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大内輝弘の乱
直感型の武将
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その時、前方に陣を張っていた先発隊から使者が来た。
「敵将杉元相の軍が目の前まで迫っています!」
使者はこの悪天候、大雨の中わざわざ来てくれた為、びしょびしょである。
「ご苦労。じゃあ優に言われた通りに布陣しろ。そして敵を撃退するんじゃなくて壊滅に追い込むんだ。」
小次郎は見事に大将らしく振る舞った。
この鎧を着てから妙に気合いが入る。
これが名門大内家の家宝と言われる鎧兜。
これを着るだけで名将の雰囲気が滲み出る。
実際に殆ど戦を経験していない小次郎が着たら百戦錬磨の名将の雰囲気が出ている。
そしてこの雰囲気に部下も名将の元で戦っていると思い込ませる。
通りで大内家の大将が率いる部隊はどれも士気が高いわけだ。
そして小次郎も優に言われた通りの場所に行く。
「じゃあ俺も行くよ。危なくなったら逃げろよ。」
小次郎はそう言って優の頭を撫でた。
優は少し照れたのか顔を赤くした。
「お、お兄ちゃん…。も、もっとして…」
「え?ああ…。てか早くしないと敵が来るからまた後で良いか?」
時間は刻一刻と迫っている。
優は頭を撫でられた事により小次郎を意識したみたいだが、ギャルゲーみたいに甘い展開に発展する時間は無い。
元大内の勇将杉元相は既に目の前にいた。
その時、前方に陣を張っていた先発隊から使者が来た。
「敵将杉元相の軍が目の前まで迫っています!」
使者はこの悪天候、大雨の中わざわざ来てくれた為、びしょびしょである。
「ご苦労。じゃあ優に言われた通りに布陣しろ。そして敵を撃退するんじゃなくて壊滅に追い込むんだ。」
小次郎は見事に大将らしく振る舞った。
この鎧を着てから妙に気合いが入る。
これが名門大内家の家宝と言われる鎧兜。
これを着るだけで名将の雰囲気が滲み出る。
実際に殆ど戦を経験していない小次郎が着たら百戦錬磨の名将の雰囲気が出ている。
そしてこの雰囲気に部下も名将の元で戦っていると思い込ませる。
通りで大内家の大将が率いる部隊はどれも士気が高いわけだ。
そして小次郎も優に言われた通りの場所に行く。
「じゃあ俺も行くよ。危なくなったら逃げろよ。」
小次郎はそう言って優の頭を撫でた。
優は少し照れたのか顔を赤くした。
「お、お兄ちゃん…。も、もっとして…」
「え?ああ…。てか早くしないと敵が来るからまた後で良いか?」
時間は刻一刻と迫っている。
優は頭を撫でられた事により小次郎を意識したみたいだが、ギャルゲーみたいに甘い展開に発展する時間は無い。
元大内家の勇将杉元相は既に目の前にいた。
ここでいきなりだが、武将には大きく二つのタイプに分類される。
直感で戦う武勇に優れる勇将タイプと緻密な策を用いて戦う知略に長けた知将に分けられる。
勇将と知将…更にそこから色々なタイプに分類が出来るが、杉元相は典型的な直感で戦う勇将である。
豪快な武将で緻密な策を考えるのが苦手で己の直感のみを頼って大友・尼子との死闘で武功を立ててきた。
そう…敵将の杉元相は理屈では動かない。己の直感で敵に攻めていくのだ。
そして、それは悪天候で地の利で不利でも関係ないのであった。
杉元相軍は既に茶臼山にいる大内軍への突撃準備が出来ていた。
杉元相は陣中で考えていた、
ここで大内の血を絶つ事に思うところがあったのだ。
だが杉元相が尊敬していたのは大内義興・大内義隆親子のみである。
大内輝弘は確かに大内一門だが大内義興・大内義隆と比べると威厳に欠ける。
名門大内家で威厳に欠けるということは情けない事だ。
それでも大内義隆の息子なら補佐をしたいと思っていたが、大内輝弘は大内家を裏切った謀反人の息子だ。
謀反人の息子が大内の当主になるぐらいなら、いっその事ここで大内の血を完全に絶って大内の輝かしい栄光を過去の物にしようと思う。
杉元相は全軍が待機している場所に行く。
そして大きな声で全軍に言う。
「杉軍の全軍500名に告げる!俺たちゃこれより大恩ある大内家に刃を交えるっ…!だが勘違いすんじゃねぇぞっ…!俺達は尊敬する大内義隆様を裏切るわけじゃねぇっ…!大内輝弘という謀反人の血族を討つだけじゃあっ!奴にだけは大内の当主にさせちゃあならん!」
軍の士気を上げるポイントに『声』が挙げられる。
この時の杉元相の声はよく通った。
全軍に響き渡り、全軍を奮い立たせる口調であった。
そして全軍の士気は今や最高潮である。
