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メリッサの新しい契約霊獣
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アスランは何とか事の次第を手紙に書き留め、鳩にしてトランド国王の元に飛ばした。トランド国王は慈悲深いお方だ、エルナンデス子爵の死に多少の脚色を加えても怒りはしないだろう。
アスランとアポロンとグリフは、エルナンデス子爵の館を後にして、メリッサたちの待つ場所へと歩いていた。グリフの契約霊獣の狼は、グリフの安全がわかると姿を消した。アスランたちの足取りは重かった。エラフィの守護者の呪いを解く事ができなかったからだ。グリフは足元をにらみながら言った。
「エルナンデス子爵は解く事はできないと言ってたが、呪いをかける事ができるなら、解く事だってきっとできるはずだ。俺は諦めねぇで呪いを解く」
グリフの言葉にアスランは力なくうなずいた。グリフも、アスランたちに言ったというより、自分を鼓舞するための宣言のように聞こえた。
アスランがホッと息をはくと、胸元が鈍く光った。メリッサと一緒に購入した通信魔法具のペンダントの光だ。グリフがアスランをにらんでいる。メリッサに本当の事を伝えるなという顔だ。アスランはコクリとうなずいてから、先ほどまでずっと心の中で整理していた嘘の出来事を話すためメリッサの応答に応じた。
「アスラン、無事?グリフもアポロンもケガは無い?」
鈴が鳴るような軽やかな声、思わずアスランは微笑んでいた。メリッサの声はまるで魔法のようだ。暖かで優しい彼女の声が、アスランの氷のような心を優しく溶かしてくれる。アスランは答えた。
「ああ皆無事だよ」
「良かったぁ。エラフィの守護者さんがね、真の名の契約が解除されたって言ったから、もうお話が終わったんだと思ってアスランに連絡してみたの」
アスランは一気に胃が重たくなった。これからエラフィの守護者の呪いを解く事ができないという事をメリッサに伝えなければいけないのだ。アスランはゴクリとつばを飲み込んでから言った。
「そうなんだエルナンデス子爵に頼んで真の名の契約は解除してもらえたんだけど、呪いの方は子爵自身も解除できないって言うんだ。でも、メリッサ安心して、必ず解除方法を・・・」
「大丈夫!呪いは解除したから!」
メリッサの言葉にアスランはすっとんきょうな声をあげた。
アスランたちがメリッサたちと合流すると、確かにヘラジカの霊獣の呪いは解けていた。ヘラジカの霊獣はそれまでの虚ろな目ではなく、暖かな瞳をしていた。そして何故か、メリッサの契約霊獣のセレーナと養い子のグラースがいた。セレーナの養い子のグラースと、エラフィ、ティグリスは三びきで団子になってじゃれあっている。それをヘラジカの霊獣とセレーナは愛おしげに見ていた。
のどかな光景に、アスランが先ほどまで体験していた事は幻だったのではないかと疑ってしまうほどだ。メリッサに、どうやってヘラジカの霊獣の呪いを解除したのか聞くと、彼女は悪びれた顔をして言葉をにごした。メリッサの横でパタパタ飛んでいるドラゴンのグラキエースはジト目でメリッサを見ていた。きっとメリッサは危険をおかしてヘラジカの霊獣を助けたのだろう。だがメリッサに主だったケガがないのを見て、深く追求する事はしなかった。
あかりはヘラジカの霊獣が暴れて魔法を発動して破壊してしまった森を、あかりの契約霊獣ヒョウのセレーナに直してもらった。セレーナは、あかりたちが安全な事を確認すると、自身の養い子のユキヒョウのグラースを呼んだ。子虎のティグリスと、子鹿のエラフィは歳の近い霊獣が現れた事に喜んで三人で遊びだした。その愛らしさに、あかりは目を細めた。あかりが視線をうつすと、ヘラジカの霊獣もセレーナも微笑んでいた。ふとヘラジカの霊獣が言った。
『イーサンの真の名の契約が解除された』
あかりは喜んで答えた。
「良かったわね守護者さん。きっとアスランたちが説得してくれたのね」
