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第三章・水の精霊の国
77話・耐性はつくもの?
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ふふふ、少しは耐性がついたのかしら。前回のように足プルプルはしなかったわ!
ルードは水の乙女の少し後ろ、林の中に着地した。ここなら他の人がいるからまだ安全ってことかしら?
「リサ様は隠れていて下さい」
そう言い残し、彼はアリスのもとに走った。
魔法が使えないと本当にただの足手まといだ。木々の影から、彼らが戦う様子をうかがうしかない。
頭の上のぴーちゅんと一緒に、アリス達を見た。
「加勢します! 火の精霊よ」
ルードは前回のように炎の塊を呼び出しアリスとクレス王子を避けて打ち出す。小さなトレントは炎に戸惑い、逃げ出していった。残りは大きな二匹のトレント。
「ルード!?」
アリスがルードの登場に驚き、何かを探すような仕草をしている。
「アリスト様! 次の炎を出します!気をつけて下さい」
そう言うと、また
「火の精霊よ」
と、叫んだ。アリスはうまく、空を蹴り炎を躱す。クレス王子も上手く躱していた。
「あー、駄目ね。威力の加減が駄目駄目。彼すぐ魔力尽きちゃうわよ?」
サラが隣に姿を現すと、断言した。
「えっ?」
「彼、あまり寝てないわ。それにお腹も空いてるみたいだし、コンディション最悪みたいだけど?」
ここで、まさかの魔力切れ!?ルードは何で寝てないんですか!
「リサは名前呼んでくれないのー?」
キラキラとした瞳でこちらを見てくる。どうしよう。
「ねえ、サラ。ルードの魔法に合わせて炎を出したりしてくれない?」
「えー、めんどくさーい。まあ、リサの力が貰えるならいいか」
ルードが先ほど放った炎は、クレス王子の戦っていたトレントに当たり、怯んでいた。元気なのはあと一匹!
ルードが杖を構える。
今だ!
「火の精霊よ」
「サラマンデル!」
ルードの魔法に合わせてサラを呼ぶ。先ほどより三倍大きな炎の塊が前方に飛んでいく。
魔法を放った本人も、周りの人達も目をむいている。
やりすぎよー!
ゴォォォ
トレント達が燃えだした。消火しなきゃ、畑が! そう思った時、澄んだ声が響いた。
「ウォータ!!」
バシャッ
ジュワァッ
大きな水球が炎を包み消えた。
隣にいたサラが眉根を寄せてから姿を消した。
今のは……水の魔法? ウォータ……って。
トレント達は、焦げた枝や葉でバサバサと音をさせながら逃げていった。
「リサちゃん!」
「はいぃっ」
呼ばれて、返事をしてしまった。アリスが、ツカツカツカと歩いてくる。あ、後ろに怒りの炎が見える。消火しないと……。
ギュゥゥ
く、苦しいです。ギブギブです。
抱き締められて、何故かあちこちスンスン匂いを嗅がれているんですが。何で!?
ギュゥ
はなしてくださーーーい。公開ハグは! 公開ハグは恥ずかしいです!
こちらを見るルードの視線が痛いですー!
ルードは水の乙女の少し後ろ、林の中に着地した。ここなら他の人がいるからまだ安全ってことかしら?
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アリスがルードの登場に驚き、何かを探すような仕草をしている。
「アリスト様! 次の炎を出します!気をつけて下さい」
そう言うと、また
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と、叫んだ。アリスはうまく、空を蹴り炎を躱す。クレス王子も上手く躱していた。
「あー、駄目ね。威力の加減が駄目駄目。彼すぐ魔力尽きちゃうわよ?」
サラが隣に姿を現すと、断言した。
「えっ?」
「彼、あまり寝てないわ。それにお腹も空いてるみたいだし、コンディション最悪みたいだけど?」
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「リサは名前呼んでくれないのー?」
キラキラとした瞳でこちらを見てくる。どうしよう。
「ねえ、サラ。ルードの魔法に合わせて炎を出したりしてくれない?」
「えー、めんどくさーい。まあ、リサの力が貰えるならいいか」
ルードが先ほど放った炎は、クレス王子の戦っていたトレントに当たり、怯んでいた。元気なのはあと一匹!
ルードが杖を構える。
今だ!
「火の精霊よ」
「サラマンデル!」
ルードの魔法に合わせてサラを呼ぶ。先ほどより三倍大きな炎の塊が前方に飛んでいく。
魔法を放った本人も、周りの人達も目をむいている。
やりすぎよー!
ゴォォォ
トレント達が燃えだした。消火しなきゃ、畑が! そう思った時、澄んだ声が響いた。
「ウォータ!!」
バシャッ
ジュワァッ
大きな水球が炎を包み消えた。
隣にいたサラが眉根を寄せてから姿を消した。
今のは……水の魔法? ウォータ……って。
トレント達は、焦げた枝や葉でバサバサと音をさせながら逃げていった。
「リサちゃん!」
「はいぃっ」
呼ばれて、返事をしてしまった。アリスが、ツカツカツカと歩いてくる。あ、後ろに怒りの炎が見える。消火しないと……。
ギュゥゥ
く、苦しいです。ギブギブです。
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ギュゥ
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