囚われた元王は逃げ出せない

スノウ

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カンッカンッ

キンッキンッ


木刀や剣のぶつかり合う音トレーニングの声
俺は今日も訓練場にいた



そんな俺に急に何か小柄な人が勢いよく抱きついた



「へ!?」


「ハルマ様!!」


「ライチじゃねぇか!」


「ハルマ様、会いたかったです」


「俺も俺も!手紙書いてんだから会いに来るって言ってくれれば良かったのに」


「サプライズで驚かせようと思って!家の方には一応お知らせしてたんですけど、今日伺いますって」ジロ


「そうだったのかレンジだから今日いつもより訓練場来るの早かったのか」


「今日だったか忘れてたな」チッ



「お忘れだったんですね、てっきり僕とハルマ様の逢瀬を邪魔したいのかと勘ぐってしまいました」


「そんな事はない無邪気な『コドモ』の願い無下にはできまい」


ピクッ

「子ども相手にそんな狭い心この世にないですよねぇ?その広い心でどこか行ってくれません?」


「狭いなど、何も知らない奴を手籠めにしようなどとする奴ほど狭いのはいるみたいだがな」



「お前らボソボソ何喋ってんだよ、さては俺の悪口でも言ってんな?」

険悪そうなオーラが双方出てたのでヒュッとライチを抱きしめに行った
人付き合いはまだ苦手なんだろう


「あっ・・・ハルマ様」


「俺に会いに来たんだろ?カフェにでも行こうぜ、じゃーなレンジまた後で」


「あっおい!」


「置いていくな」とか聞こえたが無視してスタスタ歩いた






そこら辺のカフェに入ったら警備の人が居たせいか人がほとんど出ていき、ほぼ貸し切りになった

す、すみません


「ライチなんかおっきくなった?」


数カ月ぶりに会ったからか少し大きく見えた


「へへっ今ご飯いっぱい食べて運動もするようにしたんです」


「へー、今成長期だもんなすぐ追いつかれそう」


「そうです、すぐに追いついてハルマ様を片腕で抱きしめられるくらい大きくなる予定です」


基準がそこなんだな、背を越えるとかじゃなく


「僕、報告があって」


「ん?なんだ?」


「来期から学院に入ろうと思って」


「学院?」


「はい、主に政治学を学ぼうと思ってます」


この世界はよほどの理由がない限り学院に進む人は少ないはず

何か研究したいとか専門的に学びたいとか


「飛び級までしたのにどうしたんだ?」


「ハルマ様のおかげです。僕はいずれ国王になるあなたの側で仕え支えたい」


「おい、やめろって国王なんて」


最近散々言われる持ち上げ過ぎだって

「たかが俺なんかが国王なんて」


「いいえ、あなたは国王になるでしょう」


「・・・・・・」


「どうか側で支えさせて下さい」


「俺国王なんて」


「あなたは心優しく慈愛に溢れて善意がある」


「おいそれ本当に俺かよ」


「貴方です」


真剣に真っ直ぐ見られるとむずがゆくて


「おれ、俺は元いた世界じゃ親もロクデナシだったし悪い仲間ともつるんでいた事もあるし、学歴だって」


「僕には分かる、元の世界での周りなんて関係無い。大事なのは貴方自身です。あなたの魂がこの世界に選ばれたんですハルマ様は僕の太陽です。」


「お、おう」


恥ずかしい
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