あかりは嬉しくなってアスランに、通信魔法具のペンダントで連絡を入れた。
しばらくしてアスランたちと合流できた。アスランたちに目立った外傷はなく、あかりを安心させた。アスランは先ほどペンダントを通して言ったように、エルナンデス子爵に話しをて契約の解除をしてもらった事をつげた。
だがあかりにはそれが嘘だという事がわかった。アスランの顔は泣き笑いの表情で、元気がなかった。アポロンはそんなアスランを心配そうに見つめて、グリフは顔をそむけて怒ったような顔をしていた。多分交渉は決裂して、エルナンデス子爵と戦いになったのだろう。そして、アスランたちは。そこまで想像して、あかりは考えるのをやめたい。アスランたちがあかりに真実を言いたくないのなら、あかりは嘘の言葉を信じる事にした。
アスランが話題を変えて、どうやってヘラジカの霊獣の呪いを解いたのか質問してきた。あかりはほほを引きつらせて笑いながらはぐらかした。ふと横を見ると、ドラゴンのグラキエースがあかりをにらんでいた。グラキエースが、あかりの無茶な行為をアスランたちに知らせるかと思って固まっていたが、グラキエースはため息をついて黙っていてくれた。
皆無事に集まった所で解散を提案すると、ティグリスとエラフィ、グラースがまだ遊び足りないとぐずりだした。ヒョウの霊獣セレーナは優しく養い子をあやした。ヘラジカの霊獣も子鹿のエラフィを側に呼んでから、あかりに話し出した。
『人間の娘、お主には大変世話になった。エラフィの安全ばかりか、私の命まで救ってくれた。お主の名前は何というのだ、教えてくれまいか』
あかりは自分の名前をヘラジカの霊獣に告げた。ヘラジカの霊獣はうなずいて再び話し出した。
『我が名はエルク。メリッサ、私と契約してくれまいか』
あかりは、養い子とあかりの契約霊獣が仲良くなっただけで真の名の契約をしていいものだろうかと思ったが、うなずいて承諾した。あかりと霊獣エルクの周りが光におおわれる。契約が成立したのだ。どうやらセレーナとエルクもリンクをしたようで、子虎と子鹿とユキヒョウの子供はまた遊ぼうねと約束していた。あかりに新しい契約霊獣の友達が増えた。
アスランとアポロンとグリフは、エルナンデス子爵の館を後にして、メリッサたちの待つ場所へと歩いていた。グリフの契約霊獣の狼は、グリフの安全がわかると姿を消した。アスランたちの足取りは重かった。エラフィの守護者の呪いを解く事ができなかったからだ。グリフは足元をにらみながら言った。
「エルナンデス子爵は解く事はできないと言ってたが、呪いをかける事ができるなら、解く事だってきっとできるはずだ。俺は諦めねぇで呪いを解く」
グリフの言葉にアスランは力なくうなずいた。グリフも、アスランたちに言ったというより、自分を鼓舞するための宣言のように聞こえた。
アスランがホッと息をはくと、胸元が鈍く光った。メリッサと一緒に購入した通信魔法具のペンダントの光だ。グリフがアスランをにらんでいる。メリッサに本当の事を伝えるなという顔だ。アスランはコクリとうなずいてから、先ほどまでずっと心の中で整理していた嘘の出来事を話すためメリッサの応答に応じた。
「アスラン、無事?グリフもアポロンもケガは無い?」
鈴が鳴るような軽やかな声、思わずアスランは微笑んでいた。メリッサの声はまるで魔法のようだ。暖かで優しい彼女の声が、アスランの氷のような心を優しく溶かしてくれる。アスランは答えた。
「ああ皆無事だよ」
「良かったぁ。エラフィの守護者さんがね、真の名の契約が解除されたって言ったから、もうお話が終わったんだと思ってアスランに連絡してみたの」
アスランは一気に胃が重たくなった。これからエラフィの守護者の呪いを解く事ができないという事をメリッサに伝えなければいけないのだ。アスランはゴクリとつばを飲み込んでから言った。
「そうなんだエルナンデス子爵に頼んで真の名の契約は解除してもらえたんだけど、呪いの方は子爵自身も解除できないって言うんだ。でも、メリッサ安心して、必ず解除方法を・・・」
