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セガでの1日を終えて
ルナの歓迎会
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さて、ようやく宴の準備が出来た。
「さぁ~今日はルナちゃんの歓迎会だから遠慮せずに食べて呑んでね~。」
奏音はルナの盃に酒を酌む。
この国では18歳が酒を呑む事は法で禁じられていない。というか、この国のガバガバな法律では子供が酒を呑むこと事態禁じていない。
これはロデオ王国の歴代国王が子供の頃から酒を呑んでいたから、法律で子供が酒を呑むのを禁止にしにくいと感じているという憶測がある。
「うん、これは良いお酒ね!」
グビッと思い切りよく呑んでの感想。ルナはそこそこ酒の味が分かるらしい。
「ルナちゃん分かってるね~!これは私がいつも頼んでいる酒屋で買ってるお酒なの!」
なんか今日の奏音はテンションがやたら高い。
どことなくルナを妹のように扱っているところもあるし。
「そんな事より、主の横に座っている神々しい女性は誰なの?」
ルナは今更アテナの存在に気付いた様だ。しかも神々しいとか言っているあたり、女神の雰囲気でも察しているのだろうか?
「ああ、コイツはアテナ。」
ここで少し考える。ルナにアテナの本当の事をいうべきかどうするかと。奏音の時は、奏音自体がアテナに関係ある人物の子孫の為、何とか納得させた。
だが、ルナに「アテナは女神です」って言っても納得し無いと思う。というより、納得させる言葉が思い付かない。
「ええ、私はアテナよ。この宗之とは、王都で知り合ったの。あなた達と同じ仲間よ。よろしくね」
アテナも宗之と同じ事を考えていた。
そして、同時に奏音も月光もルナにアテナの正体を言っても納得させることが出来ないと察した。
故に誰もルナにアテナの本当の正体を言わないのであった。
簡単にアテナの紹介も終えて、美味しい料理を食べる事にする。料理は奏音の大好きな肉鍋と、酒の肴に鳥の唐揚げとチーズがある。
「では早速料理を頂きます・・・って、これは何の肉なの?」
ルナは鍋から肉を取って、何の肉か気になった様子。
「これは鹿の肉だよ~。後、猪の肉と熊の肉も入っているよ。」
奏音特性の肉鍋は基本的に鹿・猪・熊の肉が入っている。この辺りの山で狩れる動物の肉で、セガの町ではよく食されている肉である。
「ほぉ~ん?熊の肉は匂いがキツいって聞くけど臭みが全然ないじゃねぇの?」
鼻がないのに、どうやって匂いを嗅ぐのか分からないが月光は熊肉の臭みを知っている様子。
「熊の肉は血抜きの仕方や個体差、その熊の食生活にもよりますよ~。今回の熊肉は臭いのが少なかったみたい。」
しかし、ルナは奏音と月光の話を聞いて少し驚く。
「はぁっー?ここの人は熊の肉とか鹿とか猪食べるの?ま、まぁコウモリとかよく分からない物食べるよりは全然マシだけど・・・。王都では牛か鶏肉しか無かったけど・・・。」
「ルナちゃん、世の中にゃ色んな物が食されているんだぜ。熊とか鹿、猪、馬、羊それからウサギはよく食されるんだ。この国の富が集まっている王都育ちじゃ分からねーかも知んねーけどさ。」
確かに、北の国とかだと熊や猪はよく食べると聞く。ルナは自分の住んでいるところの肉だけが全てと思っていたみたいである。
