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2話目 第三者視点
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「…巫山戯んなよ…?」
「…それはこっちのセリフ。」
睨み合う2人。
緊迫した空気にその場が凍りつく。
「もう幻滅。
君があんなことする男だなんて思ってもみなかった」
何したんだ…若神子 瑞。
容姿端麗なその顔が歪んでいる。
「なんだよ。
大体、お前があの時あんなこと、言ったからだろ」
…何したんだ…梓沢 凛。
折角の美人が台無しなまでに険しくなっている。
「は?
あくまで自分は正しいっていうの?
私の大切なもの奪っておいて?」
梓沢は若神子を煽った。
「…あ?
『あげる』っつってただろ」
「言ってないんだけど」
「言った!」
言った、言ってないの喧嘩になる。
…あーあ、こりゃ終わりが見えないわ。
そこにいる全員の気持ちが一致した。
「大体、この前だって、そっちが勝手に手出してきたのに応えたら諦めるし。
何がしたいの?
意味不明なんだけど」
…付き合ってんのか?
手くらい繋いでやれよ、若神子。
「お前だって、散々誘っといて『やっぱいいや』とかいうじゃねぇか!」
…梓沢が誘う?
何があったらそうなるんだよ。
「だって仕方ないじゃん。
気分が乗らなかったんだもん」
気分かよ!
可愛いけど、振り回されそうだな…若神子、同情するよ。
可愛いけど。
「気分で物事決めるな!
俺だって、色々準備があるんだよ!」
…心の準備か。
「それはそっちの都合でしょう?
私、関係ない」
ぷいっと顔を背ける梓沢。
可愛い。
そりゃお前、この子に合わせろよ。
しかし、若神子はそれでも言い返す。
「お前はどうせ、俺の体目当てなんだろ」
…おいおい、なんなんだお前たちは。
梓沢のことだから、可愛く否定するんだろうな…
「まあね。
いい感じに声あげてくれるし」
…まさかの即答。
彼女の印象がガラリと変わった瞬間であった。
「あ?」
若神子の顔に青筋が立つ。
梓沢はニコリと笑いながら言った。
「否定するなら、ここで試す?
私は構わないけど」
夫婦喧嘩は犬でも食わない。
本当にその通り。
周りは2人の為を思ってか、教室を後にした。
…数秒後、若神子のえげつない絶叫が聞こえた。
なんだ、なんだ…と教室を覗く。
「弱…
今回も手を出させてあげたのに…すぐ諦めちゃうんだから」
ひっくり返る若神子とそれを見下ろす梓沢。
…何があったんだ…
「…というわけで、あんなこと二度としないこと。
今回は償ってくれれば許す」
梓沢の言葉に若神子は、怯えきって返事をした。
「いつもの、ちゃんと配達して」
「何個?」
「んー…倍?」
「はぁ?1人で食うんだよな」
「うん。
あ、あれでもいいけど。」
「え、そっちよりこっちの方がまだ軽いだろ」
「でしょ?
だから、頑張って!
応援してる」
若神子の盛大なため息が放課後の空に響いた。
*+:。.。おまけ。.。:+*
「梓沢さん…何かやってた?」
「空手。一応黒帯」
「…それはこっちのセリフ。」
睨み合う2人。
緊迫した空気にその場が凍りつく。
「もう幻滅。
君があんなことする男だなんて思ってもみなかった」
何したんだ…若神子 瑞。
容姿端麗なその顔が歪んでいる。
「なんだよ。
大体、お前があの時あんなこと、言ったからだろ」
…何したんだ…梓沢 凛。
折角の美人が台無しなまでに険しくなっている。
「は?
あくまで自分は正しいっていうの?
私の大切なもの奪っておいて?」
梓沢は若神子を煽った。
「…あ?
『あげる』っつってただろ」
「言ってないんだけど」
「言った!」
言った、言ってないの喧嘩になる。
…あーあ、こりゃ終わりが見えないわ。
そこにいる全員の気持ちが一致した。
「大体、この前だって、そっちが勝手に手出してきたのに応えたら諦めるし。
何がしたいの?
意味不明なんだけど」
…付き合ってんのか?
手くらい繋いでやれよ、若神子。
「お前だって、散々誘っといて『やっぱいいや』とかいうじゃねぇか!」
…梓沢が誘う?
何があったらそうなるんだよ。
「だって仕方ないじゃん。
気分が乗らなかったんだもん」
気分かよ!
可愛いけど、振り回されそうだな…若神子、同情するよ。
可愛いけど。
「気分で物事決めるな!
俺だって、色々準備があるんだよ!」
…心の準備か。
「それはそっちの都合でしょう?
私、関係ない」
ぷいっと顔を背ける梓沢。
可愛い。
そりゃお前、この子に合わせろよ。
しかし、若神子はそれでも言い返す。
「お前はどうせ、俺の体目当てなんだろ」
…おいおい、なんなんだお前たちは。
梓沢のことだから、可愛く否定するんだろうな…
「まあね。
いい感じに声あげてくれるし」
…まさかの即答。
彼女の印象がガラリと変わった瞬間であった。
「あ?」
若神子の顔に青筋が立つ。
梓沢はニコリと笑いながら言った。
「否定するなら、ここで試す?
私は構わないけど」
夫婦喧嘩は犬でも食わない。
本当にその通り。
周りは2人の為を思ってか、教室を後にした。
…数秒後、若神子のえげつない絶叫が聞こえた。
なんだ、なんだ…と教室を覗く。
「弱…
今回も手を出させてあげたのに…すぐ諦めちゃうんだから」
ひっくり返る若神子とそれを見下ろす梓沢。
…何があったんだ…
「…というわけで、あんなこと二度としないこと。
今回は償ってくれれば許す」
梓沢の言葉に若神子は、怯えきって返事をした。
「いつもの、ちゃんと配達して」
「何個?」
「んー…倍?」
「はぁ?1人で食うんだよな」
「うん。
あ、あれでもいいけど。」
「え、そっちよりこっちの方がまだ軽いだろ」
「でしょ?
だから、頑張って!
応援してる」
若神子の盛大なため息が放課後の空に響いた。
*+:。.。おまけ。.。:+*
「梓沢さん…何かやってた?」
「空手。一応黒帯」
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