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可愛いって言ってしまう俺
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「あ、遠坂君。……ありがとう」
「ん?」
持っていくと鵜川がありがとうと言ってきた。
「それ、一つはあたしの分だったでしょ」
「あー、気にするなよ。先生、鵜川さんが可愛すぎて頼むの忘れてたんだろ」
「……はっ?」
鵜川の顔が赤くなる。あ、思ったことそのまま言ってしまった。先生そんなこと言ってなかったのに。
「いや今日、すごく可愛いだろ? 鵜川さん好きな人でも出来たのかーって話してて」
「……はっ!?」
鵜川、さっきから「は」しか言ってないぞ。
とりあえず重いので俺は段ボールを教室のはじにおろしておく。あー、重かった。
別にそこまで頑張ったわけではないが軽く肩をまわす。鵜川はまだ動かない。
「今日の日直よろしくな。それじゃ」
席に戻るかとそっちに行こうとしたら、やっと鵜川が動いた。
「あ、ねぇ。遠坂……君」
「ん?」
「あたし、可愛い?」
なんだ、口裂け女か? 答えたらダメなヤツか?
うーん、俺の理想の美少女とはかけはなれているが、美人であるとは思う。
「すごく可愛いよ、鵜川さん」
俺の彼女には勝てないけどさ! と、こっちは頭の中だけで言っといた。
本当、好きになってもらったヤツはラッキーだな。こんな美人なら、断られることもないだろう。
嬉しそうにぽやーっとしてる鵜川をそこに残して俺は席に戻る。ちょうどチャイムがなった。
鵜川が友達に引っ張られ席に戻った。どれだけ固まってるんだ。
「イツキ君、何してるの……」
「え? 何って?」
マリヤがはふぅーとやたら長いため息をついていた。
◇
「ねぇ、遠坂君」
なんだ?
「遠坂君!」
またか。
「……遠坂君、あの」
日直の用事でもあるのか鵜川が何度も何度も名前を呼んでくる。が、その度にマリヤが話しかけてきて鵜川がすーっと遠ざかっていく。
なんだ、あれ。
「今日の鵜川さん面白いな」
「いや、面白いっていうかおかしいじゃないか? なんで俺を呼んだのにすいーっと逃げてくんだよ」
「イツキ君……」
菊谷は何も言わずぷふっと笑い出す。いや、なんでお前もここにいるんだよ。
「へぇー、鵜川ってそうなんだ」
いや、どうなんだよ。わかってるなら教えてくれよ、そこのイケメン。
「……絶対ダメなのになぁ」
おい、ユウキ何がダメなんだよ。なんだ、俺だけ仲間外れか。
「これ、ほっといたらマキが怒るよね」
マリヤが深刻な顔で悩んでいた。
鵜川が可愛くなって変になったら、なんで俺の彼女が怒るんだ?
俺が意味を考えていると、ユウキがぽろっとこぼした。
「樹に惚れてるよな、あれは」
………………は?
数秒のフリーズを経て俺は再起動する。
「ですよね。うーん、どうしよう」
「修羅場は見てる方は楽しいけどね」
まて菊谷、勝手に俺を修羅場におくな。
「んなぁ、なぁなぁなぁ――」
猫か? 自分で自分にツッコミをいれる。
「鵜川が俺を? いや、菊谷ならわかるが俺?」
「は? なんで僕なんだよ。鵜川は好みじゃないんだけど。僕はミ――彼女一筋だからな」
今、ミツキって言うつもりだったか? 俺の気のせいか?
「あれは恋した乙女の瞳だ」
いや、男のお前が言っても説得力が――。
「ですよね」
あ、……はい。マリヤまでそう思うのか。
「まてまてまて、俺はないだろ? だって、接点もなんもなかったぞ? いや、実際話すのだってこんな日直くらいで、いや、ほんと――」
だから、ない! きっぱり言おう。俺はない。
「え、でも告白されちゃったら流されたりしませんか」
グサッと槍を投げられる。マキちゃんの時、告白されるまで意識してなかったのはたしかだ。だがしかし!
