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目覚める

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「何を言ってるんだ?
エリーナは、俺は、ユリナを愛してると思っていたのか?抱き合っていた時も、ずっとそー考えてたのか。

エリーナ。生きてくれ。頼む!俺から離れていくな。」

と手を握り締めたけど、冷たく、握り返してくれない。

毎日、声をかけて、手を握り、そばにいるけど、、

一週間経っても、目を覚さない。

「エリーナ。可愛い俺たちの子が、泣いてる。お前に抱っこしてほしくて、、早く目を覚ましてくれ。」

エリーナ。はやく目を覚ましてくれ。
子を産んでくれたお礼を言いたい。
誤解を解かしてほしい。
反省させて欲しい。
俺の想いを聞いて欲しい。


2週間が経った。

エリーナ。
本当に目を覚ますのだろうか?
俺と一緒に居てくれないのか?
もう愛想尽きたよな。
エリーナ。ごめん。エリーナ。お願いだから、目を開けて。



「、、、、、、っ」

「エリーナ。エリーナ!」


「シアン様?」

「よかった。エリーナ。生きてくれてよかった。」

エリーナは、はっとして、

「私は、、あなたを解放させてあげれなかったのですか?」

泣き始めた。
「ごめんなさい。」と何度も小さな声で、、、

「エリーナ。」と抱きしめた。

「ごめんなさい。迷惑かけて、、」

また、意識を無くすように眠った。




とりあえず意識は戻ったから、大丈夫だと思うが、、
思ったより酷い状態だな。
なんとかしないと本当に自分から死を選ぶかもしれない。



次の日の朝、エリーナは目を覚ました。

「おはようございます。シアン様。」

「おはよ。」

「あの。私、、療養のために実家に帰りたいのですが、、、」

「それはダメだ。」

「ごめんなさい。体裁が悪いですよね。」

「いや。そーじゃない。俺のそばにいてほしい。エリーナ。」

「ユリナ様と過ごせるように、なんとかします。」

「そーじゃない。エリーナ。君を好きだ。」


シアン様がよくわからない?なぜ?


「エリーナ。今日から、ずっと一緒に寝よう。寝たい。寄り添って寝たい。」

「でも、まだ、お医者さまから許可が、、」

「違う、一緒に過ごしたい。隣に寝てほしいんだ。
もちろんエリーナの体調が戻って、医者から許可がでたら、抱くよ。いまは、俺の隣で眠ってほしい。」

「はい。」

2人は寄り添って眠った。
夜中、、エリーナは、うなされていた。

「シアン様、ごめんなさい。私、あなたの役に立てない。」とうなされていた。

そして、起こそうした時にエリーナは、目が覚めた。シアンは寝たふりをした。

「シアン様。解放してあげれなくてごめんなさい。」と、ベランダへゆっくり歩いて行った。

月あかりが、エリーナを照らす。弱々しいエリーナが、消えそうにみえた。


シアンは、すぐにベランダに行き、抱きしめた。

「エリーナ。愛してる。」

「、、、、、」涙を流した。

「部屋に入ろう。体にさわる。」

「ありがとうございます。」



















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