どーも、反逆のオッサンです

わか

文字の大きさ
39 / 145
シーワーズ帝国復讐編

第39話 どーも、警告です

しおりを挟む
前書き

前回のあらすじ

主人公 ドラゴンを倒す


本文


どーも、ドラゴンを討伐したオッサンです。
どうやら俺の仮説は当たっていたようだ。スマホでちらっと確認したが、俺とユリさんはLV75に。それに合わせてHPとMPも上がっていた。

鑑定結果:
◆名前 ユリ
◆種族 エルフ
◆性別 女
◆年齢 19
◆Lv       55→75
◆HP     1100→1500
◆MP     2750→3750

◆スキル
生活魔法 精霊魔法(水・風) 身体能力向上 隠密 索敵 弓使い 治癒 細剣使い 自己治癒向上 龍眼化 血の乱舞 魔力障壁 集中力向上 空歩 魔力付与 魔力操作 NEW→集中力向上 魔力強化

鑑定結果:
◆名前 タダノ ケン
◆種族 人間
◆性別 男
◆年齢 31
◆Lv       55→75
◆HP     2750→3750
◆MP     1500→2000

◆スキル
生活魔法 身体能力向上 隠密 索敵 治癒ヒール 乱れ切り 豪剣使い 死の舞踊 自己治癒向上 魔法強化 見切り 魔力障壁 魔力操作 NEW→魔力解放 一中必殺

ふぅー、ここまで来れば大丈夫だろう。
帝国軍からだいぶ離れたところでスキルの効果が切れて、走る気力が湧かねーわ。

「さすがに疲れた。帝国軍から離れたし、ゆっくり歩こう?」

「ふふ、そうですね。日も落ちて真っ暗ですしね」

「もう夜か...腹減ったなー。今日は寝ずに孤児院の廃墟だっけ?そこまで辿り着きたいね」

「私も、お腹空きました…安全な場所でゆっくりしたいです」

「作り置きの料理は、ほとんど姫さまたちに渡したからなー。干し肉とパンぐらいしかない。ないよりマシかな」

干し肉を齧りながら歩みを止めず先に進む。城壁に火が灯っているから迷わず行ける。

「姫さまたちがいる孤児院を探すのに手間がかかりそうだな。赤い布の識別が出来ればいいが、はぁー。道行く人に孤児院の廃墟どこですかって聞き回るのは怪しし、地道に探すか」

「今は戦時中ですからね。門が閉まっていたらどうしましょう」

「それなー。姫さまたちはどうやって門を潜ったのやら。こればっかりは見てからの判断になるな」

「こうやって2人で歩くのが久しぶりな気がします。最近は、姫たちと一緒でしたから。そういえば、追放された姫は、もう姫ではないのでセレネさんと呼んでもいいのでしょうか?」

「どうだろうね。この辺りでセレネって言ったら不味いだろうし。城壁の中の街では、呼び方変えないといけないと思う」

「やはりそうなりますか...セレネさんも複雑な心境でしょう。帝王の目論みは、私たちによって潰えました。残るは帝国にざまぁするだけですね」

姫さまの目は憎意に満ちていた。戦闘メイドの三姉妹を殺され更に憎しみが膨れ上がっているだろし。どうやって復讐するか見ものだな。

「そろそろ、城壁の門が見えてくるはず。スマホで確認してみるわ」

スマホのカメラ機能を使って確認をする。ズーム...門は空いているけど門兵がいるみたい。

「ユリさん、門は封鎖されていなかったけど兵はいるみたい。どうする?」

「ケンさん、ケンさん。あの木の付近に、馬があります!もしかしたら姫さまたちが乗った馬ではないですか?」

「よく見えるね?ちょい待ち、俺もスマホで確認するから」

どれどれ?確かに木に4頭繋がれているな。あそこから歩いて城壁の中に入ったのか?

