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第2章 人の人生を変えるなら、人に人生変えられるかくご位してやがれ

意地悪な指先<138>

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冬野さんは、私の最後の下着に器用に利き手の指をかけ、あっという間に脱がせてしまった。



「……ぇっ……」





ちょっと待て。




流石に、そこまでされるのは嫌だ。





でも、冬野さんがしたいなら、少しは歩み寄った方が、私、いつもマイペースだから。




「あの……寒い……か…も」




やめて欲しい。



本心は告げず、言い訳程度の抵抗。



冬野さんの心情が察っせない。




よもや、私は冬野さんを怒らせたのだろうか。




だどすれば、思い当たる節が1つだけある。





「先に寝ちゃったから、怒ってます」



「いや、怒ってないよ」





即答。



結構、頑張って考えたのに。



どうして?





今夜は、冬野さんといつもの様に朝まで、ただひたすら睡眠するものだと、思っていたのに。






解せぬ。





何で眠らないで、こんな悪戯私に?

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