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別室公爵

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「プライズ。、どういうことだ。突然いなくなって、、、」宰相が、いや父が声をかけた。

「突然いなくなったことは、申し訳なく思っている。でも、無理だった。冷静にはなれなかったよ。」


「あなたは、わたし達を捨てたの?急にいなくなって、、、」

母は、泣きながら訴えてきた。
いや。泣くふりだな。


「そうですね。捨てたといえばそうなりますね。」

プライズは淡々と話していた。


「プライズ。帰ってこい。」

「そうよ。プライズ、あなたは公爵の長男なのよ。宰相になるべき人なのよ。」


「わたしが、公爵を出た理由もわからないのですか?
わたしは父上、母上の息子であることが恥ずかしいのですよ。」

「え?恥ずかしい?何を言っている。」

「私が何も知らないとも?」

「何を知っているというの?」

母上は何もなかったように返す。
知らないわけないのに、、、
母上が産んでいないのだから。


「フロンティアを引き取った時のことを覚えていますか?」



「「「え?どうゆう」」」

国王も王妃も驚き、もちろん王太子も知るわけがなかった。



「公爵の弟夫妻が亡くなったことは知ってますか?国王陛下。」

「ああ知っている。馬車の事故で、その日は大雨だったような、、、」

「弟夫妻には、生まれたばかりの赤ちゃんがいたことは?」

「知らないな。」




その事故の日
父上と母上は、弟夫妻にお金を借りに行っていた。
天災のために、急遽お金がいることになったが、度々とお金を貸して欲しいと言っていた父上は、弟さんからなかなか借りれなかったはずだ。


でも今回は天災だったから、
弟さんから5000万借りることができたはずだ。
そして、生まれた子の届出を出すために、弟夫妻は、役所に行った。
父上たちは、後ろを走っていた。

馬車が、溝に嵌り、事故を起こした。

弟夫妻が意識がなかったから、
赤ちゃんだけ救出して、自分たちの娘として、届出をした。
母上は、その時、病気で、人前には出ていなかった。
だから、みなさん、妊娠中だったからと納得したよう。
公爵は、ピンチだっだそうですね。
フロンティアの存在を無くせば、兄であるあなたに遺産が入ってくる。


「たまたま私たちが弟夫妻の馬車の事故に遭遇しただけよ。
フロンティアは、可哀想だから、私たちの娘にしたのよ。私が産んでいなくても、生まれた時から私の腕の中にいたのよ。」

「たまたまね。」プライズは、両親を軽蔑する目で見た。



「きちんと育て上げた。フロンティアは出来がいい。誇りに思っている。」

話をそらそうとしていた。
母上は、本当に隠すのが下手だな。
バレバレ。

顔をに出ている。

父上は、さすが宰相と言われただけあって、顔をには出さないな。

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