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デロルと奴
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あれから、一週間、とある街、大広間の奥、2段上がった先に置かれた高価な椅子にもたれながら、踊る女性を眺めている中年男性がいた。
(ガハハハ、いいの、いいの)
この男デロル、この街の豪商で過激なしゃべいりと、権力で相手を威圧し、富を稼ぐ。またここではの話で賊を雇い横暴を行って奴隷市を取り締まっている噂もある。
(デロルさま、驚きの出来事があります)
妖艶が漂う広間に、一人の男性が慌てて入ってきた。
(なんじゃ、ボクの楽しみである。布の隙間から見えるチラリを邪魔するのは)
(すみません。ものすごくデロルさまが食いつく情報を持ってきて、すぐさまにお耳に入れたく)
膝を着きながら、男が言った。
(でなんじゃ、ボクを楽しませる情報は・・・。)
デロルは方杖をつきながら言った。
(は、実は・・)
(あぁ、ちなみにボクを楽しませることが出来なかったら、君即刻殺すで)
とデロルは、笑いながら男を見た。
(じ、実は・・一週間前にとある近辺の集落に巨大なキノコが落ってきたそうで)
(巨大なキノコ)
口をぽっかぁんと開けながら話を聞くデロル。
しかし
(貴様、ボクを馬鹿にしているのか、巨大なキノコが降ってくるはずなんかないだろ)
と、椅子の手すりを叩き、男を指差し怒鳴った。
(ボクの楽しみを邪魔した挙句に、馬鹿にするとはけしからん。殺せぇ)
デロルの近くにいた、賊の頭が曲刀を持ちながら歩み寄る。
(お、お、お待ちくださいデロルさま、なんでもその巨大なキノコは、キノコでは無く、真新しい物を備え付けていてなんでもチカチカと光るそうで)
頭が曲刀を振り落とそうとした瞬間
(やめぇ)
デロルは姿勢をないしながら男に告げた。
(光るとは、本当か)
頭は曲刀を下げ、男から下がっていった。
(は、はい。なんでもそれは外の世界から来たのではないかと思われていて、未知の文明、高度な技術を有した世界があるのではないかと噂されています)
(たしかに、ボク好みの情報だ・・・欲しいぃ・・・すぐさま手に入れるぞぉ)
デロルは椅子から飛び出すかのように立ち上がり、賊を連れて屋敷を飛び出した。
その頃、集落では、若者の旅立ちを祝っていた。
(リク、エス、気をつけて)
とナナが涙ながらに、大声で言った。
(おぉ、ナナありがとう。お前も体に気をつけろよ)
集落の中でも、賢いリクは自身の向上のために、旅を決め集落を目的としていた。エスは、今のままの自分ではいけないことを察し、リクの旅の話を聞きつけ同じく旅をすることになった。
(じゃあ、ルイス行こっか)
(ルイス、買い物しっかりね)
(あぁ、わかったよ。カナ)
この男は、ルイス。巨大なキノコの中で遭遇した男、気を失って私の家で介護を受け、後日に目を覚ました。ルイスは、外の世界から空に見える星、ホロムから来た人間で、彼は研究員のテスターと共にこの星、アスラミックにやってきたが、途中設備故障によりこの地に不時着した。研究員であるテスターは人体投与などをやっており、故障事故の衝撃で無くなってそのままゾンビとなってしまった。なぜ、2人がこの星にやってきたかというと、それは巨大な生物「奴」を探すために来た奴・・・それは大いなる災いをもたらすものである、途中で怖くなり聞くのを辞めたが、ハッキリと覚えているのがひとつだけある。それは、ゾンビとして暴れ出すあんな怖い思いはもう嫌な気持ちだ。そんなこんなでルイスは人達と打ち解け合い、今では憧れるくらいの人気ぶりだ。今日は、リクとエスの旅を一緒に街まで同行して、買い物を頼んだのである。
その頃、デロル一行は
(これが、巨大なキノコか…)
とデロルは言うが、