「俺は――――」
キーンコーンカンコーン
昼の休憩時間が終わりを告げる。
「あれだけ気合いいれてるなら、今日くるんじゃないですかね」
「何がだよ」
マリヤがこそこそと言う。
「告白です」
そんなこと言われて俺は緊張してしまった。
が、この日鵜川が俺に何か言ってくることなく一日は終わった。
ほらな? やっぱ違うんだよ。
「ん?」
持っていくと鵜川がありがとうと言ってきた。
「それ、一つはあたしの分だったでしょ」
「あー、気にするなよ。先生、鵜川さんが可愛すぎて頼むの忘れてたんだろ」
「……はっ?」
鵜川の顔が赤くなる。あ、思ったことそのまま言ってしまった。先生そんなこと言ってなかったのに。
「いや今日、すごく可愛いだろ? 鵜川さん好きな人でも出来たのかーって話してて」
「……はっ!?」
鵜川、さっきから「は」しか言ってないぞ。
とりあえず重いので俺は段ボールを教室のはじにおろしておく。あー、重かった。
別にそこまで頑張ったわけではないが軽く肩をまわす。鵜川はまだ動かない。
「今日の日直よろしくな。それじゃ」
席に戻るかとそっちに行こうとしたら、やっと鵜川が動いた。
「あ、ねぇ。遠坂……君」
「ん?」
「あたし、可愛い?」
なんだ、口裂け女か? 答えたらダメなヤツか?
うーん、俺の理想の美少女とはかけはなれているが、美人であるとは思う。
「すごく可愛いよ、鵜川さん」
俺の彼女には勝てないけどさ! と、こっちは頭の中だけで言っといた。
本当、好きになってもらったヤツはラッキーだな。こんな美人なら、断られることもないだろう。
嬉しそうにぽやーっとしてる鵜川をそこに残して俺は席に戻る。ちょうどチャイムがなった。
鵜川が友達に引っ張られ席に戻った。どれだけ固まってるんだ。
「イツキ君、何してるの……」
「え? 何って?」
マリヤがはふぅーとやたら長いため息をついていた。
◇
「ねぇ、遠坂君」
なんだ?
「遠坂君!」
またか。
「……遠坂君、あの」
日直の用事でもあるのか鵜川が何度も何度も名前を呼んでくる。が、その度にマリヤが話しかけてきて鵜川がすーっと遠ざかっていく。
なんだ、あれ。
「今日の鵜川さん面白いな」
「いや、面白いっていうかおかしいじゃないか? なんで俺を呼んだのにすいーっと逃げてくんだよ」
「イツキ君……」
菊谷は何も言わずぷふっと笑い出す。いや、なんでお前もここにいるんだよ。
「へぇー、鵜川ってそうなんだ」
いや、どうなんだよ。わかってるなら教えてくれよ、そこのイケメン。
「……絶対ダメなのになぁ」
おい、ユウキ何がダメなんだよ。なんだ、俺だけ仲間外れか。
「これ、ほっといたらマキが怒るよね」
マリヤが深刻な顔で悩んでいた。
鵜川が可愛くなって変になったら、なんで俺の彼女が怒るんだ?
俺が意味を考えていると、ユウキがぽろっとこぼした。
「樹に惚れてるよな、あれは」
………………は?
数秒のフリーズを経て俺は再起動する。
「ですよね。うーん、どうしよう」
「修羅場は見てる方は楽しいけどね」
まて菊谷、勝手に俺を修羅場におくな。
「んなぁ、なぁなぁなぁ――」
猫か? 自分で自分にツッコミをいれる。
「鵜川が俺を? いや、菊谷ならわかるが俺?」
「は? なんで僕なんだよ。鵜川は好みじゃないんだけど。僕はミ――彼女一筋だからな」
今、ミツキって言うつもりだったか? 俺の気のせいか?
「あれは恋した乙女の瞳だ」
いや、男のお前が言っても説得力が――。
「ですよね」
あ、……はい。マリヤまでそう思うのか。
「まてまてまて、俺はないだろ? だって、接点もなんもなかったぞ? いや、実際話すのだってこんな日直くらいで、いや、ほんと――」
だから、ない! きっぱり言おう。俺はない。
「え、でも告白されちゃったら流されたりしませんか」
グサッと槍を投げられる。マキちゃんの時、告白されるまで意識してなかったのはたしかだ。だがしかし!
「俺は――――」
キーンコーンカンコーン
昼の休憩時間が終わりを告げる。
「あれだけ気合いいれてるなら、今日くるんじゃないですかね」
「何がだよ」
マリヤがこそこそと言う。
「告白です」
そんなこと言われて俺は緊張してしまった。
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