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第1章 シンデレラはガラスの靴をk点に向かって全力で投げた

わたしと言う存在は……( ´△`)残念でしかない<71>

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土曜の朝、7時59分バス停で、一時間に1本のオートキャンプ場の最寄り駅に行くバスを待ってます。




「重い」



オートキャンプ場でBBQってさ……、本当、くそ面倒なんですけど。



店でやれば、お金さえ払えば、お酒でも、店員さんがやってくれるのに、何が悲しくて飲食物の材料調達から、調理、提供、後片付けまで自分でやらにゃならんのだよ。




行きたくないな。




「石崎さん」




不意に呼びかけられたのは、道路のすぐ側に停まった車からだった。



誰?と、車の運転関に目をこらして私は驚愕した。



「ちな!」



白のスポーツカーで、見覚えはないが、そう言えばちなは車持ってるって話してたな?




「取り敢えず、乗って下さい」




ちなはそう言うとさっと車から降り、私が両脇に抱えていた荷物を引き受けトランクに運びいれた。



「早く乗って下さい。ここあんまり長く車停められませんから」




私は大人しくちなの車の助手席に乗り込んだ。




「なんで、バス待ってたんですか?」

「なんで?って、私、車持ってないもん」



私がそう答えると、ちなは運転に視線を集中させたまま苦笑いした。




「誰かの車に乗せて貰おうって考えなかったんですか? 冬野さんに言わなかったんですか? 」



いくら冬野さんが車持ってるからって、そんな事頼まないよ。



「言わないよ」

「困った時は相談すれば良かったんじゃないですか? 」



ええ~。

面倒なBBQをどうやったら断れますかって?

パリピに、分かって貰えるかな?




「幻滅されそう」

「車がなくて、現地に行けない事の何処にそんな要素があるんですか?」

「そっちか」

「話の論点、どこにさだめてたんですか?」

「今日の参加のうまい回避ほうほうがないか?だと思ったの」

「何処までネガティブ思考何ですか?」



ちなはため息をついた。




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