(キノコみたいな形ではあるが、至るところに板の繋ぎあわせがあるではないかぁ)
と言い、報告してきた部下を叩きつける
(も、申し訳ありません。噂ではキノコとしか)
頭を抱えながら、答える
(えぇいぃ、まぁこの中にボクのお宝が…中に入るぞ)
一行は中へと、入っていく。中には、この国ではあり得ない、設備がぎっしりと備え付けられ、デロルを満足させるには十分であった。
(よっし、早速屋敷に持ち帰るぞ)
と言うが、部下が
(ボス、なんでもこれに乗ってきた男がいるそうです)
(なぁにぃ、なぜそれを先に言わない)
デロルは血相変えて、部下の方をみた
(すいません)
(まぁいい、で、その男は今どこに)
(は、今その男は、近くの集落にいるそうです)
(良しなら、決まった。その男もボクの屋敷に連れていくぞ)
((は、))
(しかし、そこの二人はここに残れ)
(は)
一行は、二人をキノコに置いておき、ルイスを捕まえに行く。
(さぁて、ボスが戻ってくるまで、何する)
留守番を任された二人のうち一人が、言う
(俺は、ちょっと探検してくる)
と男は子供のように好奇心を持ちながら言った。
(はいよ、行ってこい。当分戻ってこなさそうだし)
と男は、もう一人を置いていきながら奥の方へと進んでいった。残った男は、壁に持たれながらスイッチを押した。すると、中の設備が光だした。
(うわぁ、こりゃぁあすげぇ)
と男は、辺りを物色し始めた。
(きゃはっ、こりゃ今のうちに猫ババして置かなくては…)
男は、口が開っきぱなしでヨダレを垂らしていた。男が、顔をあげた瞬間、首の後ろ側を噛みつかれる感触がした。
(うがぁぁぁあ…)
何かに咬まれてる。しかも、大きい。声をあげて仲間を呼ぶにも、手みたいなもので口を塞がれている。手…だと、人に噛み付かれているのか…しかし何だ、この力は狼いや、翼竜か…けどヤバい…意識が。
バァキィィン!そんな鈍い音が瞬間、男の体はだらんと抵抗感を見せなくなった。男の体は、仰向きになって床に沈み混み、ズルズルと部屋の奥の方へと引きずり込まれていった。少し経ってから、奥へと探索に行っていた男が戻ってきた。
(おいすごいぞぉ。見たことのないものがたくさんある)
大喜びに、留守番をしているもう一人の男のもとへと、戻ってきた。
(あれ・・・いない)
男は、笑顔からだんだと唖然とした顔になっていった。
(おーい、どこ行った。便所か)
と言いながら、辺りをキョロキョロとしながら周囲を見回すが、男の姿はいない。
(ネコババして、逃げたのか)
と外に出て、左右を見回すがやはり男の姿はいなかった。
(まぁいいや、逃げても)
逃げてもその先は、むごい死に方しかない。過去にも賊を逃亡したものや、商売をしているデロルのやり方で借金を抱えたのもが、逃れるためにしたがその度に多数の人が捕まり、木の串刺しや体を八つ裂きにされるなどしてる。特にひどいと言うのなら、奴隷として一族を商売品として売る、お気に入りの女は自分の踊り子や遊び相手に・・・。屋敷にいる、人間であるのはデロルの部下だけ、それ以外は人権を失ったモノたちだ。
(逃げたんて、馬鹿だな。あんなにも見てきたのに・・・まぁ、俺はネコババさせてもらうよ)
と男は、物色し始めた。
数分後、男たちのいた宇宙船から先の男が出てきた。しかし、何か様子の違う。なぜか出入り口で転倒した。男は溝にしがみつくようにして、こらえている。
(助けてくれぇぇぇぇ)
と呼んでも、ここには誰もいない。男は何度も助けを呼ぶ。最初は、上半身が出ていたが、ズルズルと引き込まれ、今では頭が出ているだけの状態となっている。
(ぐぅ、ぐぅ、ぐぅ)
と歯を食いしばりながら堪えている。が、とうとう力尽きて、男は中へと爪が床を削りながら、耳障りな音を出しながら奥へ奥へ引きずり込まれていく。外からは見えなくなった途端・・・
(ぎぃぃやぁああああああ)
