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第3章 7days 3years fights

クロスオーバー ラプソディ 前編<274>

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冬野さんの身体の全部と私の身体の全部さらけ出して、二人でお風呂に入って、湯船の中で冬野さんと向き合う。






「冬野さんとお風呂入るの慣れちゃいましたね」



私がそう言うと、冬野さんは軽くため息を付いた。




「そうだね。でも、刺激的だよ。セイの全部を俺は見てるって」



それは、言えてる。冬野さんの全部を見ながら、自分の全部を冬野さんに見られているのは。



刺激的だ。




「セイの身体、好きだよ」



ゆっくりお風呂に浸かって、お風呂を出て、服を着らずにベッドに入って、私は冬野さんに抱かれようとした。




冬野さんは私を抱こうとした。




私の身体を、いつもより、沢山、キスして、触れて、私を翻弄させた。




でも。




残念ながら、途中で眠ってしまって、朝起きてから、冬野さんに抱かれたのか?



そう尋ねたけれど、



「全然出来ずにお互い眠ってしまったんだ」と冬野さんに言われて呆然としてしまった。




その日、私は、心地良い眠気の中で冬野さんに抱かれて目が覚めたなら、なんて素敵な朝だろうと思っていたから。








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