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第3章 7days 3years fights
la vie en rose(ラヴィアンスノウ)から始まる湯布院旅<201>
しおりを挟む夏の陽光が木漏れ日から差し込む軒先、テラス席4人掛けのテーブル2つ。
店内は2人掛けのテーブル席。
小規模だが、お洒落な並木道で、露天が多く立ち並ぶ界隈なので、テイクアウトがほとんだだと説明された。
「いらっしゃいませ」
「テイクアウトで」
ここに来るまでに、フクロウカフェや雑貨のお店。
無添加のはちみつや野菜や果物のコンポートショップ。
ハーブショップに、オルゴール館。
後で観光したいな。
ラム、ライムジュース、炭酸水。
グレナデンシロップ(いちじく)、ガムシロップ、はちみつレモンがある。
「ご注文はお決まりですか?」
マスターから借りた白いシャツに黒のスラックス。
黒のエプロンを制服に私はカウンターで開店間際から早速店でお客の注文を受けさせられた。
若いカップル。
「モヒートって、どんな飲み物?」
「ラムのスピリッツと炭酸水をライムで割って、自家製栽培のミントをあしらえた薄緑の飲み物です。甘味付けでハチミツをお入れしてもお作り出来ますよ」
「じゃぁ、ハチミツ入りで、一つ。ラベンダーティに、何かおススメは?」
「軽食であればフィッシュアンドチップス。インスタ映えで攻めるんでしたら、色とりどりのベジタブルチップスもありますが」
「じゃぁ、ベジタブルチップスで」
「かしこまりました。お会計、1250円になります」
初っ端から、景気よく注文してくる財布のひもがゆるゆるの観光客。
否、商品の価格設定から、フードの選定まで、中々センスが良い。
きっと、冬野さんより商才がある。
私は内心感心していた。
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