と悲鳴と同時に、「ヴォォキ、グゥキィ、グチャ、ブチュ、ゴォクゥ」と、この世では思えないような音が宇宙船のなかから聞こえてきた。
(ガハハハ、いいの、いいの)
この男デロル、この街の豪商で過激なしゃべいりと、権力で相手を威圧し、富を稼ぐ。またここではの話で賊を雇い横暴を行って奴隷市を取り締まっている噂もある。
(デロルさま、驚きの出来事があります)
妖艶が漂う広間に、一人の男性が慌てて入ってきた。
(なんじゃ、ボクの楽しみである。布の隙間から見えるチラリを邪魔するのは)
(すみません。ものすごくデロルさまが食いつく情報を持ってきて、すぐさまにお耳に入れたく)
膝を着きながら、男が言った。
(でなんじゃ、ボクを楽しませる情報は・・・。)
デロルは方杖をつきながら言った。
(は、実は・・)
(あぁ、ちなみにボクを楽しませることが出来なかったら、君即刻殺すで)
とデロルは、笑いながら男を見た。
(じ、実は・・一週間前にとある近辺の集落に巨大なキノコが落ってきたそうで)
(巨大なキノコ)
口をぽっかぁんと開けながら話を聞くデロル。
しかし
(貴様、ボクを馬鹿にしているのか、巨大なキノコが降ってくるはずなんかないだろ)
と、椅子の手すりを叩き、男を指差し怒鳴った。
(ボクの楽しみを邪魔した挙句に、馬鹿にするとはけしからん。殺せぇ)
デロルの近くにいた、賊の頭が曲刀を持ちながら歩み寄る。
(お、お、お待ちくださいデロルさま、なんでもその巨大なキノコは、キノコでは無く、真新しい物を備え付けていてなんでもチカチカと光るそうで)
頭が曲刀を振り落とそうとした瞬間
(やめぇ)
デロルは姿勢をないしながら男に告げた。
(光るとは、本当か)
頭は曲刀を下げ、男から下がっていった。
(は、はい。なんでもそれは外の世界から来たのではないかと思われていて、未知の文明、高度な技術を有した世界があるのではないかと噂されています)
(たしかに、ボク好みの情報だ・・・欲しいぃ・・・すぐさま手に入れるぞぉ)
デロルは椅子から飛び出すかのように立ち上がり、賊を連れて屋敷を飛び出した。
その頃、集落では、若者の旅立ちを祝っていた。
(リク、エス、気をつけて)
とナナが涙ながらに、大声で言った。
(おぉ、ナナありがとう。お前も体に気をつけろよ)
集落の中でも、賢いリクは自身の向上のために、旅を決め集落を目的としていた。エスは、今のままの自分ではいけないことを察し、リクの旅の話を聞きつけ同じく旅をすることになった。
(じゃあ、ルイス行こっか)
(ルイス、買い物しっかりね)
(あぁ、わかったよ。カナ)
この男は、ルイス。巨大なキノコの中で遭遇した男、気を失って私の家で介護を受け、後日に目を覚ました。ルイスは、外の世界から空に見える星、ホロムから来た人間で、彼は研究員のテスターと共にこの星、アスラミックにやってきたが、途中設備故障によりこの地に不時着した。研究員であるテスターは人体投与などをやっており、故障事故の衝撃で無くなってそのままゾンビとなってしまった。なぜ、2人がこの星にやってきたかというと、それは巨大な生物「奴」を探すために来た奴・・・それは大いなる災いをもたらすものである、途中で怖くなり聞くのを辞めたが、ハッキリと覚えているのがひとつだけある。それは、ゾンビとして暴れ出すあんな怖い思いはもう嫌な気持ちだ。そんなこんなでルイスは人達と打ち解け合い、今では憧れるくらいの人気ぶりだ。今日は、リクとエスの旅を一緒に街まで同行して、買い物を頼んだのである。
その頃、デロル一行は
(これが、巨大なキノコか…)
とデロルは言うが、
(キノコみたいな形ではあるが、至るところに板の繋ぎあわせがあるではないかぁ)
と言い、報告してきた部下を叩きつける
(も、申し訳ありません。噂ではキノコとしか)
頭を抱えながら、答える
(えぇいぃ、まぁこの中にボクのお宝が…中に入るぞ)
