6 / 10
5
しおりを挟む
「ねぇ、ねぇ、コルト公爵子息とは師匠と弟子だけなの?」
放課後、仲良くなった女友達に、声をかけられた。
今から魔法の修行に行くつもりのフィランヌは突然の質問に驚いた。
声をかけてきた友達以外にも、いつものメンバーがそろって、フィランヌの返事を待っている。問いつめるというわけではなく、興味深々というところだ。
フィランヌも最近噂になっていたのは知っていた。魔法に夢中で忘れていたけれど。
「師匠は魔法に真摯で私みたいな若輩者にも丁寧に教えてくれるのよ」
フィランヌの答えに、みんなちょっと不満そうだ。
「コルト公爵とフィーならお似合いなのに。ちょっとはときめいたりしないの?」
「魔法が素晴らしくて、ときめきますよ」
「だからー、そうじゃなくて」
フィランヌはちょっと考えてみた。ダルナルトは厳しい師匠だ。でも、最初断っていたとは思えないほど、しっかり教えてくれる。魔法強化安定した今は、フィランヌの1番得意な水魔法で、氷を作り出すことが最終課題となっている。
まだ水魔法の強化が始まったばかりで、フィランヌはこの先が楽しみだった。
「師匠が待ってるから、今日はもう行くね。またカフェに行こうね」
フィランヌはにこっと笑った。
貴族としては失格な表情だが、学園では許される。
バタバタバタと音がしたのを不思議に思いながら、フィランヌは急ぎ足で、ダルナルトの元へ向かった。
「罪深いわ」
フィランヌの女友達はなんとか耐えたが、後ろにいて、笑顔を見てしまった生徒たちは、倒れていた。
意識はあるものの、みんな口に出さずにこう思った。
「フィー様、尊すぎる」
「やっぱり難攻不落のコルト公爵令息様はすごいわね。私なら、速攻惚れてるわ」
「私も」
「鼻血出るかと思ったけど、令嬢としてなんとか耐えたわ」
フィランヌが1番仲良くしている友達ですら、そんなに耐性がないのに、さすがは、ダルナルト・コルト。氷のように冷たく、誰も寄せつけない魔法使い。
外見も身分も女性の注目の的だが、誰にも心を許さない。
「うちのフィーちゃんなら、あるいは」
「うん、なんか期待しちゃう」
こっそり魔法以外でも応援されているフィランヌだった。
放課後、仲良くなった女友達に、声をかけられた。
今から魔法の修行に行くつもりのフィランヌは突然の質問に驚いた。
声をかけてきた友達以外にも、いつものメンバーがそろって、フィランヌの返事を待っている。問いつめるというわけではなく、興味深々というところだ。
フィランヌも最近噂になっていたのは知っていた。魔法に夢中で忘れていたけれど。
「師匠は魔法に真摯で私みたいな若輩者にも丁寧に教えてくれるのよ」
フィランヌの答えに、みんなちょっと不満そうだ。
「コルト公爵とフィーならお似合いなのに。ちょっとはときめいたりしないの?」
「魔法が素晴らしくて、ときめきますよ」
「だからー、そうじゃなくて」
フィランヌはちょっと考えてみた。ダルナルトは厳しい師匠だ。でも、最初断っていたとは思えないほど、しっかり教えてくれる。魔法強化安定した今は、フィランヌの1番得意な水魔法で、氷を作り出すことが最終課題となっている。
まだ水魔法の強化が始まったばかりで、フィランヌはこの先が楽しみだった。
「師匠が待ってるから、今日はもう行くね。またカフェに行こうね」
フィランヌはにこっと笑った。
貴族としては失格な表情だが、学園では許される。
バタバタバタと音がしたのを不思議に思いながら、フィランヌは急ぎ足で、ダルナルトの元へ向かった。
「罪深いわ」
フィランヌの女友達はなんとか耐えたが、後ろにいて、笑顔を見てしまった生徒たちは、倒れていた。
意識はあるものの、みんな口に出さずにこう思った。
「フィー様、尊すぎる」
「やっぱり難攻不落のコルト公爵令息様はすごいわね。私なら、速攻惚れてるわ」
「私も」
「鼻血出るかと思ったけど、令嬢としてなんとか耐えたわ」
フィランヌが1番仲良くしている友達ですら、そんなに耐性がないのに、さすがは、ダルナルト・コルト。氷のように冷たく、誰も寄せつけない魔法使い。
