6 / 10
6
しおりを挟む
アリセンティアには魔法酔いの知識が不足していた。執事に先に勉強したいと申し出たら、
「カルミンツ様の危機なのです。
お世話は日常生活の補助と思って早く行ってください」
それなら、余計に知識が必要だと言いたかったが、執事の圧力に負けた。
この執事は何者だろう。アリセンティアは常々不思議だった。
最低限の荷物を持って、アリセンティアは、離れの扉を開けた。
黒い空間の中、カルミンツ様を探す。なんとなくこちらかな?と思う方へ行って探すと、1番淀んだ空気の中に、カルミンツ様と思われる人が立っていた。
相変わらず暗くてカルミンツ様は人間としかわからない。
少しこわいが、話しかけてみる。
「カルミンツ様、今日からお世話になるアリセンティアと申します」
「あぁ、本当に来たのだな。こわかったら、帰ってもかまわない」
「いいえ。カルミンツ様には休息が必要だと聞きました。ベッドを整えてきますから、少しお待ちください」
カルミンツ様はこの申し出が気に入らないのだな、とアリセンティアは思った。
けれど、それがアリセンティアの仕事なのだ。
「お食事は軽食を用意します」
ため息が聞こえた。
「本意ではないが、仕方ない。君の言う通りにしよう」
アリセンティアは少しホッとして、まずはベッドを整えた。
次は料理だ。カルミンツ様の様子だと長い間、まともな食事ができてないのではないかと思い、ミルク粥を作った。
「用意ができました」
カルミンツ様がいるであろう方向に話しかける。
「すまない。限界のようだ。自分では動けない。食事を近くに持って来てくれ」
アリセンティアは、すぐにミルク粥を運んだ。ハーブティーも一緒に。
カルミンツ様とだいぶ近づいたせいなのか、初めて彼の姿が見えた。
そこにいたのは、美しいとしか言いようがない男性だった。髪も瞳も濃紺で、
整った顔は女性的でさえあるのに、
一目で、男性だとわかる。バランスよく鍛えた身体、鋭い眼差し。
アリセンティアは息を飲んだ。
「カルミンツ様の危機なのです。
お世話は日常生活の補助と思って早く行ってください」
それなら、余計に知識が必要だと言いたかったが、執事の圧力に負けた。
この執事は何者だろう。アリセンティアは常々不思議だった。
最低限の荷物を持って、アリセンティアは、離れの扉を開けた。
黒い空間の中、カルミンツ様を探す。なんとなくこちらかな?と思う方へ行って探すと、1番淀んだ空気の中に、カルミンツ様と思われる人が立っていた。
相変わらず暗くてカルミンツ様は人間としかわからない。
少しこわいが、話しかけてみる。
「カルミンツ様、今日からお世話になるアリセンティアと申します」
「あぁ、本当に来たのだな。こわかったら、帰ってもかまわない」
「いいえ。カルミンツ様には休息が必要だと聞きました。ベッドを整えてきますから、少しお待ちください」
カルミンツ様はこの申し出が気に入らないのだな、とアリセンティアは思った。
けれど、それがアリセンティアの仕事なのだ。
「お食事は軽食を用意します」
ため息が聞こえた。
「本意ではないが、仕方ない。君の言う通りにしよう」
アリセンティアは少しホッとして、まずはベッドを整えた。
次は料理だ。カルミンツ様の様子だと長い間、まともな食事ができてないのではないかと思い、ミルク粥を作った。
「用意ができました」
カルミンツ様がいるであろう方向に話しかける。
「すまない。限界のようだ。自分では動けない。食事を近くに持って来てくれ」
アリセンティアは、すぐにミルク粥を運んだ。ハーブティーも一緒に。
カルミンツ様とだいぶ近づいたせいなのか、初めて彼の姿が見えた。
そこにいたのは、美しいとしか言いようがない男性だった。髪も瞳も濃紺で、
整った顔は女性的でさえあるのに、
一目で、男性だとわかる。バランスよく鍛えた身体、鋭い眼差し。
アリセンティアは息を飲んだ。
20
あなたにおすすめの小説
婚約破棄?一体何のお話ですか?
リヴァルナ
ファンタジー
なんだかざまぁ(?)系が書きたかったので書いてみました。
エルバルド学園卒業記念パーティー。
それも終わりに近付いた頃、ある事件が起こる…
※エブリスタさんでも投稿しています
もしかして寝てる間にざまぁしました?
ぴぴみ
ファンタジー
令嬢アリアは気が弱く、何をされても言い返せない。
内気な性格が邪魔をして本来の能力を活かせていなかった。
しかし、ある時から状況は一変する。彼女を馬鹿にし嘲笑っていた人間が怯えたように見てくるのだ。
私、寝てる間に何かしました?
ソウシソウアイ?
野草こたつ/ロクヨミノ
恋愛
政略結婚をすることになったオデット。
その相手は初恋の人であり、同時にオデットの姉アンネリースに想いを寄せる騎士団の上司、ランヴァルド・アーノルト伯爵。
拒否に拒否を重ねたが強制的に結婚が決まり、
諦めにも似た気持ちで嫁いだオデットだが……。
【完結】浅い眠りのなかで
ここ
ファンタジー
次代の聖女として教育されていたカティアだが、実は聖女ではなかったことがわかる。暮らしていたお城から出て冒険者になった。
しかし、婚約者だった第一王子は納得してなくて??
【完結】令嬢は愛されたかった・春
ここ
ファンタジー
魔法使いのアビゼル・クォーツの弟子になったファリナ。修業は厳しいものだったけれど、魔法を使う楽しさを感じるようになった。
まだ10歳のファリナにはわからないけれど、アビゼルはとても女性にモテるらしい。師匠と弟子はいったいどうなっていくのか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる