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ファン友にならないか? と誘われる俺
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同じ学校の男が四人。いや、何でだよ。俺帰りたくなってきた。
「何だよ、菊谷。この前の事はちゃんとお礼言っただろ。まだなんかあるのか?」
すると菊谷はずんずん近付いてきて俺にスマホの画面を見せてきた。
『ヒミツ知られたくなかったらちょっとこっちにこい』
こいつ、やっぱり俺の事知ってるのか?
「わりぃ、ちょっとコイツと話してくるわ」
二人と離れた場所に行く。見える範囲ではあるが叫んだりしなければここからは聞こえないだろう。
で、俺がミツキだと知ってるコイツは俺に何を言うつもりだ?
「で、なんだよ。俺と話でもしたいのか?」
確定ではないからこちらから何か言うつもりはない。あくまで相手の出方を見る。
知り合いが二人いる手前、危ないことなどはされないだろう。それに俺は男だ。いざとなればコイツに……、負けるつもりはないけれどかなりの体格差で自分が悲しくなった。強そうだ。
「……あのな」
「なんだよ」
なぜかコイツは少し悔しそうにしてる。何でだ?
「遠坂、お前」
だから、なんだよ。さっさと言えよ。
「お前、初期ミツキちゃんの録画とか持ってないか?」
「…………は?」
いや、持ってるぞ。だって、本人だし。むしろ始める前の初期ミツキやら、プロットまでもってるぞ。本人だし。
「お前、最古参だったりしないか? あれだけのミツキちゃんファンだろ?」
「…………は?」
いや、本人なんですけど。コイツはいったい何を言っているんだ?
突飛すぎて思考がエンジン停止しているが、俺は必死にガソリンを入れる。なんならミツキがスコップもって石炭も突っ込んでくれている。
「……あ、あー」
「僕は、途中からだったから、初期のミツキちゃんを知らないんだ。ファン友も途中からが多くて。唯一知り合えた最古参さんにはそういうの貰えなくて……。お金を払えって」
うわ、俺の知らないとこで悪徳商売が発生してやがる。誰だ、そいつ。最古参って、うーん。
って、違う。コイツはマリヤの事が好きなんじゃなかったか? まさか、ミツキにそっくりだからマリヤにって訳じゃ……。
「ミツキちゃんへの愛は遠坂に負けるつもりはないが、どうだ! 同じファン同士。よかったら……」
ヒィィィ、コイツミツキオタクダー。リアル接触はだめぇぇぇぇぇぇ。
だが、どうやら菊谷は俺の事をミツキのファンだと思っているようだ。
「な、なんで俺がミツキファンだと」
「そりゃあ、あのキーホルダーもそうだが、遠坂の鞄の中にミツキちゃんと同じグッズが揃っているだろ」
いや、なんで知ってるんだよ……。俺は背筋がぞわぞわする。
「そして、ミツキちゃんを見すぎてたぶん口調や話し方がにてるんじゃないか。うん、被る時がたまにある」
いや、まあ本人だし。やばい。これはもうオタク通り越して超マニアじゃ……。
「だから、たぶん、僕の勘が正しいなら最古参ミツキファンだ」
……、うん。よし、気をつけよう。
「ふ、バレてしまったか。そう、俺はミツキちゃんファン第一号だ」
「な、なにぃ!! 一号だと」
「何を隠そう俺は彼女が繋いだ瞬間から彼女を見ていた」
だって、本人だし。俺の理想の美少女だし、嘘ではない。
「だが、菊谷! お前は間違ったな」
「な」
「彼女の最古参ファンが新参者に俺だけのミツキちゃんの姿をほいほいやると思うのかっ?」
「――はっ!」
いや、気がつけよ。だから他のヤツも金出せとか言ったんだろ。
「ば、ばらされていいのか! この前の彼女なんかに」
コイツバカか? マキちゃんはむしろそのミツキちゃんを可愛がるあの真樹なんだぜ。まあ、知らないからしょうがないが。
「なあ、それはお前もじゃないのか? 菊谷学」
菊谷がギクリとなる。そう、お前の方が不利なんだよ!! 見た目からオタクな俺とスポーツマンよろしくイケメン男子のお前とじゃ、立場が違うんだよ!!
言ってて虚しくなるが――。
はぁ、でもミツキの事を支えてくれた一人かもしれないコイツにあまりヒドイことをするとミツキに悪いしなぁ。
「しょうがない……」
俺はため息をつきながらスマホを取り出す。
「あとで少し位ならなんか送ってやるよ。あー、すでに持ってても怒るなよ。あと他のファンにはヒミツだ」
めんどくさいからな。これでコイツが黙るなら安い……か? というか、コイツはファンなのに俺の一世一代の告白、男だを聞いてないのかよ。それともまさか……。背筋がぞくりとして、ぶるっと震える。
嬉しそうに菊谷はメッセージを送れるアドレスを送ってきた。うわ、登録したくねぇ。
とりあえず名前をミツキのファンとしておいた。一回使うだけのアドレスだ。そう思ってたのに……。
「何だよ、菊谷。この前の事はちゃんとお礼言っただろ。まだなんかあるのか?」
すると菊谷はずんずん近付いてきて俺にスマホの画面を見せてきた。
『ヒミツ知られたくなかったらちょっとこっちにこい』
こいつ、やっぱり俺の事知ってるのか?
「わりぃ、ちょっとコイツと話してくるわ」
二人と離れた場所に行く。見える範囲ではあるが叫んだりしなければここからは聞こえないだろう。
で、俺がミツキだと知ってるコイツは俺に何を言うつもりだ?
「で、なんだよ。俺と話でもしたいのか?」
確定ではないからこちらから何か言うつもりはない。あくまで相手の出方を見る。
知り合いが二人いる手前、危ないことなどはされないだろう。それに俺は男だ。いざとなればコイツに……、負けるつもりはないけれどかなりの体格差で自分が悲しくなった。強そうだ。
「……あのな」
「なんだよ」
なぜかコイツは少し悔しそうにしてる。何でだ?
「遠坂、お前」
だから、なんだよ。さっさと言えよ。
「お前、初期ミツキちゃんの録画とか持ってないか?」
「…………は?」
いや、持ってるぞ。だって、本人だし。むしろ始める前の初期ミツキやら、プロットまでもってるぞ。本人だし。
「お前、最古参だったりしないか? あれだけのミツキちゃんファンだろ?」
「…………は?」
いや、本人なんですけど。コイツはいったい何を言っているんだ?
突飛すぎて思考がエンジン停止しているが、俺は必死にガソリンを入れる。なんならミツキがスコップもって石炭も突っ込んでくれている。
「……あ、あー」
「僕は、途中からだったから、初期のミツキちゃんを知らないんだ。ファン友も途中からが多くて。唯一知り合えた最古参さんにはそういうの貰えなくて……。お金を払えって」
うわ、俺の知らないとこで悪徳商売が発生してやがる。誰だ、そいつ。最古参って、うーん。
って、違う。コイツはマリヤの事が好きなんじゃなかったか? まさか、ミツキにそっくりだからマリヤにって訳じゃ……。
「ミツキちゃんへの愛は遠坂に負けるつもりはないが、どうだ! 同じファン同士。よかったら……」
ヒィィィ、コイツミツキオタクダー。リアル接触はだめぇぇぇぇぇぇ。
だが、どうやら菊谷は俺の事をミツキのファンだと思っているようだ。
「な、なんで俺がミツキファンだと」
「そりゃあ、あのキーホルダーもそうだが、遠坂の鞄の中にミツキちゃんと同じグッズが揃っているだろ」
いや、なんで知ってるんだよ……。俺は背筋がぞわぞわする。
「そして、ミツキちゃんを見すぎてたぶん口調や話し方がにてるんじゃないか。うん、被る時がたまにある」
いや、まあ本人だし。やばい。これはもうオタク通り越して超マニアじゃ……。
「だから、たぶん、僕の勘が正しいなら最古参ミツキファンだ」
……、うん。よし、気をつけよう。
「ふ、バレてしまったか。そう、俺はミツキちゃんファン第一号だ」
「な、なにぃ!! 一号だと」
「何を隠そう俺は彼女が繋いだ瞬間から彼女を見ていた」
だって、本人だし。俺の理想の美少女だし、嘘ではない。
「だが、菊谷! お前は間違ったな」
「な」
「彼女の最古参ファンが新参者に俺だけのミツキちゃんの姿をほいほいやると思うのかっ?」
「――はっ!」
いや、気がつけよ。だから他のヤツも金出せとか言ったんだろ。
「ば、ばらされていいのか! この前の彼女なんかに」
コイツバカか? マキちゃんはむしろそのミツキちゃんを可愛がるあの真樹なんだぜ。まあ、知らないからしょうがないが。
「なあ、それはお前もじゃないのか? 菊谷学」
菊谷がギクリとなる。そう、お前の方が不利なんだよ!! 見た目からオタクな俺とスポーツマンよろしくイケメン男子のお前とじゃ、立場が違うんだよ!!
言ってて虚しくなるが――。
はぁ、でもミツキの事を支えてくれた一人かもしれないコイツにあまりヒドイことをするとミツキに悪いしなぁ。
「しょうがない……」
俺はため息をつきながらスマホを取り出す。
「あとで少し位ならなんか送ってやるよ。あー、すでに持ってても怒るなよ。あと他のファンにはヒミツだ」
めんどくさいからな。これでコイツが黙るなら安い……か? というか、コイツはファンなのに俺の一世一代の告白、男だを聞いてないのかよ。それともまさか……。背筋がぞくりとして、ぶるっと震える。
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