外見も身分も女性の注目の的だが、誰にも心を許さない。
「うちのフィーちゃんなら、あるいは」
「うん、なんか期待しちゃう」
こっそり魔法以外でも応援されているフィランヌだった。
83
あなたにおすすめの小説
学園では婚約者に冷遇されていますが、有能なので全く気になりません。〜学園でお山の大将されてても、王宮では私の方が有能ですから〜
織り子
恋愛
王都カラディナにある国立魔術学園では、満十六歳の生徒たちの社交界デビューを兼ねた盛大なパーティーが開かれていた。
侯爵令嬢タレイア・オルトランは、婚約者である第二王子アスラン・オグセリアの迎えを待つも、結局ひとりで会場へ向かうことになる。
学園では身分の差がないとはいえ、アスランが公然とタレイアを侮辱し続けてきたことで、彼女は生徒たちから冷笑と蔑視の的となっていた。しかしタレイアは、王城で政務を担ってきた聡明さと矜持を失わず、毅然と振る舞う。
【完結】伯爵令嬢の25通の手紙 ~この手紙たちが、わたしを支えてくれますように~
朝日みらい
恋愛
煌びやかな晩餐会。クラリッサは上品に振る舞おうと努めるが、周囲の貴族は彼女の地味な外見を笑う。
婚約者ルネがワインを掲げて笑う。「俺は華のある令嬢が好きなんだ。すまないが、君では退屈だ。」
静寂と嘲笑の中、クラリッサは微笑みを崩さずに頭を下げる。
夜、涙をこらえて母宛てに手紙を書く。
「恥をかいたけれど、泣かないことを誇りに思いたいです。」
彼女の最初の手紙が、物語の始まりになるように――。
政略結婚だからって愛を育めないとは限りません
稲葉鈴
恋愛
外務大臣であるエドヴァルド・アハマニエミの三女ビルギッタに、国王陛下から結婚の命が下った。
お相手は王太子殿下の側近の一人であるダーヴィド。フィルップラ侯爵子息。
明日(!)からフィルップラ侯爵邸にて住み込みでお見合いを行い、一週間後にお披露目式を執り行う。
これは、その一週間のお話。
小説家になろう、カクヨムでも公開しています。
つかぬことを伺いますが ~伯爵令嬢には当て馬されてる時間はない~
有沢楓花
恋愛
「フランシス、俺はお前との婚約を解消したい!」
魔法学院の大学・魔法医学部に通う伯爵家の令嬢フランシスは、幼馴染で侯爵家の婚約者・ヘクターの度重なるストーキング行為に悩まされていた。
「真実の愛」を実らせるためとかで、高等部時代から度々「恋のスパイス」として当て馬にされてきたのだ。
静かに学生生活を送りたいのに、待ち伏せに尾行、濡れ衣、目の前でのいちゃいちゃ。
忍耐の限界を迎えたフランシスは、ついに反撃に出る。
「本気で婚約解消してくださらないなら、次は法廷でお会いしましょう!」
そして法学部のモブ系男子・レイモンドに、つきまといの証拠を集めて婚約解消をしたいと相談したのだが。
「高貴な血筋なし、特殊設定なし、成績優秀、理想的ですね。……ということで、結婚していただけませんか?」
「……ちょっと意味が分からないんだけど」
しかし、フランシスが医学の道を選んだのは濡れ衣を晴らしたり証拠を集めるためでもあったように、法学部を選び検事を目指していたレイモンドにもまた、特殊設定でなくとも、人には言えない事情があって……。
※次作『つかぬことを伺いますが ~絵画の乙女は炎上しました~』(8/3公開予定)はミステリー+恋愛となっております。
実在しないのかもしれない
真朱
恋愛
実家の小さい商会を仕切っているロゼリエに、お見合いの話が舞い込んだ。相手は大きな商会を営む伯爵家のご嫡男。が、お見合いの席に相手はいなかった。「極度の人見知りのため、直接顔を見せることが難しい」なんて無茶な理由でいつまでも逃げ回る伯爵家。お見合い相手とやら、もしかして実在しない・・・?
※異世界か不明ですが、中世ヨーロッパ風の架空の国のお話です。
※細かく設定しておりませんので、何でもあり・ご都合主義をご容赦ください。
※内輪でドタバタしてるだけの、高い山も深い谷もない平和なお話です。何かすみません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる