Galaxy Day's mini

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ロワイヤルくんとエレーネアちゃん

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ある日のこと。

私… コズモル・エレーネアと愛す~る♡ 旦那の
コズモル・ロワイヤルはその場の気分で勝負してた。

「なぁ次は何賭ける?」
「ふぇー。まだやるの?」

これまでその場の気分による勝負の内容は
マ●オ●ート、UNO、オセロ、チェス。
●リ●カート、オセロではロワイヤルの方が勝ち、
UNOとチェスは私が勝利した。しかし、チェスの
方は、ロワイヤルのやつが やり方をあまりよく
わかってなかったことによるものが大きいカモ。
え? なんで宇宙にそれらのゲームがあるんだよ って?
…こまけぇこたぁいいんだよっ!!
…まぁそれについての詳細はまたいずれ詳しく。
まぁそんなこんなで、次はボクシング対決をする
ことになった。お互いに黒とピンクのグローブを
腕に装着し、誰もいないリングに立つ。

「オメーが負けたら罰ゲームだ。
そのでっけぇチチに文字でも書いてやっかな」
「はいはいわかったわかった、じゃあそのかわり
あたしが勝ったらこの勝負やめて 一杯 おごってね」

私は彼の脅しみたいな一言を軽く流すと、
ロワイヤルが「じゃ始め!」と腕を振り回し、
その風圧でリングを鳴らした。お互いじりじりと
様子を見ながら 静かに動き、先手必勝と言わんばかり
に最初にかかってきたのはロワイヤルだった。
ロワイヤルのパンチをあたしはスッ、スッとかわし
続け、隙をついて閃光の如き早い速度だが、確かな
威力を持ったパンチを、彼の腹部からちょっと下に
叩き込んだ。効果は抜群。ロワイヤルはそれを
モロに受けて、一瞬で倒れた。ちょっとやりすぎた
感もあった。私の口から「あ ごめん」って呟きが
もれた。そしてロワイヤルが白目むいて、その身が
完全にリングに倒れると…

「One、Two、Three、Four、Five、
Six、Seven、Eight、 Nine、Ten…」

カンカンカンカンカンカーーーン!!

あたしはカウントしながら、リングの方に
歩き、リングのそばに置いてあったハンマーで
リングを鳴らした。ロワイヤルのように
カッコつけはしない。まぁそんなこんなで
ボクシング対決は私の勝ちってことになった。
そして、『あたしが勝ったら この勝負やめて
一杯 おごってね』の言葉通り、ジャークネスの
とある呑み屋に直行。全品ロワイヤルのおごりだ。

「いやぁ~、今日は楽しかったな 
明日はプロレスでもすっか?」
「いいけど、アンタ弱いんだもん。
ちゃんと本気出してる?女だからって
手加減してるわけじゃないよね?」
「いやいや失敬な。俺だって本気を出した結果が
あれなんだよ、オメーが強すぎるだけ。
相手がオメーじゃなかったらその相手、
俺が本気出さなくたって瞬殺だぜ?」
「はいはいイキリ乙。だいたい
ボクシング対決なんてアレで20回目でしょ?
やるたびに必ずあの結果じゃん」
「そ~なんだよ。今のところ ボクシング対決、
オメーに20戦20敗。プロレスでも25戦25敗だし。
夜のプロレスごっこなら俺が負け知らずなのに…」
「はいはいそういうこというんじゃありません
とりあえず、全品おごってね~♡」
「は?全品?一杯おごるんじゃなかったわけ?」
「すいませ~ん!生ハム&シーザーサラダと
タコワサ、あん肝 一丁く~ださ~いな~♫」
「おいおい、俺だってちょっと厳しいんだからな!
もうそれくらいにしとけよな それくらいにしないと
オメーの財布からこのおごり代 盗んでやっかんな!」
「セコっ!もう泥棒じゃねーかそんなの!」

ちなみにジャークネスのとある呑み屋にある
あん肝っていうのは、アンコウのレバーを使った
料理の方ではなく、『アングラス』という、
宇宙のどこかの海に生息する巨大魚のレバーを
使った料理。口の中に広がるなんとも言えない味と、
クチャクチャした味わいが、な~んかクセになるし、
酒のつまみにも合うんだよね~、これが。
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