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幽霊

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俺はポテチとコーラの無敵装備でテレビをつける

リアルゾンビカーニバルを放映中だ!

あっ あれは絶対終わったな

を おしかったがダメだったか

などと ブツブツ言いながら人が喰われる様を見てる

ユーチューブ君を見てもゾンビ一色だ

人類が終わるのも早そうな気がしてきた


今夜はもう寝ようかと赤ちゃんが寝ている寝室のドアを開けると


ぬぁー!


そこには赤ちゃんを見つめてる美少女がいた!

ん!? だが 何かがおかしい

美少女をよく見てみると 身体が透けている…

俺は目をゴシゴシこする

これは幽霊ってやつですか?

美少女の幽霊は俺の方を振り向き何かを喋っているが何も聞こえない

どうやら幽霊の声は俺には聞こえないみたいだな

声で何かを伝えるのを諦めたのか今度は赤ちゃんのおしめら辺を指さした

これは おしめをかえろって事で良いのだろうか?

俺はとりあえず おしめを替えてみた

すると幽霊は赤ちゃんの隣に来て寝だした



はい 意味がわかりません

誰か この状況を説明してはいただけないでしょうか


とりあえず推理してみることにした

おそらくだが俺を包丁で刺して逃げた後に どこかでゾンビに殺されたのだろう

赤ちゃんの事が気になって あの世に逝けずに こうなっている

さぁ どうだ!


しかしゾンビに幽霊か…   この世界はどうなってしまったんだ

過去に見た映画で考えてみよう

実は俺はもう死んでいる説

誰かに脳を弄られている説

シンプルに夢を見ている説

他に何かパターンあったかなぁ

まぁ 考えたところで どうしようもないわな


それにしても命が軽い世界になった 俺もいつ死ぬかわからん

とりあえず1年間生き残るのを目標にしてみるか


さて今夜の寝床だが 2人がいるここでは気不味いな 違う部屋で寝るかな

1度この家を軽く見回りした時にプラモデルとか飾ってある男の子の部屋があった あそこにしよう

俺はプラモデルを眺めている シ○ア専用だ カッコいいな

部屋をひと通り見て この部屋の住人とは気が合いそうだ

最後はクローゼットの中を拝見させていただきますよ

クローゼットを開けると何とそこにはシ○アの赤い制服と仮面があった

これは1番新しいデザインの制服 カッコいい

勿論すぐに仮面をつけ 赤い制服を着て 鏡の前に立つ

ふぅ カッコいいな サイズもピッタリ

よし決めた俺は今この時よりシャアと名乗ろう! あっ 言っちゃった シ○アでお願いします

そんな俺を美少女の幽霊が冷たい視線で見つめていた

俺が美少女の幽霊に気付くと フッと消えた

俺は寛容なんだ 君が何を感じたかはどうでも良い 全てを許そうじゃないか



結局あれから3日経っても誰も赤ちゃんを迎えには来なかった



そろそろ この家を出るか 生きてる人間探して赤ちゃんを預けないとな

俺は仮面と赤い制服に身を纏い 白いマスクをつけている

これなら人間に見つかってもゾンビとは気付かれないだろう

ワンチャンお笑い芸人のあの人に間違われるくらいか


外を歩くとなるとやはり赤ちゃんが心配になるだろうと思ってる そこの君

何故かはわからないが俺が赤ちゃんを抱っこしているとゾンビは襲ってこない 不思議だ

この3日間他のゾンビと触れ合って いろいろ解った事がある

俺は1度に1人ならゾンビを自由に命令出来る

最初道を歩く時少し邪魔だなと心の中で思ったらゾンビがどいてくれた

偶然かもと思ったが もう1度試してみたらやっぱりゾンビはどいてくれた

この先 同時に命令出来るゾンビが増えたりしないよな しないよな!

まぁ この能力があれば人間に襲われても生き残る確率が上がりそうだ


よし 準備は出来た!

俺の胸には専用のやつで赤ちゃんを抱いている

自転車のカゴにはバッグ 中には赤ちゃんに必要な物を沢山入れた

そして隣には美少女の幽霊が浮いている

豪邸を調べてわかった事なんだが美少女の名前はサラ 赤ちゃんは妹のメイだ



さて生きてる人間を探しに行こう!
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