「大丈夫!呪いは解除したから!」
メリッサの言葉にアスランはすっとんきょうな声をあげた。
アスランたちがメリッサたちと合流すると、確かにヘラジカの霊獣の呪いは解けていた。ヘラジカの霊獣はそれまでの虚ろな目ではなく、暖かな瞳をしていた。そして何故か、メリッサの契約霊獣のセレーナと養い子のグラースがいた。セレーナの養い子のグラースと、エラフィ、ティグリスは三びきで団子になってじゃれあっている。それをヘラジカの霊獣とセレーナは愛おしげに見ていた。
のどかな光景に、アスランが先ほどまで体験していた事は幻だったのではないかと疑ってしまうほどだ。メリッサに、どうやってヘラジカの霊獣の呪いを解除したのか聞くと、彼女は悪びれた顔をして言葉をにごした。メリッサの横でパタパタ飛んでいるドラゴンのグラキエースはジト目でメリッサを見ていた。きっとメリッサは危険をおかしてヘラジカの霊獣を助けたのだろう。だがメリッサに主だったケガがないのを見て、深く追求する事はしなかった。
あかりはヘラジカの霊獣が暴れて魔法を発動して破壊してしまった森を、あかりの契約霊獣ヒョウのセレーナに直してもらった。セレーナは、あかりたちが安全な事を確認すると、自身の養い子のユキヒョウのグラースを呼んだ。子虎のティグリスと、子鹿のエラフィは歳の近い霊獣が現れた事に喜んで三人で遊びだした。その愛らしさに、あかりは目を細めた。あかりが視線をうつすと、ヘラジカの霊獣もセレーナも微笑んでいた。ふとヘラジカの霊獣が言った。
『イーサンの真の名の契約が解除された』
あかりは喜んで答えた。
「良かったわね守護者さん。きっとアスランたちが説得してくれたのね」
あかりは嬉しくなってアスランに、通信魔法具のペンダントで連絡を入れた。
しばらくしてアスランたちと合流できた。アスランたちに目立った外傷はなく、あかりを安心させた。アスランは先ほどペンダントを通して言ったように、エルナンデス子爵に話しをて契約の解除をしてもらった事をつげた。
だがあかりにはそれが嘘だという事がわかった。アスランの顔は泣き笑いの表情で、元気がなかった。アポロンはそんなアスランを心配そうに見つめて、グリフは顔をそむけて怒ったような顔をしていた。多分交渉は決裂して、エルナンデス子爵と戦いになったのだろう。そして、アスランたちは。そこまで想像して、あかりは考えるのをやめたい。アスランたちがあかりに真実を言いたくないのなら、あかりは嘘の言葉を信じる事にした。
アスランが話題を変えて、どうやってヘラジカの霊獣の呪いを解いたのか質問してきた。あかりはほほを引きつらせて笑いながらはぐらかした。ふと横を見ると、ドラゴンのグラキエースがあかりをにらんでいた。グラキエースが、あかりの無茶な行為をアスランたちに知らせるかと思って固まっていたが、グラキエースはため息をついて黙っていてくれた。
皆無事に集まった所で解散を提案すると、ティグリスとエラフィ、グラースがまだ遊び足りないとぐずりだした。ヒョウの霊獣セレーナは優しく養い子をあやした。ヘラジカの霊獣も子鹿のエラフィを側に呼んでから、あかりに話し出した。
『人間の娘、お主には大変世話になった。エラフィの安全ばかりか、私の命まで救ってくれた。お主の名前は何というのだ、教えてくれまいか』
あかりは自分の名前をヘラジカの霊獣に告げた。ヘラジカの霊獣はうなずいて再び話し出した。
『我が名はエルク。メリッサ、私と契約してくれまいか』
あかりは、養い子とあかりの契約霊獣が仲良くなっただけで真の名の契約をしていいものだろうかと思ったが、うなずいて承諾した。あかりと霊獣エルクの周りが光におおわれる。契約が成立したのだ。どうやらセレーナとエルクもリンクをしたようで、子虎と子鹿とユキヒョウの子供はまた遊ぼうねと約束していた。あかりに新しい契約霊獣の友達が増えた。
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