「龍眼化を試してみたら、暗闇の中でもしっかり見えました!何度も戦闘を重ねて少しの間ですが、龍眼化が出来るようになったみたいですね」

碧眼だったのが血の様に真っ赤で瞳孔が金になっているユリさんが俺の方に顔を向ける。その瞬間、背筋がゾクリとして、弾かれたように俺はユリさんから距離をとる。

「神龍か?」

「ええ、そうよ?よくわかったわね」

ここで騒ぎを起こしたら面倒なことになる。神龍の出方を伺うしかあるまい。

「その研ぎ澄まされた殺気、忘れもしねーよ。テメェ何しにきた?」

「あら、貴方こそ、その殺気尋常じゃないわよ?私のお気に入りのユリちゃんが成長してくれたおかげで少しの間、乗り移れるようになったの。前回とは別でユリちゃんの意識はないわ」

俺は、その場に座り神龍にも座るよう手で指示する。それに従い神龍は地面に座り俺と向き合う。

「それで?さっきも聞いたが何しにきた?」

「警告に来たのよ。私たちの身体の一部を使った剣がこの都市にありそうなの」

「はあ?何でそんな事がわかるんだよ」

「私たちの魔力の波長があったの。たぶん、勇者が使っていた聖剣のことだと思うのだけど…正直あまり詳し事が分かってないのよ」

「ふーん、それで?その剣がどうした?」

「その剣は私たちの意志を込めている身体の一部とは違うの。たぶん、神との闘いで落ちた爪か鱗だと思うわ。だから、変に混じり合った魔力になってて私たちにもどんな効果があるか分からない。だから、警告。微量だけど私たちの魔力が込められている武器自体強力で危険なの。気をつけて、ケンさん」

「それだけか?そのためだけに来たのか?」

「もちろん、剣だけではないわ。この目、貴方も欲しくないかしら?」

「いらん、血の契約だけで充分だろ?それに、ミノスの時に反応しなかったし...お前の旦那寝てんのか?」

「これから先、必ず必要になってくるわよ。龍眼化には、様々な効果があるのは戦闘したケンさんなら分かるのでは?旦那は元気に貴方たちのこと見守っているから安心して」

「動体視力の向上、暗視、空間認識、透明化の看破とかなら思いつくが、あとは知らん。おい、元気に見守っているなら力を貸せよ。死にかけたんだぞ、契約者の意向を無視するなよ」

「他の効果もあるわ、魔力看破とかね。あの人、私と違って敢えてケンさんに力を渡してない節があるのよ。豪剣使いなら、そのぐらいの危機乗り越えてみせろとか言っていたわ」

「くそっ、あの野郎...まぁいい、龍眼化の代償は何だ?」

「ふふふ、その気になってくれたのかしら?」

「制約がないなら貰ってもいいかなぐらいに思っている。代償があるなら要らない」

「制約はないとは言い切れないわ。貴方の身体または脳が追いつかなくて血管が破裂する場合があるの。長時間使用した場合だけどね」

「おいおい、今ユリさんの身体に乗っ取っているお前ヤバくない。ユリさんの目、大丈夫かよ」

「この子の目は大丈夫よ。エルフしかもハイエルフの血が濃くてかなり優れた目を持っているわ。ケンさんもこの子の血を飲まされて少しずつだけど、龍眼化の負荷に耐えられるようになっているのよ。あっ、ユリちゃんが一番望んでいる、ケンさんの寿命については旦那が何とかするそうよ。もちろん、ユリちゃんの血も有効的よ」

「情報量が多い。とりあえず分かった。それで龍眼化にどうやってなるんだ?」

「貴方ならそのうち使えるようになるわ。手っ取り早いのは契約した旦那が乗り移ることと目をくり抜いて強制的に龍眼化した目にすることだけどね」

使えねー、お前の旦那、ただ見ているだけだろ?

「そろそろ時間だわ。ユリちゃんによろしく伝えといてね!バイバイ」

「あれ?私、なんで座っているのですか?」

「ユリさんおかえり、神龍に乗っ取られていたよ」

「ええええ、勝手に...ケンさん何かされましたか?」

「今回は警告と龍眼化について話されただけ。とりあえずあの門を抜ける方法を見つけた、兵士の格好でついて来て」

俺たちは馬をつれて門のまで着く。

「お前たち、兵士か。どうした馬を連れてきて」

「何者かに我が軍の馬を奪っていったところに上官に命じられ追跡しておりました」

「その証拠となるものはあるか?」

「信用できないのは当たり前ですよね。それなら、この国のため、忠義があると証明するために左目をから抜きます」

うっ、うあああ、痛い痛い。目の奥から再構築させるように再生が始まっている。

「これが忠義の印だっ!足りないか?」

「いや、じゅ、充分だ。馬はこちらで預かる。お前は、その目を治療しろよ?その忠義見事であった」

無事?門を潜り抜けた俺とユリさん。

パシィイイン

背中を思いっきり叩かれ態勢を崩す俺。

「ちゃんと理由があるんだ!聞いてくれユリさん!」

「なんですか!?納得出来ることでしょうね?」

「神龍に言われたんだよ、目を抜き取れば龍眼化した目になるって...門を抜けるために強引に押し通るために必要だったんだ」

「それは、本当なのですか?見せて下さい!」

ユリさんに顔を手で挟まれ目を覗き込まれる。血の様に真っ赤で瞳孔が金になっているはず!

