どーも、反逆のオッサンです

わか

文字の大きさ
111 / 145
サツキ公国編

第111話 どーも、守護者です

しおりを挟む
前書き

前回のあらすじ

主人公 公国を潰すことを決意する?


本文


どーも、何となく発した言葉が拡大解釈されてしまったオッサンです。
口は災いの元と良く言うが、正にその通りになっちまったよ。あーあ、どうすんだよ、これ。
いやね?俺もユリさんとネイレスさんの返事に乗っかって恐怖と絶望を与えるなんて言ってみたけど、本当はそんな事したくないんだよ?だって、死ぬかもしれないから。
でも、今さら冗談とは言えないだろ?やるしか無いんだよ。後悔しても仕方ない。プラスに考えてみろ、俺。

「なんも、思いつかない...」

「どうしたの、ケンさん?」

俺たちは、隠れ家に向かって移動中。
MPの消費を抑えるため、身体能力向上スキルは使用していない。

「何でもないよ、ユリさん。それより、この路地見覚えないんだけど家まで辿り着けるの?」

「分からないわ。ねぇ、ネイレス。どこに向かっているのかしら?」

「私も適当に走っているだけですよ?巡回する兵や騎士達、それと私たちを尾行している者を撒くためです」

先頭を走っているネイレスさんの言う、俺たちを尾行する者の存在は俺も気付いていた。
現在、真夜中。まだ日が昇る様子もない。そんな真夜中で俺たちを尾行出来るなんて...只者ではないと思う。

「何者かしら?1人で私たちを尾行しているみたいだけど。ッ!」

尾行者の方へ顔を向けたユリさんが突然ケツメイを構えて死角から出てきた神官のロッドを受け止める。

「ふむ、この攻撃を受け止めるか」


聖なる光の礫ホーリーグラブル


「チッ。魔力障壁!!」

俺は、ロッドの先端が光った瞬間、魔力が集まり拡散するのを神龍眼で捉え、ユリさんの身体魔力障壁を纏わせる。
ユリさんの名前を呼ぶのは躊躇われる。敵に知られたくない。なんかないか?ギリシャ語、ドイツ語、中国語、日本語...きっとユリさんとネイレスさんなら即興で合わせてくれるはず!!

「アインス!!その神官から距離をとれ!ツヴァイ、後ろから来る敵の相手を頼む!」

「了解」
「了解」

ユリさんは神官服を着崩している男のロッドを弾き距離をとる。
後方から尾行していた者、こちらも神官。ロン毛の男で優男という印象。
神官服を着崩した男と優男の神官に進路を塞がれる。

「お前たちは何者だ?何故、こんなことをしている?」

神官服を着崩している男の問に俺は、含み笑いをした後答える。

「くふ。くっくっく、俺たちはアベンジャー。制裁、復讐をする者。俺の名はゼロ。よろしくなっ!名も知らない神官さんよぉ!!」

コッケンを抜き、魔力を流し神官服を着崩している男に向け魔力暴走したドス黒い魔力の塊を放つ。
実は、別に詠唱しなくても良いのだ。
ユリさんやネイレスさんにどんな魔法を放つか知られるために今まで唱えていた。
無詠唱からの魔法攻撃は、常々考えていた。奇襲にはもってこいだし。

「なに!?」

ドス黒い魔力の塊を受け止められず吹き飛んでいく神官。


『風爆』
『水爆』


ユリさんとネイレスさんが優男の神官に向け同時に魔法を行使する。
爆の文字通り水と風による爆発が起き、優男の神官がいた場所一帯が更地になる。

「今のうちににげ...は?」

「信じられません。私たちの魔法による攻撃を受けたにも関わらず生きているなんて」

「中々の攻撃だったぜ。神官服が丈夫で良かった。ゼロとその仲間、お前たちは危険だ。ここで始末させてもらう」

至る所に傷を負っている神官が自分に治癒魔法を施し、俺たちの前に再び現れる。
ユリさんとネイレスさんの魔法を食らったはずの優男の神官も傷を負っているが治癒魔法をしながらこちらに向かって歩いてくる。

