5 / 95
DAY 1.
ゲーム開始 ⭐︎
しおりを挟む「「・・・・へ??」」
表情を無くした彼女・・田口が
右を見て左を見て・・
それから目の前の俺を見て固まっている。
そして俺自身も
何も無いはずのところから現れた彼女を見て
固まっている。
2人でそうしてしばらく固まっていたのだが、
経緯を知っているのもあって
俺の方が正気に戻るのは早かった。
「田口・・」
(・・本人か?本当に?)
「・・・・え?
・・・あの??
・・・・大橋君??」
まだ混乱している田口の背中を
ゆっくりさすりながら、
彼女をこっそり観察する。
普段は下ろしている顎くらいまでの髪を
2つむすびにして、
少し長すぎる白のワンピースを着た彼女は
一重の切れ長の目をぱちぱちと瞬かせている。
白いもち肌は
日焼けで少し赤くなって、
顔に散らばったそばかすと
右目の下の小さな泣きぼくろを
少しだけ目立たなくさせて・・
彼女の印象を
少しだけいつもと違ったものに見せていた。
それでも、
首筋の・・普段は髪に隠れて見えないところに
昨日つけた跡を見つけて、
間違いなく田口だと確信する。
・・と同時に、
昨日の大失敗の情事を思い出して、
こっそり別な意味で動揺する。
・・いやいや、今は違うだろ?!
「田口、取り敢えず、落ち着いて・・」
・・うん。落ち着け!俺!
ーーー少し時間が経って
田口はフーッと長めに息を吐いた。
それから慌てて
彼女は履いていた運動靴を脱いだ。
「あの・・大橋君、
ご心配をおかけしました。
すみません。
あと、靴履いたままでごめんなさい」
「・・いや、
田口はなんも悪くなくて・・
状況を説明するから聞いて?」
・・といっても、
なんて言ったら良いもんか・・
俺はぐちゃぐちゃと考えていた頭を振った。
「ちょっと長い話になるんだけど、
順を追って説明するから・・」
ーーー遡ること2時間前。
炎天下の中、
ネカフェから帰宅した後、
俺は自分の部屋に戻ってPCを起動した。
結局、
俺の恋愛相談が無限ループする事を恐れた青木が
止めたせいで『エロース』について話はせず、
別の新作ゲームの話をしただけだった。
改めてゲーム配信サイト内で
『エロース』を検索する。
(妙に頭から離れないんだよなぁ)
ゲーム紹介画像は結構リアルで
雲の合間から見える神殿が
写真の様な臨場感で映し出されている。
といっても、
ゲームのイメージが掴める様な画像はなく、
紹介文を確認した。
ーーー
『エロース』が
あなたの愛の希望をサポートする
恋愛ゲーム。
リアルのあなたが好きな子と
あなたが望む関係を
築きましょう。
ゲーム内で獲得した愛やスキル、
一部アイテムは
現実世界に持ち帰り可能です。
ーーー
(キャラメイクが細かくできる
エロゲーってとこかな)
現実で田口とのセックスに失敗して、
エロゲーで田口似の女の子をキャラメイクして
興奮する自分を想像すると・・
(あー・・それは結構惨めな気がする)
惨めな自分を想像したのに、
結局俺は『エロース』を購入し、
ダウンロードした。
ダウンロード後、
インストーラは不思議な警告文を表示し続ける。
ーーー
警告!!!
本ゲームソフトは、
プログラム起動をもって
ゲーム開始となります。
人生で一度きりプレイ可能です。
プレイ時間は180時間
ゲーム内時間で365日です。
実行開始後、
ゲームクリアまでの間、
中断も停止もできません。
ゲームオーバー時は
ペナルティとして
現在持っている愛(エロース)を全て
失う事になります。
ーーー
夏休み旅行特集の雑誌を
ペラペラめくりながら、
俺はこの警告文を意識してなかった。
ゲームをプレイし始めたが最後、
停止もできないんなら、
180時間、
睡眠・食事・トイレをどうすんだ?
