【完結】1王妃は、幸せになれる?

華蓮

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1はじめに、

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サウジランド王国のルーセント王太子とクレスタ王太子妃は、政略結婚であった。

2人は、初夜を迎えず、白い結婚であった。
結婚して半年後、ルーセント王太子は、学生の時に仲が良かったマリーンを側妃にした。



クレスタside
ルーセント王太子とは、婚約者になる前に、犬に襲われそうになった時に、助けてくれた。
泣いていた私を慰めるために、おもちゃの指輪くれた。
それは今も大事に持っていた。
宝石箱の中に大事にしまってあった。

その後、婚約者として紹介されたのが、ルーセント王子だった。

クレスタは、ルーセント王太子を好きだったので、政略結婚でも嬉しかった。
厳しい王妃教育もルーセン様のためだと思ったら、頑張ることができた。

家族と離れて王宮で過ごすことになっても、寂しかったけど、ルーセント様のために頑張った。

でも、ルーセント様は、あまり私に興味がないようで、
学園に入るとほとんど話すことがなくなった。
マリーンと仲良くしているけど、私を見てくれなかった。
何をしても、私を見てくれなかった。
悲しかった。私の心は、傷ついていった。
好きな人に振り向いてもらえない悲しさを隠すため、王妃教育で習得した完璧な笑顔をし続けた。

クレスタは、婚約中から公務もしていて、唯一、ルーセント様に会えるのは公務の時間だった。

公務の時間だけでもお顔を拝見できる。
そばにいることができる。
だから、クレスタは、公務に没頭した。



そのまま結婚式も行われて、初夜も、部屋には来なかった。
辛くて、寂しくて苦しかった。


ルーセント様が、私を誘ってくれないので、私は1人本を読むことが多かった。そのおかげで、いろんなことを習得し、外国語も5ケ国語も習得した。
全ては、ルーセント様の役に立つようにと思って、、頑張っていた。

婚約破棄もされずに、そのままの関係で、結婚式を行った。

結婚式の時も目も合わせてくれなかった。
その日の夜、ルーセント様は、私の部屋には来てくれなかった。

私たちは白い結婚だった。

結婚してから、半年後、ルーセント様は、マリーンを側妃にした。

私は、辛くて、食事の味がしなくなった。
何を食べても、わからなかった。
食欲もわかず、流し込んだが、痩せていった。
肌を出さないドレスを選ぶようになった。
王太子妃が、痩せていくことは、国として不味いことなので、周りにバレないように隠した。

ルーセントside

 筆頭公爵令嬢のクレスタと政略結婚することになった。
好きな人と結婚したいと国王に言ったが、却下された。

公爵令嬢だからか、何も努力もせずに、勉強も言葉も習得している。
それが、なんかイライラする。
隣にいるだけで、プレッシャーを感じ、癒やされることはない。
可愛くないし、ドレスも地味で、肌が見えないかたいドレス。

毎日見るのは苦痛だった。
もちろん、夫婦になっても闇も共にするつもりはなかった。

学生の時に知り合ったマリーンは可愛くて、素直で癒される。触るとやわらかい。

マリーンのことを愛した。国王にマリーンを正妃にしてほしいと言ったけど、反対されたから、仕方なく、側妃にすることにした。

マリーンは、可愛く、ドレスもかわいいものを選ぶ。
可愛くねだるから、ドレスに宝石、なんでも与えてしまう。

王太子妃には、一個も贈ったこともない。

側妃にしたから、堂々と会える。時間があればずっと一緒に過ごしている。
公務は、王太子妃が、ほとんどしているから、マリーンと遊ぶ時間は多い。

子供が産まれるのもそのうちだろう。
2人の子なら、絶対に可愛い。
王太子妃も、第一王子を教育するだろう。
マリーンともう1人作ればいいし、遊べばいい。
公務を王太子妃に任せるのは、本当ラクでいい。助かる。
この生活は、離れられないな。

マリーンside

ルーセントとは、学生の時に知り合った。
婚約者のクレスタのことは、知っていた。
完璧なマナー、優秀な成績で綺麗。
努力もせずに、スマートにできるから、憎たらしい。
なので、王太子を奪えば、泣く顔が見れるかと思い、王太子に近づいた。

王太子も、クレスタの事を気に入らなかったようで、意気投合し、深い関係になった。
でも正妃には、なれなかった。
国王が、反対したそう。だけど、側妃には、なれた。

正妃にはなれなかったけど、ルーセントは、私だけを見てくれる。
クレスタのことは、本当に見ない。
会話さえもない。
初夜もなく、白い結婚みたい。

笑えるわ。あの女は悔しいでしょう。

ルーセントは、私たちの子をクレスタに育てさせるみたい。
私は、愛する人と愛し合い、子供を作り、好きな宝石もドレスも買い与えてもらい、時間がある限りルーセントと一緒にいたらいい。

私にとっては、最高だった。
側妃にきてもらって良かったわ。





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