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ニスヒ

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第五十九章『パレット部員プロフィール完成』

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   放課後、パレット部室で裕子たった一人で作業をしていた、プロフィールをパソコンで作成してるようだ。
裕子「史先輩から借りたパソコンでうち終わらせなきゃ」
   そう作業していると映美先生がパレット部室に入ってきた。
映美「こんなに遅くまでご苦労だったな」
裕子「映美先生」
映美「まさか裕子がパソコン作業が出来るとはね」
裕子「これぐらい出来ますよ!」
   意地悪言う映美先生に怒る裕子。
映美「そういえば他のみんなはどうした?」
   映美先生は緊急職員会議に入ったためパレット部室にいなかったのだ。
裕子「他のみんなは帰りました」
映美「そうか、なんで裕子が残ってパソコン作業をやってるんだ」
裕子「みんなが質問した一つ一つをその人のプロフィールを全部入れてようやくメンバーのプロフィールを完成して分からせるわけです、今回、プロフィール作成を企画したのは私なので私の責任にあります」
映美「だからって一人で背負うもんじゃない、私も手伝おう」
裕子「ありがとうございます」
   裕子と映美先生は夜遅くまでプロフィール作成パソコン作業を行ったのだった。
   翌日の放課後、パレット部室で部員達は今日も会議を行っていた。
裕子「プロフィール作成の話をします、みんなで質問して答えて一人のプロフィールを作りだしましたよね?」
早織「そうだね」
裕子「それが今日、みんなのプロフィールが完成しました!」
   裕子はパソコン作業で打ち、印刷した二十枚の部員のプロフィールをみんなに見せた。
早織「すごい!」
優梨子「文字だらけだ」
万紀「写真もしっかりあるな」
千晶「私の顔は既に死んでいる」
伶奈「パレット部室に飾るんですからいいじゃないですか?」
史「……お疲れ様」
七美「一人で大変だったじゃないですか?」
みのり「私、手伝えば良かったです」
久乃「私も」
奈々央「私も」
凛「裕子さん、興味深いわ」
三保「夜遅くまで大変だったじゃない?」
姫乃「お疲れ様です」
希美「すごいの~」
えり菜「漢字もしっかり間違ってないですね」
一歌「やるじゃないの!?」
咲子「これでみんなの事が分かります!」
亜弥「ひゅー!」
   部員のプロフィール用紙に大絶賛したようだ。
裕子「えへへ……映美先生とやりました」
映美「文字の表し方は間違ってたけどな」
裕子「ゔ……映美先生だって漢字間違ってますよ」
映美「それを言うな」
   部員のプロフィールが出来た事でワイワイ盛り上がる部員達、しかし七美がある事に気づく。
七美「あの……裕子さん、私達がやった質問より増えてませんか?」
   一枚のプロフィール用紙を見てみると、確かに質問が二十三個あるのだ。
早織「本当だ、付け足してある」
姫乃「誕生日、知識、料理、特技、部活、好きな教科、好きな嫌いな食べ物、気にする事、あだ名、喧嘩、癖、習い事、家族構成、チャームポイント、困る事、朝夜型、趣味、あいうえお作文、同性異性好きなタイプ、カラオケ、好きな色、将来の夢の他に血液型が追加されてますね」
一歌「それ、私が質問してさらっと答えてまわされたから血液型を質問したでしょ!?」
万紀「それは悪かったって」
裕子「えへへ……せっかくだから入れて置いちゃった」
千晶「そう言うと思った」
咲子「プロフィール用紙、どこで飾るんですか?」
裕子「あっちの壁に飾るよ」
   裕子が指をさしたのは何もない壁だ。
映美「それがいい、みんなで飾るぞ!」
全員「はい!」
   パレット部員達はパレット部室の殺風景だった壁を部員のプロフィール用紙で彩られた。
裕子「やっぱり壁に飾りがあるかないかを比べるとあった方が彩ってるね」
優梨子「どういうことでしょうか?」
亜弥「白と黒しかないよ?」
   裕子が言ってる事がみんなは分からないようだ。
裕子「何もない灰色の壁に白い紙と黒い文字、そしてプロフィール用紙に貼ってある写真が壁を彩れたの」
映美「なるほどな」
七美「それで彩ったと言ったんですね」
千晶「美術関係じゃないと分からないやつ」
   裕子が言ってる事がみんなはなんとか納得した、そして。
裕子「みんな、改めてよろしくお願いします!」
早織「よろしくね」
万紀「あ!」
優梨子「よろしくお願いします」
千晶「よろです」
伶奈「よろしくな」
映美「私からこそ」
姫乃「よろしくお願いいたしますわ」
希美「よろしくなの~」
えり菜「よろしくお願いします!」
一歌「何よ!   改まって!」
咲子「よろしくっす」
亜弥「よっろしく!」
史「……当たり前じゃないの?」
七美「はい、せめて足を引っ張んないように頑張ります」
みのり「はい!   よろしくです!」
久乃「えぇ」
奈々央「おう!」
凛「よろしく、裕子さん、興味深いわ」
三保「ふふふ……当たり前な事を言って」
   これでパレット部員全員の絆が深まったのであったが、何かを忘れてるような。
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