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51、生徒会
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ティア先輩に連行されて、校庭を出て校舎の方に向かう俺たちの周囲を皆が取り囲む。
トーマスたち新入生は口々に言った。
「ロイ、模擬戦だったんだってな! もっと早く教えてくれよ。でもやったな! アンドニウスに勝つなんて信じられないぜ」
「凄かったぞロイ!!」
「流石、稲妻のロイだ!」
「何言ってんだ、あの戦いを見ただろ! これからは炎槍のロイだ!!」
「だったらグーパンのロイってのはどうだ! 最後はパンチだっただろ?」
おい、せめてグーパンのロイだけはやめてくれ。
それがほんとに俺の異名になったらどうしてくれるんだ。
それに、ティア先輩が聞いてるだろ。
調子に乗ってると思われて、これ以上怒りのボルテージを上げてはいけない。
新入生の女子たちも俺たちを取り囲むと声を上げた。
「ロイ君、かっこよかった!」
「凄いわ!!」
「きゃ~! ティア先輩!!」
「私たち先輩の大ファンなんです!!」
ティア先輩への熱烈な声援の中に、俺に向けての声援も混ざっている。
そして、上級生の女子生徒たちから黄色い歓声が上がる。
「素敵だったわよロイ君!」
「ふふ、可愛いわよね。ほんと、あんな女の子みたいな顔して凄く強いんだもの」
「ロイ君! こっち見て!」
「は……はは」
その言葉に俺は思わず彼女たちを見る。
「きゃ~! こっち見てるわよ!」
「ロイ君、可愛い」
「今度お姉さんが遊んであげるわ!」
もしかして、これはモテ期の到来だろうか。
かつてない状況に俺は思わずだらしない笑顔になって、歓声を上げた先輩たちを見る。
「うふふ、随分楽しそうね? ロイ君」
俺の手を握るティア先輩の手にギュッと力がこもる。
顔は笑っているが、そこからは今までにないプレッシャーを感じる。
「え? は、あはは。すみません……」
連行中だってことを忘れていた。
あの激戦のお蔭でいっときのモテ期が来たのかもしれないが、今はそれどころではない。
命あっての物種である。
調子に乗ってる俺を見て、怒りゲージが振り切れたティア先輩の手で生徒会室に行く前に、存在自体を抹消されそうだ。
ティア先輩の圧の強さのお蔭で、なんとか野次馬たちをかき分けて校舎に入ると俺たちは生徒会室へと向かう。
俺はアーシェに声をかける。
「アーシェ、大丈夫?」
「うん! だってロイと一緒だもん。……でもさっき少しだらしない顔してた!」
「は……はは。そんなことないって」
アーシェにもしっかりと目撃されていたらしい。
アランのように年中モテ期のイケメン野郎と違って慣れない経験をすると人は舞いあがるものだ。
自重しよう。
長い廊下の突き当りに、大きな扉が見えてくる。
どうやら、あそこが生徒会室のようだな。
俺は先ほど屋上から感じた魔力を思い出す。
そして、思わず腰から提げた剣を見つめた。
あれが、誰のものだったのかは分からないが、もし生徒会の誰かだとしたら好意的だとは思えないからな。
まあ、いきなりバトルになるようなことは流石にないだろうが、あの強烈な魔力を感じた後だとヒビの入った剣っていうのは少し心もとない。
早いうちに新し剣を手にいれないとな。
そんなことを考えているうちに、俺たちはもう生徒会室の扉の前までやってきていた。
ティア先輩が扉を開ける。
すると中から誰かの声が聞こえた。
「ようこそ、生徒会室へ。ロイ・リンドグルーム君」
その人物は広い生徒会室にある、大きな円卓に並べられた席の一つに座っていた。
トーマスたち新入生は口々に言った。
「ロイ、模擬戦だったんだってな! もっと早く教えてくれよ。でもやったな! アンドニウスに勝つなんて信じられないぜ」
「凄かったぞロイ!!」
「流石、稲妻のロイだ!」
「何言ってんだ、あの戦いを見ただろ! これからは炎槍のロイだ!!」
「だったらグーパンのロイってのはどうだ! 最後はパンチだっただろ?」
おい、せめてグーパンのロイだけはやめてくれ。
それがほんとに俺の異名になったらどうしてくれるんだ。
それに、ティア先輩が聞いてるだろ。
調子に乗ってると思われて、これ以上怒りのボルテージを上げてはいけない。
新入生の女子たちも俺たちを取り囲むと声を上げた。
「ロイ君、かっこよかった!」
「凄いわ!!」
「きゃ~! ティア先輩!!」
「私たち先輩の大ファンなんです!!」
ティア先輩への熱烈な声援の中に、俺に向けての声援も混ざっている。
そして、上級生の女子生徒たちから黄色い歓声が上がる。
「素敵だったわよロイ君!」
「ふふ、可愛いわよね。ほんと、あんな女の子みたいな顔して凄く強いんだもの」
「ロイ君! こっち見て!」
「は……はは」
その言葉に俺は思わず彼女たちを見る。
「きゃ~! こっち見てるわよ!」
「ロイ君、可愛い」
「今度お姉さんが遊んであげるわ!」
もしかして、これはモテ期の到来だろうか。
かつてない状況に俺は思わずだらしない笑顔になって、歓声を上げた先輩たちを見る。
「うふふ、随分楽しそうね? ロイ君」
俺の手を握るティア先輩の手にギュッと力がこもる。
顔は笑っているが、そこからは今までにないプレッシャーを感じる。
「え? は、あはは。すみません……」
連行中だってことを忘れていた。
あの激戦のお蔭でいっときのモテ期が来たのかもしれないが、今はそれどころではない。
命あっての物種である。
調子に乗ってる俺を見て、怒りゲージが振り切れたティア先輩の手で生徒会室に行く前に、存在自体を抹消されそうだ。
ティア先輩の圧の強さのお蔭で、なんとか野次馬たちをかき分けて校舎に入ると俺たちは生徒会室へと向かう。
俺はアーシェに声をかける。
「アーシェ、大丈夫?」
「うん! だってロイと一緒だもん。……でもさっき少しだらしない顔してた!」
「は……はは。そんなことないって」
アーシェにもしっかりと目撃されていたらしい。
アランのように年中モテ期のイケメン野郎と違って慣れない経験をすると人は舞いあがるものだ。
自重しよう。
長い廊下の突き当りに、大きな扉が見えてくる。
どうやら、あそこが生徒会室のようだな。
俺は先ほど屋上から感じた魔力を思い出す。
そして、思わず腰から提げた剣を見つめた。
あれが、誰のものだったのかは分からないが、もし生徒会の誰かだとしたら好意的だとは思えないからな。
まあ、いきなりバトルになるようなことは流石にないだろうが、あの強烈な魔力を感じた後だとヒビの入った剣っていうのは少し心もとない。
早いうちに新し剣を手にいれないとな。
そんなことを考えているうちに、俺たちはもう生徒会室の扉の前までやってきていた。
ティア先輩が扉を開ける。
すると中から誰かの声が聞こえた。
「ようこそ、生徒会室へ。ロイ・リンドグルーム君」
その人物は広い生徒会室にある、大きな円卓に並べられた席の一つに座っていた。
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