そして杉元相は大声で叫ぶ。
「細けぇ事は考えんでえぇ!全軍突撃じゃあッ!山のテッペンを取れぃっ!!」
「敵将杉元相の軍が目の前まで迫っています!」
使者はこの悪天候、大雨の中わざわざ来てくれた為、びしょびしょである。
「ご苦労。じゃあ優に言われた通りに布陣しろ。そして敵を撃退するんじゃなくて壊滅に追い込むんだ。」
小次郎は見事に大将らしく振る舞った。
この鎧を着てから妙に気合いが入る。
これが名門大内家の家宝と言われる鎧兜。
これを着るだけで名将の雰囲気が滲み出る。
実際に殆ど戦を経験していない小次郎が着たら百戦錬磨の名将の雰囲気が出ている。
そしてこの雰囲気に部下も名将の元で戦っていると思い込ませる。
通りで大内家の大将が率いる部隊はどれも士気が高いわけだ。
そして小次郎も優に言われた通りの場所に行く。
「じゃあ俺も行くよ。危なくなったら逃げろよ。」
小次郎はそう言って優の頭を撫でた。
優は少し照れたのか顔を赤くした。
「お、お兄ちゃん…。も、もっとして…」
「え?ああ…。てか早くしないと敵が来るからまた後で良いか?」
時間は刻一刻と迫っている。
優は頭を撫でられた事により小次郎を意識したみたいだが、ギャルゲーみたいに甘い展開に発展する時間は無い。
元大内の勇将杉元相は既に目の前にいた。
その時、前方に陣を張っていた先発隊から使者が来た。
「敵将杉元相の軍が目の前まで迫っています!」
使者はこの悪天候、大雨の中わざわざ来てくれた為、びしょびしょである。
「ご苦労。じゃあ優に言われた通りに布陣しろ。そして敵を撃退するんじゃなくて壊滅に追い込むんだ。」
小次郎は見事に大将らしく振る舞った。
この鎧を着てから妙に気合いが入る。
これが名門大内家の家宝と言われる鎧兜。
これを着るだけで名将の雰囲気が滲み出る。
実際に殆ど戦を経験していない小次郎が着たら百戦錬磨の名将の雰囲気が出ている。
そしてこの雰囲気に部下も名将の元で戦っていると思い込ませる。
通りで大内家の大将が率いる部隊はどれも士気が高いわけだ。
そして小次郎も優に言われた通りの場所に行く。
「じゃあ俺も行くよ。危なくなったら逃げろよ。」
小次郎はそう言って優の頭を撫でた。
優は少し照れたのか顔を赤くした。
「お、お兄ちゃん…。も、もっとして…」
「え?ああ…。てか早くしないと敵が来るからまた後で良いか?」
時間は刻一刻と迫っている。
優は頭を撫でられた事により小次郎を意識したみたいだが、ギャルゲーみたいに甘い展開に発展する時間は無い。
元大内家の勇将杉元相は既に目の前にいた。
ここでいきなりだが、武将には大きく二つのタイプに分類される。
直感で戦う武勇に優れる勇将タイプと緻密な策を用いて戦う知略に長けた知将に分けられる。
勇将と知将…更にそこから色々なタイプに分類が出来るが、杉元相は典型的な直感で戦う勇将である。
豪快な武将で緻密な策を考えるのが苦手で己の直感のみを頼って大友・尼子との死闘で武功を立ててきた。
そう…敵将の杉元相は理屈では動かない。己の直感で敵に攻めていくのだ。
そして、それは悪天候で地の利で不利でも関係ないのであった。
杉元相軍は既に茶臼山にいる大内軍への突撃準備が出来ていた。
杉元相は陣中で考えていた、
ここで大内の血を絶つ事に思うところがあったのだ。
だが杉元相が尊敬していたのは大内義興・大内義隆親子のみである。
大内輝弘は確かに大内一門だが大内義興・大内義隆と比べると威厳に欠ける。
名門大内家で威厳に欠けるということは情けない事だ。
それでも大内義隆の息子なら補佐をしたいと思っていたが、大内輝弘は大内家を裏切った謀反人の息子だ。
謀反人の息子が大内の当主になるぐらいなら、いっその事ここで大内の血を完全に絶って大内の輝かしい栄光を過去の物にしようと思う。
杉元相は全軍が待機している場所に行く。
そして大きな声で全軍に言う。
「杉軍の全軍500名に告げる!俺たちゃこれより大恩ある大内家に刃を交えるっ…!だが勘違いすんじゃねぇぞっ…!俺達は尊敬する大内義隆様を裏切るわけじゃねぇっ…!大内輝弘という謀反人の血族を討つだけじゃあっ!奴にだけは大内の当主にさせちゃあならん!」
軍の士気を上げるポイントに『声』が挙げられる。
この時の杉元相の声はよく通った。
全軍に響き渡り、全軍を奮い立たせる口調であった。
そして全軍の士気は今や最高潮である。
そして杉元相は大声で叫ぶ。
「細けぇ事は考えんでえぇ!全軍突撃じゃあッ!山のテッペンを取れぃっ!!」
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