「確かに喋る刀の言うとおりね。ちゃんと火を通しているなら健康面に異常が起こることも無いだろうし、食べてみるわ」
取り敢えず鹿の肉を食べてみたところ・・・
「うん・・・肉って感じ。何だろう、牛とか豚の肉とは違うんだけど。何だか物足りないわ。」
「確かに牛ほど脂身はないな。」
ルナの正面に座っている宗之が凄い速度で食べている。
「俺はこれぐらいの肉が食べやすい。脂っこいと胃もたれするからな。ルナ、この肉食ってみ?」
ルナは宗之から箸で渡された肉を食べてみた。
「熱っ・・・」
はふはふ良いながらも噛んでみるとルナの口の中で脂身が広がり始めた。
「これは・・・?口の中が肉の脂身でとろけてくるぅっ」
宗之がルナに渡したのは熊の肉。熊の肉は脂が乗っていて、脂っこいのが好きなルナの好きな味である。
「流石、あたしの主様!あたしの好みを理解するが早い!」
「何て言うか・・・おめぇ肉食ぽいからな。脂っこいの好きそうな予想はしていた。」
「なっー?そう見える?」
この場にいる全員にルナは聞いてみた。
「何つーか、ルナちゃんは元気な娘だからなー。元気な娘って肉好きそうな感じがするんだよ」
・・・と、月光が言うとアテナと奏音ら女性陣が批判する。
「元気な娘が肉食ってどういう意味ですか~?私は大人しいけど、お肉大好きな肉食ですよ~」
「そもそも、元気な娘が肉食っていう考えが変だわ。そもそも、肉好きな人は沢山いるし・・・」
月光は「アカン・・・話が長くなる前兆を感じる。」と察して話を逸らそうと試みる。
「そ、そんな事よりさー。今日、領内を見て回って思ったんだけどさー。この町道路整備出来なさすぎじゃね?みんな歩きにくそうじゃねーか。なぁルナちゃん」
「確かに歩きにくい・・・。セガに来る途中にある山辺りから歩きにくく感じたわ。王都でもセガ周辺の山は歩きにくいって言われているし。」
「そうなんですか~?私は全然平気ですよ?」
「そりゃ、奏音ちゃんはこの町で生まれ育っているからな!他所の奴らは歩きにくくてしゃーないんだ。他所から人が来ない理由決まったな!」
月光とルナの二人に言われて奏音も「どうしようか」と言う顔をして宗之を見る。
「道路整備するぞ。これがこの町の復興への第一歩だ。」
「しょうがないですね~。道路整備は人でもいるしお金も掛かるので、あまりやりたくなかったのですが領主様が言うならやりましょう」
そうと決まれば手配をしなければならない。
「よし、早速明日から準備を始めるぞ。」
「さぁ~今日はルナちゃんの歓迎会だから遠慮せずに食べて呑んでね~。」
奏音はルナの盃に酒を酌む。
この国では18歳が酒を呑む事は法で禁じられていない。というか、この国のガバガバな法律では子供が酒を呑むこと事態禁じていない。
これはロデオ王国の歴代国王が子供の頃から酒を呑んでいたから、法律で子供が酒を呑むのを禁止にしにくいと感じているという憶測がある。
「うん、これは良いお酒ね!」
グビッと思い切りよく呑んでの感想。ルナはそこそこ酒の味が分かるらしい。
「ルナちゃん分かってるね~!これは私がいつも頼んでいる酒屋で買ってるお酒なの!」
なんか今日の奏音はテンションがやたら高い。
どことなくルナを妹のように扱っているところもあるし。
「そんな事より、主の横に座っている神々しい女性は誰なの?」
ルナは今更アテナの存在に気付いた様だ。しかも神々しいとか言っているあたり、女神の雰囲気でも察しているのだろうか?