一行は中へと、入っていく。中には、この国ではあり得ない、設備がぎっしりと備え付けられ、デロルを満足させるには十分であった。
(よっし、早速屋敷に持ち帰るぞ)
と言うが、部下が
(ボス、なんでもこれに乗ってきた男がいるそうです)
(なぁにぃ、なぜそれを先に言わない)
デロルは血相変えて、部下の方をみた
(すいません)
(まぁいい、で、その男は今どこに)
(は、今その男は、近くの集落にいるそうです)
(良しなら、決まった。その男もボクの屋敷に連れていくぞ)
((は、))
(しかし、そこの二人はここに残れ)
(は)
一行は、二人をキノコに置いておき、ルイスを捕まえに行く。
(さぁて、ボスが戻ってくるまで、何する)
留守番を任された二人のうち一人が、言う
(俺は、ちょっと探検してくる)
と男は子供のように好奇心を持ちながら言った。
(はいよ、行ってこい。当分戻ってこなさそうだし)
と男は、もう一人を置いていきながら奥の方へと進んでいった。残った男は、壁に持たれながらスイッチを押した。すると、中の設備が光だした。
(うわぁ、こりゃぁあすげぇ)
と男は、辺りを物色し始めた。
(きゃはっ、こりゃ今のうちに猫ババして置かなくては…)
男は、口が開っきぱなしでヨダレを垂らしていた。男が、顔をあげた瞬間、首の後ろ側を噛みつかれる感触がした。
(うがぁぁぁあ…)
何かに咬まれてる。しかも、大きい。声をあげて仲間を呼ぶにも、手みたいなもので口を塞がれている。手…だと、人に噛み付かれているのか…しかし何だ、この力は狼いや、翼竜か…けどヤバい…意識が。
バァキィィン!そんな鈍い音が瞬間、男の体はだらんと抵抗感を見せなくなった。男の体は、仰向きになって床に沈み混み、ズルズルと部屋の奥の方へと引きずり込まれていった。少し経ってから、奥へと探索に行っていた男が戻ってきた。
(おいすごいぞぉ。見たことのないものがたくさんある)
大喜びに、留守番をしているもう一人の男のもとへと、戻ってきた。
(あれ・・・いない)
男は、笑顔からだんだと唖然とした顔になっていった。
(おーい、どこ行った。便所か)
と言いながら、辺りをキョロキョロとしながら周囲を見回すが、男の姿はいない。
(ネコババして、逃げたのか)
と外に出て、左右を見回すがやはり男の姿はいなかった。
(まぁいいや、逃げても)
逃げてもその先は、むごい死に方しかない。過去にも賊を逃亡したものや、商売をしているデロルのやり方で借金を抱えたのもが、逃れるためにしたがその度に多数の人が捕まり、木の串刺しや体を八つ裂きにされるなどしてる。特にひどいと言うのなら、奴隷として一族を商売品として売る、お気に入りの女は自分の踊り子や遊び相手に・・・。屋敷にいる、人間であるのはデロルの部下だけ、それ以外は人権を失ったモノたちだ。
(逃げたんて、馬鹿だな。あんなにも見てきたのに・・・まぁ、俺はネコババさせてもらうよ)
と男は、物色し始めた。
数分後、男たちのいた宇宙船から先の男が出てきた。しかし、何か様子の違う。なぜか出入り口で転倒した。男は溝にしがみつくようにして、こらえている。
(助けてくれぇぇぇぇ)
と呼んでも、ここには誰もいない。男は何度も助けを呼ぶ。最初は、上半身が出ていたが、ズルズルと引き込まれ、今では頭が出ているだけの状態となっている。
(ぐぅ、ぐぅ、ぐぅ)
と歯を食いしばりながら堪えている。が、とうとう力尽きて、男は中へと爪が床を削りながら、耳障りな音を出しながら奥へ奥へ引きずり込まれていく。外からは見えなくなった途端・・・
(ぎぃぃやぁああああああ)
と悲鳴と同時に、「ヴォォキ、グゥキィ、グチャ、ブチュ、ゴォクゥ」と、この世では思えないような音が宇宙船のなかから聞こえてきた。
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