを配った雪奈が戻って来て、狐太郎に言った。
「狐太郎くん。音子さんの治療をお願いします」
狐太郎は、はいと言って、意識を取り戻した狼牙の手を引いてやって来た。狼牙は少年の姿に戻り、心配そうに音子に言った。
「音子、俺イタイイタイした?ごめんなさい」
音子は笑って狼牙の頭を撫でながら答えた。
「大丈夫よ?あたしも狼牙くんの事ひっかいちゃったでしょ?だからおあいこ」
今にも泣き出しそうな狼牙の顔が少し笑顔になった。狼牙の手を引いている狐太郎も顔をこわばらせて言った。
「音子。うちの狼牙がすまなかった」
「ううん。あ、でももし背中に傷が残ったら狐太郎くん、責任とって結婚して?!」
音子の無理難題に、狐太郎は顔をしかめて答えた。
「何で俺が責任取るんだよ?狼牙が傷つけたんだから、狼牙に結婚してもらえよ?」
「ええっ!狼牙くんはちんちくりんだからなぁ」
「俺!ちんちくりん!」
狼牙はちんちくりんの意味がわからないらしく、嬉しそうにしていた。狐太郎はボソリと言う。
「狼牙、褒められてないぞ?」
狐太郎は断ってから、音子の背後に回り、痛々しい傷に手をそえた。狐太郎の手が光る。亜子はかたずをのみながら治療を見守っていた。
どのくらい時間が経っただろうか。音子の背中の傷は綺麗に回復した。亜子は嬉しくなって、思わず音子の背中に抱きついて言った。
「良かった!音子」
「亜子、心配かけてごめんね?」
音子はまるで猫のように亜子の頬に頬ずりした。
カミナリは狼牙に直撃し、巨大狼はその場にバタリと倒れた。亜子は驚いて叫んだ。
「狼牙くん!大丈夫?!」
狐太郎が倒れた狼牙に駆け寄り、確認して言った。
「大丈夫。気絶しているだけだ」
亜子はホッとした。その瞬間、雪奈の声が響く。
「止め!一同、引き分け」
長かった戦闘訓練が終了したのだ。亜子はハッと我にかえり、音子の元に走った。音子は人間の姿に戻り、うずくまっていた。音子の背中には、狼牙の爪で引っかかれた、鋭い傷が残っていた。亜子は震える声で聞いた。
「音子、大丈夫?」
「大丈夫じゃないわよ!メチャクチャ痛いわ!」
雪奈は亜子にバスタオルを手渡した。音子が裸だから身にまとえというのだ。だが音子の背中には痛々しい傷がある。亜子は音子の両手にバスタオルを持たせた。音子はバスタオルをぎゅっと抱きしめた。相当痛いのだろう。
全裸の女生徒にバスタオルを配った雪奈が戻って来て、狐太郎に言った。
「狐太郎くん。音子さんの治療をお願いします」
狐太郎は、はいと言って、意識を取り戻した狼牙の手を引いてやって来た。狼牙は少年の姿に戻り、心配そうに音子に言った。
「音子、俺イタイイタイした?ごめんなさい」
音子は笑って狼牙の頭を撫でながら答えた。
「大丈夫よ?あたしも狼牙くんの事ひっかいちゃったでしょ?だからおあいこ」
今にも泣き出しそうな狼牙の顔が少し笑顔になった。狼牙の手を引いている狐太郎も顔をこわばらせて言った。
「音子。うちの狼牙がすまなかった」
「ううん。あ、でももし背中に傷が残ったら狐太郎くん、責任とって結婚して?!」
音子の無理難題に、狐太郎は顔をしかめて答えた。
「何で俺が責任取るんだよ?狼牙が傷つけたんだから、狼牙に結婚してもらえよ?」
「ええっ!狼牙くんはちんちくりんだからなぁ」
「俺!ちんちくりん!」
狼牙はちんちくりんの意味がわからないらしく、嬉しそうにしていた。狐太郎はボソリと言う。
「狼牙、褒められてないぞ?」
狐太郎は断ってから、音子の背後に回り、痛々しい傷に手をそえた。狐太郎の手が光る。亜子はかたずをのみながら治療を見守っていた。
どのくらい時間が経っただろうか。音子の背中の傷は綺麗に回復した。亜子は嬉しくなって、思わず音子の背中に抱きついて言った。
「良かった!音子」
「亜子、心配かけてごめんね?」
音子はまるで猫のように亜子の頬に頬ずりした。
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