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プロローグ
しおりを挟む世界は音に溢れている。
世界は音楽に溢れている。
書こうとしたモノはもうどこかの曲と似ている。
僕に歌なんて書けないのだろうか?
でも、伝えたい事がある。
例えば春、
春には春の音がある。
春には春の香りがある。
春には春の味がある。
春には春の想い出がある。
それぞれの季節に想い出がある。
春夏秋冬と4つに分けてしまうが、春と夏の間はやはり間であるのだから春でも夏でもない。
例えば今日。
3月15日(火)
昨日とか一昨日なんか真冬並みの寒さで僕は暖房を入れてしまった。
愛犬のくろとしろも震えてた。
しろはハウスで寝るが、くろは僕の布団の中だ。
今、彼らは仲良くくっついて眠っている。
よく喧嘩するのだが今日は仲が良い。
でも、油断ならない。突然しろが喧嘩をふっかけるのだから。(しかもしろの方が後輩)
そして今、僕は机に向かっている。
目の前には真っ白い原稿用紙。
僕の書く媒体は気まぐれだ。
iPhoneメモに描く事もあるし、ルーズリーフに描くこともある。この前なんかLINEの公式アカウントに突然描いて送ったりする。
帰ってくるのは定型文か「このアカウントは個別に返信しておりません。詳しくはこのURLを………」だ。
この前は手に描いたくらいで、
溢れ出すモノはこんなにもあるのにそれを形にできない。悔しい。
さっきから"書く"を"描く"と言っているがこれは誤字ではない。
小説や唄は"書く"んじゃなく"描く"本を読むたび、おもしろかったらおもしろかった分ショックを受ける。
僕にはこんな話は描けない。
なんで世の中には"描ける"人がいるのだろう。
それも一握り。
そりゃ、ゴロゴロいたらいたで困るけど。
僕みたいな1回小さな文学賞の賞をとったくらいじゃなんてことない。(しかも佳作だ)
そりゃ、取れない人から見たらなんだこいつだろうけど、佳作を取ったらきっとわかる。
逆に、佳作だったけど次が大賞より売れる作家だっている。
大賞をとったきり消えてしまう作家もいる。
なんて難しい世界だ。
編集者との関係だって大切だ。
編集者と仲が良ければ、あの人の為に頑張ろう! って向こうも粘ったりなんか仕事を取ろうとしたり次に繋がるようにしてくれるはずだ。
逆に仲が悪ければこんな奴のためになんで私が頑張らなきゃいけないの? みたいになるはずだ。
編集者も人の子だから。
逆に作家にも言えるんじゃないかな?
僕の編集者の先輩が売れてる作家さんの担当なんだ、その先輩から僕の編集者が聞いた話を僕にしてくれた。
なんか、その先輩編集者さんはその相性の問題なのか作家さんに嫌われてしまったらしい。
お互いにカクカクって言うのかな? 折れない性格でこうと言ったらこう! みたいなお互いに譲れなくて……
みたいな話しだ。
それより僕は描かなくてはいけない。
僕は編集者さんと比較的仲が良い。いや、かなり仲が良いので頑張って仕事を持ってきてくれた。
主婦向けの雑誌の片隅にあるエッセイだ。
これがウケれば連載にしてくれるそうだ。
頑張らねば。
世の中には確実に"描ける"人間と確実に"描けない"人間がいる。
僕は"描ける"側に行きたい。
なんとしても行きたい。
だから今も原稿用紙と睨めっこだ。
なにか思いつかないかな。
ふとくろとしろに目を向ける。
こいつら、話になんなねぇーかな?
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