「どう?ちゃんと龍眼になってる?」

「赤というより黒に瞳孔が金です。これは、龍眼なのですか?」

しっかり確認するために人がいない路地に入り、スマホで確認する。

鑑定結果:神龍眼

「はあ?なにこれ…くそっ、神龍に騙された!」

「龍眼の先にある目というわけでは?」

「分からない。とりあえずガンツの店にあった眼帯をしておくよ。ユリさん心配かけて悪かった。でもユリさんの驚きも必要だったんだ、勢いで誤魔化すためには」

「目が無事なら何も言いません。その代わり、抜き取った目をください。いつでも治せるように保存しておきます」

「えっ。治せるの?なら…この神龍眼をぬきと...」

「今は無理です。高位の治癒魔法でしか繊細な目を治す事が出来ません」

あ、はい。そうだよねー。目に違和感あるし、慣れるまで時間がかかりそうだ。



後書き

次回 合流
しおりを挟む
感想 31

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私 とうとうキレてしまいました なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが 飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした…… スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

異世界転生、防御特化能力で彼女たちを英雄にしようと思ったが、そんな彼女たちには俺が英雄のようだ。

Mです。
ファンタジー
異世界学園バトル。 現世で惨めなサラリーマンをしていた…… そんな会社からの帰り道、「転生屋」という見慣れない怪しげな店を見つける。 その転生屋で新たな世界で生きる為の能力を受け取る。 それを自由イメージして良いと言われた為、せめて、新しい世界では苦しまないようにと防御に突出した能力をイメージする。 目を覚ますと見知らぬ世界に居て……学生くらいの年齢に若返っていて…… 現実か夢かわからなくて……そんな世界で出会うヒロイン達に…… 特殊な能力が当然のように存在するその世界で…… 自分の存在も、手に入れた能力も……異世界に来たって俺の人生はそんなもん。 俺は俺の出来ること…… 彼女たちを守り……そして俺はその能力を駆使して彼女たちを英雄にする。 だけど、そんな彼女たちにとっては俺が英雄のようだ……。 ※※多少意識はしていますが、主人公最強で無双はなく、普通に苦戦します……流行ではないのは承知ですが、登場人物の個性を持たせるためそのキャラの物語(エピソード)や回想のような場面が多いです……後一応理由はありますが、主人公の年上に対する態度がなってません……、後、私(さくしゃ)の変な癖で「……」が凄く多いです。その変ご了承の上で楽しんで頂けると……Mです。の本望です(どうでもいいですよね…)※※ ※※楽しかった……続きが気になると思って頂けた場合、お気に入り登録……このエピソード好みだなとか思ったらコメントを貰えたりすると軽い絶頂を覚えるくらいには喜びます……メンタル弱めなので、誹謗中傷てきなものには怯えていますが、気軽に頂けると嬉しいです。※※

スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

最強の異世界やりすぎ旅行記

萩場ぬし
ファンタジー
主人公こと小鳥遊 綾人(たかなし あやと)はある理由から毎日のように体を鍛えていた。 そんなある日、突然知らない真っ白な場所で目を覚ます。そこで綾人が目撃したものは幼い少年の容姿をした何か。そこで彼は告げられる。 「なんと! 君に異世界へ行く権利を与えようと思います!」 バトルあり!笑いあり!ハーレムもあり!? 最強が無双する異世界ファンタジー開幕!

酒好きおじさんの異世界酒造スローライフ

天野 恵
ファンタジー
酒井健一(51歳)は大の酒好きで、酒類マスターの称号を持ち世界各国を飛び回っていたほどの実力だった。 ある日、深酒して帰宅途中に事故に遭い、気がついたら異世界に転生していた。転移した際に一つの“スキル”を授かった。 そのスキルというのは【酒聖(しゅせい)】という名のスキル。 よくわからないスキルのせいで見捨てられてしまう。 そんな時、修道院シスターのアリアと出会う。 こうして、2人は異世界で仲間と出会い、お酒作りや飲み歩きスローライフが始まる。

処理中です...