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五章 決断と覚悟
信・愛
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教室に入った俺達の前に、待ち構えていたのか、仁王立ちでこちらを睨む百桃が立ち塞がっていた。
「アンタ!!!昨日のメッセージどういう事なのか詳しく聞かせてくれるわよね!!」
どうやら百桃さんはお怒りのようである。
また、こうなる事は昨日の時点で予想はしていたことであった。
そして俺は、祭りの後に柚葉と話した後の全てを百桃に話した。
百桃は怒りを通り越して溜息を漏らし、静かに口が開く。
「もう、終わった事はどうすることも出来ないから、和鷹くんは本気で柚ちゃんを好きなんだよね?信じていいんだよね?」
百桃は俺に念を押すように二回確認した。
始め記憶喪失と知った時は、正直なところはラッキーだとさえ思った。
子どもだったとはいえ、柚葉を泣かせ、真剣に向き合ってあげられてなかったことが、ずっと心残りだった。
今となっては初めて会った百桃の言葉が理解出来る。
柚葉が持っていた"日記帳"の存在を、柚葉が病院で入院した時から知っていたのだ。
そこに何が書いてあるのか分からないが、きっと俺との事を書いてあるのだろう。
付き合ってから別れ、記憶を失うまでの全ての経緯を... ...。
俺は、真剣に百桃に向かって答える。
「もう、柚葉を泣かせはしない!俺が柚葉を命を懸けて柚葉をも守り、絶対に幸せにしてみせる!!」
「ガラガラガラ... ...百桃ちゃん居... ...る?」
俺の背後から教室の扉が開き、誰かの声が聞こえた。
真剣だった俺は誰の声かまでは分からなかったが、向き合うようにして立っていた春樹が大きな口を開け、すっと俺の背後を指さした。
「水原...くん...。」
俺は春樹が指す人が柚葉である事だと気付くのに、そう時間は掛からなかった。
そして俺は、反射的に柚葉を追い掛けていた。
「柚葉!!」
廊下に立っている生徒達が俺を見るなり、なにやら話しているような気がしたが今の俺には考える必要はありなかった。
ただ柚葉を追いかける事に頭がいっぱいだった。
ロビーや教室、部室も確認したが何処にも居なく、午前中の講義を抜け出し昼休みになり教室に戻った。
柚葉を見つける事が出来なかった俺を見つけては、さっきまで友人と話していた筈の百桃が勢いよくこちらへ近づいてくるのが分かった。
「和鷹くん!ちょっと話があるんだけど、良いかな?」
特に断る理由もなく、いつものロビーではなく部室へと連れられた。
手を引かれ、部室までの道中百桃は深刻そうなトーンで少し口篭りなが何かを話していた。
「んめんね...んみに...いいんすれてた事がったの」
周りの声や物音に百桃の声が掻き消されるかのようで、上手く聞き取れなかった俺はもう一度聞き返す。
「ごめん、今なんて言った?」
百桃は振り返りさっきまでより大きな声で一言。
「着いたら話す!」
そしてしばらくして部室に到着し、ドアを開ける。
「それじゃ、そこに座って」
綺麗に整理整頓された部室に椅子が二つ向かい合わせるようにして並べられていた。
「話って?」
静かな部屋に窓が空いていたのか、鳥の囀りや木々が揺れる風の音が心を癒した。
「アンタ!!!昨日のメッセージどういう事なのか詳しく聞かせてくれるわよね!!」
どうやら百桃さんはお怒りのようである。
また、こうなる事は昨日の時点で予想はしていたことであった。
そして俺は、祭りの後に柚葉と話した後の全てを百桃に話した。
百桃は怒りを通り越して溜息を漏らし、静かに口が開く。
「もう、終わった事はどうすることも出来ないから、和鷹くんは本気で柚ちゃんを好きなんだよね?信じていいんだよね?」
百桃は俺に念を押すように二回確認した。
始め記憶喪失と知った時は、正直なところはラッキーだとさえ思った。
子どもだったとはいえ、柚葉を泣かせ、真剣に向き合ってあげられてなかったことが、ずっと心残りだった。
今となっては初めて会った百桃の言葉が理解出来る。
柚葉が持っていた"日記帳"の存在を、柚葉が病院で入院した時から知っていたのだ。
そこに何が書いてあるのか分からないが、きっと俺との事を書いてあるのだろう。
付き合ってから別れ、記憶を失うまでの全ての経緯を... ...。
俺は、真剣に百桃に向かって答える。
「もう、柚葉を泣かせはしない!俺が柚葉を命を懸けて柚葉をも守り、絶対に幸せにしてみせる!!」
「ガラガラガラ... ...百桃ちゃん居... ...る?」
俺の背後から教室の扉が開き、誰かの声が聞こえた。
真剣だった俺は誰の声かまでは分からなかったが、向き合うようにして立っていた春樹が大きな口を開け、すっと俺の背後を指さした。
「水原...くん...。」
俺は春樹が指す人が柚葉である事だと気付くのに、そう時間は掛からなかった。
そして俺は、反射的に柚葉を追い掛けていた。
「柚葉!!」
廊下に立っている生徒達が俺を見るなり、なにやら話しているような気がしたが今の俺には考える必要はありなかった。
ただ柚葉を追いかける事に頭がいっぱいだった。
ロビーや教室、部室も確認したが何処にも居なく、午前中の講義を抜け出し昼休みになり教室に戻った。
柚葉を見つける事が出来なかった俺を見つけては、さっきまで友人と話していた筈の百桃が勢いよくこちらへ近づいてくるのが分かった。
「和鷹くん!ちょっと話があるんだけど、良いかな?」
特に断る理由もなく、いつものロビーではなく部室へと連れられた。
手を引かれ、部室までの道中百桃は深刻そうなトーンで少し口篭りなが何かを話していた。
「んめんね...んみに...いいんすれてた事がったの」
周りの声や物音に百桃の声が掻き消されるかのようで、上手く聞き取れなかった俺はもう一度聞き返す。
「ごめん、今なんて言った?」
百桃は振り返りさっきまでより大きな声で一言。
「着いたら話す!」
そしてしばらくして部室に到着し、ドアを開ける。
「それじゃ、そこに座って」
綺麗に整理整頓された部室に椅子が二つ向かい合わせるようにして並べられていた。
「話って?」
静かな部屋に窓が空いていたのか、鳥の囀りや木々が揺れる風の音が心を癒した。
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