「ああ、コイツはアテナ。」
ここで少し考える。ルナにアテナの本当の事をいうべきかどうするかと。奏音の時は、奏音自体がアテナに関係ある人物の子孫の為、何とか納得させた。
だが、ルナに「アテナは女神です」って言っても納得し無いと思う。というより、納得させる言葉が思い付かない。
「ええ、私はアテナよ。この宗之とは、王都で知り合ったの。あなた達と同じ仲間よ。よろしくね」
アテナも宗之と同じ事を考えていた。
そして、同時に奏音も月光もルナにアテナの正体を言っても納得させることが出来ないと察した。
故に誰もルナにアテナの本当の正体を言わないのであった。
簡単にアテナの紹介も終えて、美味しい料理を食べる事にする。料理は奏音の大好きな肉鍋と、酒の肴に鳥の唐揚げとチーズがある。
「では早速料理を頂きます・・・って、これは何の肉なの?」
ルナは鍋から肉を取って、何の肉か気になった様子。
「これは鹿の肉だよ~。後、猪の肉と熊の肉も入っているよ。」
奏音特性の肉鍋は基本的に鹿・猪・熊の肉が入っている。この辺りの山で狩れる動物の肉で、セガの町ではよく食されている肉である。
「ほぉ~ん?熊の肉は匂いがキツいって聞くけど臭みが全然ないじゃねぇの?」
鼻がないのに、どうやって匂いを嗅ぐのか分からないが月光は熊肉の臭みを知っている様子。
「熊の肉は血抜きの仕方や個体差、その熊の食生活にもよりますよ~。今回の熊肉は臭いのが少なかったみたい。」
しかし、ルナは奏音と月光の話を聞いて少し驚く。
「はぁっー?ここの人は熊の肉とか鹿とか猪食べるの?ま、まぁコウモリとかよく分からない物食べるよりは全然マシだけど・・・。王都では牛か鶏肉しか無かったけど・・・。」
「ルナちゃん、世の中にゃ色んな物が食されているんだぜ。熊とか鹿、猪、馬、羊それからウサギはよく食されるんだ。この国の富が集まっている王都育ちじゃ分からねーかも知んねーけどさ。」
確かに、北の国とかだと熊や猪はよく食べると聞く。ルナは自分の住んでいるところの肉だけが全てと思っていたみたいである。
「確かに喋る刀の言うとおりね。ちゃんと火を通しているなら健康面に異常が起こることも無いだろうし、食べてみるわ」
取り敢えず鹿の肉を食べてみたところ・・・
「うん・・・肉って感じ。何だろう、牛とか豚の肉とは違うんだけど。何だか物足りないわ。」
「確かに牛ほど脂身はないな。」
ルナの正面に座っている宗之が凄い速度で食べている。
「俺はこれぐらいの肉が食べやすい。脂っこいと胃もたれするからな。ルナ、この肉食ってみ?」
ルナは宗之から箸で渡された肉を食べてみた。
「熱っ・・・」
はふはふ良いながらも噛んでみるとルナの口の中で脂身が広がり始めた。
「これは・・・?口の中が肉の脂身でとろけてくるぅっ」
宗之がルナに渡したのは熊の肉。熊の肉は脂が乗っていて、脂っこいのが好きなルナの好きな味である。
「流石、あたしの主様!あたしの好みを理解するが早い!」
「何て言うか・・・おめぇ肉食ぽいからな。脂っこいの好きそうな予想はしていた。」
「なっー?そう見える?」
この場にいる全員にルナは聞いてみた。
「何つーか、ルナちゃんは元気な娘だからなー。元気な娘って肉好きそうな感じがするんだよ」
・・・と、月光が言うとアテナと奏音ら女性陣が批判する。
「元気な娘が肉食ってどういう意味ですか~?私は大人しいけど、お肉大好きな肉食ですよ~」
「そもそも、元気な娘が肉食っていう考えが変だわ。そもそも、肉好きな人は沢山いるし・・・」
月光は「アカン・・・話が長くなる前兆を感じる。」と察して話を逸らそうと試みる。
「そ、そんな事よりさー。今日、領内を見て回って思ったんだけどさー。この町道路整備出来なさすぎじゃね?みんな歩きにくそうじゃねーか。なぁルナちゃん」
「確かに歩きにくい・・・。セガに来る途中にある山辺りから歩きにくく感じたわ。王都でもセガ周辺の山は歩きにくいって言われているし。」
「そうなんですか~?私は全然平気ですよ?」
「そりゃ、奏音ちゃんはこの町で生まれ育っているからな!他所の奴らは歩きにくくてしゃーないんだ。他所から人が来ない理由決まったな!」
月光とルナの二人に言われて奏音も「どうしようか」と言う顔をして宗之を見る。
「道路整備するぞ。これがこの町の復興への第一歩だ。」
「しょうがないですね~。道路整備は人でもいるしお金も掛かるので、あまりやりたくなかったのですが領主様が言うならやりましょう」
そうと決まれば手配をしなければならない。
「よし、早速明日から準備を始めるぞ。」
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