「お待ちなさい。グレン」

「なんだよ、ランディ?お前、怖気付いたのか?」

「そうではありません。この者たちが光の神官長を殺したと思われます。風の神官長からの報告から推測して間違いないでしょう。グラン。私たちは法国の守護者であり、国外での力の行使は魔人族以外認められていません。お忘れですか?」

「分かっている。だが、コイツらを放置は不味い」

「さっきからごちゃごちゃうるせぇ。法国の守護者が俺たちになんの用だ?」

守護者2人の会話に割り込んで、俺は問う。
俺の問いに答える、守護者ランディ。

「貴方たちは、魔人族に敵対する者ですか?」

「ああ。目を付けられているからな。魔人族が俺たちに敵対するなら殺す。この解答で満足か?」

「ええ。アベンジャーのゼロさん。それが聞けて良かったです。私は、この国がどうなろうと構いません。極論、魔人族と敵対していれば良いのですよ。グレン、本国に帰りますよ」

「お前たち、命拾いしたな。せいぜい魔人族を引き付けて数体殺してくれよな」

捨て台詞と共に姿を消す、守護者2人。
俺は大きく息を吸って吐く。

「はぁー。法国を侮っていた...俺たちの攻撃を受けても致命傷にならないなんて。まだ、上がある事が知れて良かったと考えよ?」

神妙な面持ちで頷くユリさんとネイレスさん。
神龍眼では、魔力の大きさは測れなかったが濃密な魔力を練っていたのは分かった。

「あのまま戦闘になっていたら、間違いないなく殺さていたわ。守護者なんて初めて聞いたわよ」

「そうですね。あの濃密な魔力…私たちの知らない魔力の使い方がありそうです。放出する魔力の大きさだけで強さを判断すると痛い目に会いそうですね」

ユリさんとネイレスさんに激しく同意だわ。
くそっ、1歩間違っていたら死んでいた。
今更になって手が震える。死んでいたかもしれない事実に俺は恐怖した。



後書き

次回 抱擁
しおりを挟む
感想 31

あなたにおすすめの小説

異世界召喚は7回目…って、いい加減にしろよ‼︎

アノマロカリス
ファンタジー
『おぉ、勇者達よ! 良くぞ来てくれた‼︎』 見知らぬ城の中、床には魔法陣、王族の服装は中世の時代を感じさせる衣装… 俺こと不知火 朔夜(しらぬい さくや)は、クラスメートの4人と一緒に異世界に召喚された。 突然の事で戸惑うクラスメート達… だが俺はうんざりした顔で深い溜息を吐いた。 「またか…」 王族達の話では、定番中の定番の魔王が世界を支配しているから倒してくれという話だ。 そして儀式により…イケメンの正義は【勇者】を、ギャルっぽい美紅は【聖戦士】を、クラス委員長の真美は【聖女】を、秀才の悠斗は【賢者】になった。 そして俺はというと…? 『おぉ、伝承にある通り…異世界から召喚された者には、素晴らしい加護が与えられた!』 「それよりも不知火君は何を得たんだ?」 イケメンの正義は爽やかな笑顔で聞いてきた。 俺は儀式の札を見ると、【アンノウン】と書かれていた。 その場にいた者達は、俺の加護を見ると… 「正体不明で気味が悪い」とか、「得体が知れない」とか好き放題言っていた。 『ふむ…朔夜殿だけ分からずじまいか。だが、異世界から来た者達よ、期待しておるぞ!』 王族も前の4人が上位のジョブを引いた物だから、俺の事はどうでも良いらしい。 まぁ、その方が気楽で良い。 そして正義は、リーダーとして皆に言った。 「魔王を倒して元の世界に帰ろう!」 正義の言葉に3人は頷いたが、俺は正義に言った。 「魔王を倒すという志は立派だが、まずは魔物と戦って勝利をしてから言え!」 「僕達には素晴らしい加護の恩恵があるから…」 「肩書きがどんなに立派でも、魔物を前にしたら思う様には動けないんだ。現実を知れ!」 「何よ偉そうに…アンタだったら出来るというの?」 「良いか…殴り合いの喧嘩もしたことがない奴が、いきなり魔物に勝てる訳が無いんだ。お前達は、ゲーム感覚でいるみたいだが現実はそんなに甘く無いぞ!」 「ずいぶん知ったような口を聞くね。不知火は経験があるのか?」 「あるよ、異世界召喚は今回が初めてでは無いからな…」 俺は右手を上げると、頭上から光に照らされて黄金の甲冑と二振の聖剣を手にした。 「その…鎧と剣は?」 「これが証拠だ。この鎧と剣は、今迄の世界を救った報酬として貰った。」 「今迄って…今回が2回目では無いのか?」 「今回で7回目だ!マジでいい加減にして欲しいよ。」 俺はうんざりしながら答えた。 そう…今回の異世界召喚で7回目なのだ。 いずれの世界も救って来た。 そして今度の世界は…? 6月22日 HOTランキングで6位になりました! 6月23日 HOTランキングで4位になりました! 昼過ぎには3位になっていました.°(ಗдಗ。)°. 6月24日 HOTランキングで2位になりました! 皆様、応援有り難う御座いますm(_ _)m

【完結】スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?

お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。 飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい? 自重して目立たないようにする? 無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ! お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は? 主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。 (実践出来るかどうかは別だけど)

ユーヤのお気楽異世界転移

暇野無学
ファンタジー
 死因は神様の当て逃げです!  地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

【完結】異世界に召喚されたので、好き勝手に無双しようと思います。〜人や精霊を救う?いいえ、ついでに女神様も助けちゃおうと思います!〜

月城 蓮桜音
ファンタジー
仕事に日々全力を注ぎ、モフモフのぬいぐるみ達に癒されつつ、趣味の読書を生き甲斐にしていたハードワーカーの神木莉央は、過労死寸前に女神に頼まれて異世界へ。魔法のある世界に召喚された莉央は、魔力量の少なさから無能扱いされるが、持ち前のマイペースさと素直さで、王子と王子の幼馴染達に愛され無双して行く物語です。 ※この作品は、カクヨムでも掲載しています。

巻き込まれ召喚・途中下車~幼女神の加護でチート?

サクラ近衛将監
ファンタジー
商社勤務の社会人一年生リューマが、偶然、勇者候補のヤンキーな連中の近くに居たことから、一緒に巻き込まれて異世界へ強制的に召喚された。万が一そのまま召喚されれば勇者候補ではないために何の力も与えられず悲惨な結末を迎える恐れが多分にあったのだが、その召喚に気づいた被召喚側世界(地球)の神様と召喚側世界(異世界)の神様である幼女神のお陰で助けられて、一旦狭間の世界に留め置かれ、改めて幼女神の加護等を貰ってから、異世界ではあるものの召喚場所とは異なる場所に無事に転移を果たすことができた。リューマは、幼女神の加護と付与された能力のおかげでチートな成長が促され、紆余曲折はありながらも異世界生活を満喫するために生きて行くことになる。 *この作品は「カクヨム」様にも投稿しています。 **週1(土曜日午後9時)の投稿を予定しています。**

異世界で家をつくります~異世界転移したサラリーマン、念動力で街をつくってスローライフ~

ヘッドホン侍
ファンタジー
◆異世界転移したサラリーマンがサンドボックスゲームのような魔法を使って、家をつくったり街をつくったりしながら、マイペースなスローライフを送っていたらいつの間にか世界を救います◆ ーーブラック企業戦士のマコトは気が付くと異世界の森にいた。しかし、使える魔法といえば念動力のような魔法だけ。戦うことにはめっぽう向いてない。なんとか森でサバイバルしているうちに第一異世界人と出会う。それもちょうどモンスターに襲われているときに、女の子に助けられて。普通逆じゃないのー!と凹むマコトであったが、彼は知らない。守るにはめっぽう強い能力であったことを。 ※「カクヨム」「小説家になろう」にも掲載しています。

異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた

りゅう
ファンタジー
 異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。  いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。  その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。

処理中です...