ーーーとか、
そんな疑問も特に抱かなかった。
そんな訳でバカな俺は
インストール完了すると同時に、
ゲームを起動したのだった。
起動すると
タイトルロゴが大きく表示され、
オープニングのショートムービーが流れ始める。
~♪
丁度そこで、スマホが鳴ったので、
メッセージアプリを起動すると
田口からのメッセージが表示された。
『明日の朝、
お土産を買って帰ります。
もし、明日ご迷惑でなければ、
お土産を持っていこうかなと思います。
いつでも良いのでお返事くださいね』
(明日会えるなら、どっか一緒に行くかなぁ♪)
返信を何と打とうか考えていたら
ムービーは終了したらしく、
背中に翼がある
中性的な金髪美形の男キャラクターの
立ち絵が表示された。
『よく来たな。道哉。
これから、1年間の目的を決めよう。』
『誰とどの様な愛を育みたいのか、
どの様な関係でありたいか、
イメージして、私に伝えよ。』
・・・ボイス付きのその台詞に
田口の顔が浮かんで
同時に淫らな映像が頭を過ぎる。
ーーー
「道哉くん・・私・・・」
田口が潤んだ瞳で俺を見上げる。
「したい事して良いよ。あかり」
田口は腰を持ち上げると、
俺に粘膜の部分が見える様に拡げて、
そそり立った裏筋の部分に
糸を引くほどにグズグスになった入り口を
擦り付け始めた。
グチュッ・・・グジュ・・・
彼女の蜜と
俺の先走りが混ざって
彼女のヒダが俺のカリの部分に
ピッタリと密着し、入り口に誘う。
俺も自身の先端辺りに当た
る彼女の敏感な部分を強く押して
激しく擦り上げる。
すると、
彼女はそこが気に入ったらしく、
腰の角度を変えながら良い角度を探る。
「ンッ!!あ!ああ!」
ある角度が気に入ったのか
俺のカリに強く押し当てて
グリグリと腰を動かし始めた。
「あ、キモチイ!!
道哉君のオチンチン!
ここにゴシゴシするの!!
好き!好きぃぃ!!」
「外だけでいいの?
中に挿れて奥を擦り上げたら
もっと気持ち良いよ?」
俺は耳元で囁きながら
彼女が気に入ったあたりを
重点的に強く擦り上げていく。
「ハ・・ンッ、そこ!アア‼︎
そんなに擦っちゃ‼︎・・ンンン!や・・」
更に胸の片方の先端を舌の先で転がしながら、
もう片方を指先で虐めていく。
「ね?中はしなくて良いの?」
田口は完全にメスの目をして、
開きっぱなしの口で呟くように
おねだりをする。
「道哉君のオチンチン・・
中に・・挿れてゴリゴリ・・
いっぱい・・して・・」
俺は彼女の敏感な場所に
指を滑らせてギュッと押す。
「ヒア‼︎・・ン!」
軽くイッたらしい彼女の入り口を一気に
・・・・
・・・いや!違うって!
完全に欲求不満拗らせてる。
思考を目の前のゲームキャラに
無理矢理戻す。
「・・声優きっちりあててんだなぁ・・」
正直、全く期待してなかった。
キャラクターに似合う・・
男にしてはやや高めの声・・
(ん?そういや、俺、名前とか入力したか??)
画面上、キャラクターのセリフ内に
俺の名前が書かれている。
確か、ボイスでも読み上げられたはずだ。
変な汗が出る。
混乱していると
画面の美青年の立ち絵は
バリエーションがないのか、
真顔で笑い始めた。
『はっはっは!
驚くことはない。
こう見えても私は神だ』
(へ??いやいやいや!!怖いって!)
ゲームを落とそうとしたが、
xアイコンもEXITボタンもなく、
強制終了も効かない。
PC筐体の電源ボタンの長押しも効かない。
『警告したが、停止も中断もできぬ』
(あーー!!もう!)
コンセントを引っこ抜こうと
机の下に潜り込んだところで
尻をペチペチと叩かれた。
「ちょっ!拓哉か?
あとで遊んでやるから、
どっか行ってろって!」
コンセントを抜いて後ろを振り返る・・
残念なことに、
そこに居たのは遊び盛りの7歳の弟ではなく・・
ゲーム内で見た男だった。
「まったく!不遜な男だな!」
「・・・」
ゲーム画面では違和感なかったが、
この一枚絵のキャラクターは半裸だ。
加えて、
机の下に潜り込んでいた俺は男を見上げる形だ。
・・・
(誰だか知らんが、パンツ履いて欲しいんだが?!)
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語
jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ
★作品はマリーの語り、一人称で進行します。
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる